3C分析が「薄っぺら」になっていませんか? 15年の知見を凝縮した「プロンプトの裏側」
【連載】実務で使える生成AI活用術【第2回】
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■1. マーケティングは「流れ」がすべてである
コンサルタントとして多くの企業の相談に乗っていると、ある共通した「病」に気づく。それは、点と点が繋がっていないことだ。
素晴らしいキャッチコピーがある。洗練されたデザインのWebサイトもある。最新のSNS広告も回している。しかし、なぜか売れない。その原因を辿っていくと、たいていの場合、マーケティングの「流れ」が寸断されていることに突き当たる。
私の信念は、四半世紀にわたる実務を通じて一貫している。「マーケティングは流れで読み解くもの」だ。
この流れには、不可逆的な順序がある。
環境分析(3C分析等):市場の解像度を上げ、勝機を探る。
戦略立案(STP):誰に、どのような独自の価値を届けるかを決める。
施策立案(4P):具体的な製品、価格、流通、プロモーションを設計する。
この順番を無視したり、どこかのステップを「なんとなく」で済ませたりすれば、どれほど個別の施策が優秀でも、全体としての成果は得られない。実際のコンサルティング実務においても、私はこの手順を愚直なまでに踏襲する。奇をてらった魔法など存在しない。論理の鎖を一つずつ、緻密に繋いでいくことこそが、課題解決への唯一の道なのだ。
■2. 15年の修羅場を生き抜いた「フレームワークの血肉」
この「流れ」の重要性を説き、具体的な実践法を体系化したのが、私の著書『よくわかるこれからのマーケティング』(同文舘出版)である。
2010年に初版を世に送り出してから、早いもので15年が経つ。この間、市場環境は劇的に変化した。SNSが台頭し、ECが当たり前になり、そして今、生成AIがすべてを塗り替えようとしている。時代に合わせて改訂を重ね、この3月末にはいよいよ「4訂版」が刊行される。
なぜ、これほど長く読み継がれているのか。それは、本書に記しているフレームワークが、単なる教科書的な「用語説明」ではないからだ。
3C分析を例に挙げよう。多くの入門書には「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の頭文字をとったもの」と書かれている。だが、実務で必要なのはその定義ではない。「顧客の何を、どう分析すべきか」「競合のどこを注視し、自社の強みをどう定義し直せば勝てるのか」という、運用における膨大な「留意点」である。
私はこれまでのコンサルティングの修羅場において、これらのフレームワークが機能しない瞬間を何度も見てきた。そのたびに改良を加え、実務で使えるように研ぎ澄ましてきたノウハウ。それが私の提唱するフレームワークには「血肉」として宿っている。
■なぜ、私のプロンプトは「本当に使える」と言われるのか
今、生成AI(ChatGPTやGeminiなど)に「3C分析をして」と打ち込めば、それらしい回答が数秒で返ってくる。しかし、その回答を企画書にそのまま載せられるだろうか?
