見出し画像

ゾンビは走るな!

ゾンビは生きる屍であって化け物ではない


子どもの頃から私は映画が大好きで、おそらく人生でこれまで数千本の映画を鑑賞してきました。

基本的には「ミッション・インポッシブル」みたいなハリウッド映画を中心に観ていますが、実はとくに好きなのが「ゾンビ映画」です。

ゾンビとは本来、ブードゥー教の「仮死状態にした人間を蘇生させて金持ちに売る」という奴隷斡旋行為でしたので、1930年代からスクリーンに登場したゾンビ映画は基本的に「金持ちに雇われた人間が人を襲う」的なものでした。

ところが画期的な映画が世に現れます。ジョージ・A・ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」です。ロメロはゾンビの要素に吸血鬼のエッセンスを絡ませて、「ゾンビに噛まれると自分もゾンビになる」というアイデアの映画を撮影しました。これはゾンビ映画界の大発明中の大発明です。

ロメロの登場でゾンビ映画は一気に急成長し始めます。ロメロのゾンビ2作目「ゾンビ(原題はドーン・オブ・ザ・デッド)」は日本では初めてのゾンビ映画として公開され、わが国でもゾンビブームの波が押し寄せます。

一時期はゾンビ映画の影も薄れていましたが、アメリカのTVゾンビドラマ「ウォーキング・デッド」が大ヒットしたことで、世界中でゾンビの映画やドラマが大量に撮影されるようになりました。

しかし、私にはひとつの疑問があります。「なぜゾンビは走るのか?」です。

西暦2000年以降、「走るゾンビもの」は急速に増え続けました。世界中で発売されたアクションTVゲーム「バイオハザード」などの影響もあるのでしょう。

とはいえゾンビは「一度亡くなった人間が再び蘇る」のが基本コンセプト。本能だけで動いているため筋力はありません。それが走るとなると、私はどうしても納得いかないのです。

通常の映画ファンなら「そんなものどちらでもいいんじゃない?」となりそうですが、ゾンビファンの間では今でも静かに論争が続けられています。

バイオハザードに代表されるゾンビは何らかの薬の犠牲者であって、厳密にはゾンビと言えません。あれは単なる人食いモンスターです。

ゾンビとは原因が分からず自然発生的に現れるもの。その原理原則を守って映画やドラマを作り、それが大ヒットするのであれば、また新しいゾンビブームがやってくるのでは、と密かに願っています。

とにかく私の言いたいことは、ひとつだけです。「ゾンビは走るな!」。

いいなと思ったら応援しよう!

怪鳥 都市伝説の研究に役立てます!