見出し画像

【一般貨物運送事業への挑戦①】トラックGメンで荷主が動き出した。「白ナンバーのままで大丈夫ですか?」

行政書士を長くやっていると、会社が次のステージに進む瞬間に立ち会うことがあります。

今回ご紹介する「B社」の一般貨物自動車運送事業の新規許可申請も、まさにそんな案件でした。

※守秘義務の観点から、社名や一部の内容は変更してご紹介します。

「荷主からの仕事が増えてきた」

今回のご相談のきっかけは、とてもシンプルでした。

荷主から運送の依頼が増えてきた。

会社にとって、仕事の依頼が増えることは嬉しいことです。

しかし、運送業には当然ながらルールがあります。

他人から運賃を受け取り、トラックで荷物を運ぶ事業を行うためには、原則として一般貨物自動車運送事業の許可が必要になります。

つまり、

「仕事がある」=「すぐに運送事業を始められる」

ではありません。

ここが一般貨物運送事業への参入で、最初に理解しておかなければならないポイントです。

「トラックを用意すれば始められる」わけではない

一般貨物運送事業について初めて相談される経営者の方から、

「トラックと運転手を用意すればいいんですよね?」

と聞かれることがあります。

ところが、実際にはそれだけではありません。

営業所は要件を満たしているか。

車庫は確保できるか。

必要な車両を準備できるか。

運転者は確保できるか。

運行管理・整備管理の体制をどうするのか。

そして、非常に重要なのが、

「資金計画」

です。

B社の案件でも、この資金計画と許可要件の確認が大きなポイントになりました。

一般貨物の許可では「お金の準備」も重要

一般貨物自動車運送事業を始めるためには、事業を開始し、その後も継続して運営できるだけの資金的な裏付けが必要になります。

車両費。

営業所や車庫の費用。

人件費。

保険料。

税金。

その他、事業開始に必要となる費用。

これらを一つひとつ確認しながら、

「この事業計画なら、どれくらいの資金が必要になるのか」

を組み立てていきます。

会社に預金があるから大丈夫、という単純な話ではありません。

事業計画と照らし合わせながら、許可申請に必要となる資金を計算していく必要があります。

私が最初に見るのは「申請書」ではありません

一般貨物の相談を受けたとき、私はいきなり申請書を書き始めるわけではありません。

まず確認するのは、

「この事業計画で、本当に許可まで持っていけるのか?」

ということです。

例えば、

営業所を契約した。

車庫も借りた。

車両も購入した。

運転手も採用した。

そこまで進んでから、

「この営業所では要件を満たしません」

「この車庫では難しいです」

「資金計画を見直す必要があります」

となれば、会社にとって大きな負担になります。

だから私は、行政書士の仕事は単に申請書を作成して提出することだけではないと思っています。

事業を始める前に、許可取得までの道筋をつくる。

ここが非常に重要です。

B社の一般貨物への挑戦

荷主からの依頼が増えてきた。

もっと仕事を受けたい。

そして、会社をもう一段成長させたい。

そのためにB社は、一般貨物自動車運送事業の許可取得に動き始めました。

しかし、実際に許可要件を一つひとつ確認していくと、クリアしなければならない条件はいくつもあります。

一般貨物の許可は、

「トラックを5台用意すれば取れる許可」ではありません。

営業所、車庫、人員、車両、運行管理体制、資金――。

これらを一つの事業として組み立てる必要があります。

次回は、

「一般貨物運送事業は、トラックをそろえるだけでは始められない」

というテーマで、B社の事例を交えながら、許可取得に必要となる条件についてお話ししたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!