おそらく、答えは「NO」だろう。返ってくるのは、ネット上の情報を薄く引き延ばしたような、どこかで見たことのある「一般論」に過ぎない。セミナーの受講者からも、よくこんな声を聞く。
「AIに分析を頼んでも、結局自分でやり直すことになる」
「便利だけど、プロの道具としての深みがない」
だが、私の作成したプロンプトを試した受講者は、一様に驚きの声を上げる。「手応えが全く違う」「プロのコンサルタントが横にいるようだ」と。その理由は、AIに「教科書通りの手順」ではなく、「プロの実務手順」を徹底させているからだ。
・凡庸なAIとプロを分ける「ワンチェック」の差
多くの人は、市場(Customer)を調べ、競合(Competitor)を調べ、最後に自社(Company)を調べる。この直線的な作業こそが、分析を「作業」に留めてしまう原因だ。
私のプロンプトは、競合(Competitor)を分析した直後に、あえて「自社」へ進むことを禁じている。その前に、極めて重要な「ワンチェック」を挟むように設計されているのだ。
「競合がその動きの中で、すくい取れていない顧客のニーズはないか?」
この問いを立て、市場・顧客(Customer)の中にある「顧客とそのニーズ」を今一度見直し、「顧客のニーズギャップ」を抽出する。そして、「そこで抽出した空白地帯を、自社(Company)ですくい取ることはできるのか?」という検証工程をプロンプトの中に詳細に織り込んでいる。
この「一工程」があるからこそ、AIは単なる要約機から、勝てる戦略を導き出す「軍師」へと進化する。15年分の知見という「魂」が吹き込まれたとき、AIはあなたの隣で、実務に裏打ちされた最適解を提示し始めるのである。
◇ ◇ ◇
私が実務で使っている3C分析の思考フレームワークがこれだ。 顧客、競合、自社の三角形を、ここまで解剖して初めて『勝てる戦略』が見えてくる。 だが、AIに丸投げしても、この図の10分の1も埋まらない。

なぜか。それはAIに『指揮官の視点』というフィルターを渡していないからだ。3月9日のセミナーでお渡しする完全版プロンプトでは、この図表の全ての項目をAIに『深掘り』させるための制約条件を組み込んでいる。
■4. 土台が崩れれば、すべてが崩れる
マーケティングの流れにおいて、最初の「環境分析(3C分析等)」は建物の基礎にあたる。
ここでの分析が甘く、解像度が低いまま戦略を立てるのは、沼地に超高層ビルを建てるようなものだ。土台が歪んでいれば、その上に積み上げるSTPも4Pも、すべては砂上の楼閣と化す。
IPAの『DX動向調査2025』では、企業が今、最も求めているのは、AIというツールを単に使える人材ではなく、実務に即した高度な成果を出せる「即戦力」としてのAI活用能力であると指摘されている。
AI時代だからこそ、この「土台」をどれだけ緻密に、かつスピーディーに作れるかが、ビジネスパーソンの勝負を分ける。AIのスピードに、プロの深さを掛け合わせる。それこそが、一人の生産性を組織規模に拡張する鍵となる。
■まとめ:3月9日、プロの「分析の眼」を手に入れる
3月9日のセミナーでは、3月末に刊行される4訂版書籍の知見を惜しみなく注ぎ込んだ「3C分析プロンプト」の完全版を皆さんに共有する。
私が15年かけて磨き上げてきた「実務で外せない留意点」が、どのようにプロンプトとして設計されているのか。そして、それを活用することで市場の景色がどう変わるのか。プロの「分析の眼」をAIに持たせる方法を、ぜひその目で確かめてほしい。
【根拠情報(エビデンス)】
・PwC:生成AIに関する実態調査2025
https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/2025/assets/pdf/generative-ai-survey2025.pdf
・独立行政法人 情報処理推進機構(IPA):DX動向調査2025
https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/tbl5kb0000001mn2-att/dx-trend-2025.pdf
■編集後記:セミナーへのご案内
3C分析は、マーケティングの「土台」です。ここが揺らげば、その後の戦略はすべて崩れます。
15年の実務知見をプロンプトに凝縮し、AIに「プロの眼」を持たせる方法。その具体的な設計図と、明日から使える完全版プロンプトは、3月9日のセミナーで直接お受け取りください。

▼ セミナーの詳細確認・お申し込みはこちらから
当日は、私が実務で磨き上げた『完全版プロンプト集』を配布します。これはセミナー後、単体でも2,980円で有料販売する予定のものですが、受講者の皆様にはその『使いこなしの極意』と共に、受講料のみで無料でお渡しします。
■次回予告:
水曜日は、戦略立案(STP)の核心へ。「性別・年齢で切り分けるセグメンテーションは失敗する」という、世の中の常識を覆すプロの視点と、AIによるターゲット深掘り術を解説します。
【マーケティングコラム第138回】
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