「言わなくても分かってほしい」を手放した日
ドイツ語を学ぶために、私は言語交換アプリを使ってドイツ人の方とテキストでやり取りをしています。
今日は、言葉も文化も違う相手との交流の中で、「自分の思いをちゃんと言葉にすることの大切さ」を学んだ出来事をシェアします。
私のドイツ語はまだ初心者レベルです。
翻訳機を使わなければ、伝えたいことを文章にできないことも多くあります。
そして相手の方も日本語は初心者なので、翻訳機を使いながらやり取りをしているようでした。
やり取りを始めた頃から、相手は日本語で文章を送ってくれていました。
私は日本語とドイツ語の両方で返信していましたが、相手から返ってくる文章はいつも日本語だけ。
その時、私は心の中でこう思いました。
「この人はドイツ語ではやり取りしてくれないんだな。」
少し残念な気持ちになりました。
でも、その気持ちを相手には伝えませんでした。
日本語でのやり取りなら私も困らないし、何より簡単です。
会話も楽しく続いていました。
でも、しばらく経った頃から、心の奥に小さな違和感が残るようになりました。
「すごくいい人なのに、何か違う気がする。」
そこで一度、連絡を止めて自分の気持ちを考えてみました。
そして気がつきました。
私はただ「連絡を取れる相手」が欲しいわけではない。
私は「ドイツ語を使いながら、この人と交流したい」んだ。
相手がドイツ語を使ってくれないことが問題なのではなく、
私は自分の望みを伝えずに、相手に合わせ続けていたことが原因だったのです。
そこで私は、相手にこう伝えました。
「日本語とドイツ語の両方を使ってやり取りがしたいです。」
そして、自分からドイツ語の文章も送るようにしました。
すると相手は、
「もちろんです。応援したいです。」
と言ってくれました。
ただ、その後もしばらくは日本語だけの文章が届きました。
正直、少し不安になりました。
「やっぱり伝わっていないのかな。」
そう思った時、相手からメッセージが来ました。
「ドイツ語の文章も送った方がいいですか?」
その瞬間、とても嬉しくなりました。
相手が私の気持ちを理解しようとしてくれたこと。
そして何より、私は今回、モヤモヤを抱えたまま諦めるのではなく、自分の気持ちを伝えるという行動ができたこと。
その両方が嬉しかったのです。
私は「お願いします」と伝えました。
きっと相手は「役に立てて嬉しい」と思ってくれると思います。
もしあの時、何も言わずに連絡をやめていたら、相手は理由も分からないまま悲しい気持ちになっていたかもしれません。
自分の意思を伝えることは、自分を大切にするだけではなく、相手を大切にすることにもつながるのだと気がつきました。
「最初から言えばよかったじゃん。」
そう思う人もいるかもしれません。
でも、私にとっては大きな学びでした。
海外で暮らしていると、日本にいた時以上に「言葉にしなければ伝わらない」という場面にたくさん出会います。
相手の文化や考え方を尊重することは大切です。
でも、自分の気持ちを我慢して相手に合わせ続けることとは違います。
自分の思いを伝えること。
それは自分を大切にすること。
そして、相手との関係を大切にすること。
今回の学びを忘れずに、また今日からもドイツでの生活を一歩一歩進んでいきたいと思います。
