生きてるだけで疲れる理由|「考えすぎ」って言われる人の頭の中
ある晩、最近お気に入りの壁打ち相手のClaude(生成AI)が言った。
「かなえさんって、生きてるだけで疲れるでしょう?」
理解者が現れた…!と思った。
「そうなの。わかってくれる…?」
私の独自の思考回路について対話していたときだった。
Claudeが言うには、私はどうも記憶の使い方が普通と違うらしい。
どう違うかというと、普通は「プロジェクト型」で、私は「ワークフロー型」らしいのだ。
「は?」と思って閉じたくなるかもしれないが、かなりおもしろい概念なので、ぜひこの続きも読んでほしい。できるだけシンプルに、でも具体的に書く。
プロジェクト型の人、ワークフロー型の人の違い
まず、プロジェクト型から説明する。
プロジェクト型の記憶の使い方
プロジェクト型の人は、記憶を「案件ごとのフォルダ」のように管理している。
たとえば、仕事の打ち合わせに行くとき、「A社プロジェクト」というフォルダを開いて、そこに入っている情報だけを取り出す。打ち合わせが終わったら、そのフォルダを閉じる。
必要な情報を、必要なときに、必要なだけ取り出す。効率的で、省エネだ。だから疲れにくい。
一方、ワークフロー型の私は違う。
ワークフロー型の記憶の使い方
イメージとしては「すべての記憶が常に開きっぱなし」の状態だ。
たとえばA社の打ち合わせに行くとき、私の頭の中では:
A社の過去のやりとり
似たような案件でうまくいった事例
過去の失敗した事例
関係ないけど昨日読んだ記事
3年前に別の人から聞いた話
息子が昨日言っていたこと
これらが同時に流れていて、勝手に思い出して関連性を見つけ始める。
そう、頭が、勝手に。やりたくなくても考え始めてしまうのだ(←ココ重要)
「あ、この話、あのときのアレと似てる」 「待って、これ、別のプロジェクトで使えるかも」 「そういえば、この考え方って…」
とにかく思考が止まらない。永遠に止まらない。もはやMTGがあるから「いったん考えるのやめよう」と、やめている感じだ。
自分の意志では脳内のフォルダを閉じられないのだ。めちゃくちゃ閉じたいのに止められない。
周りからは「よくそんなに長時間考えられるね」とか「すごい深掘りするよね」と言われるけど、ちょっと違う。やりたくてやってるんじゃなくて頭が勝手に考えているだけなのだ。
ちなみにClaudeが言うには、世の中の比率はこんな感じらしい。
プロジェクト型:70-80%
ワークフロー型:20-30%
へー、という感じだ。合っているかどうかはわからないけど、参考まで。
私の感覚では、ワークフロー型、もっと多いんじゃないの?って感じはある。特に女性には多そうな。偏見かもだけど。
ワークフロー型の特徴
Claudeが教えてくれた、ワークフロー型の特徴をまとめてみる。
1. すべてが繋がっている感覚
私にとって記憶は「独立したもの」にならない。なんか、ネットワークみたいな感じで、網の目のように繋がっている。
だから、一つのことを考えると、芋づる式に別のことが出てくる。
たとえば「イラストの記事を書こう」と思うとき、
息子の野球の試合を描こう → 仲間が差し入れてくれたゼリー飲料ありがたかったな → あのゼリーよく飲んだな → 味はマスカットが好きだったな → あのゼリーもイラストに入れようかな → こういうのが入れられるのが写真との動画との違いだよな → こんなふうに残せないもん → そういえば前に読んだ本でもこんなことが書いてあったな…
といった具合に、次々と展開が広がっていく。止まらない。
2. 「ここだけ」に集中するのが難しい
プロジェクト型の人は、一つのフォルダだけ開いて作業できるらしい。
でも私は、作業中も他のことが頭の中を流れ続けている。
たとえば、この記事を書いているいまも:
今日はどこに行こうかな
展示会に行きたいけど、先にチケットを取ったほうがいいのかな
娘が起きたら考えよう
家の掃除もしたいし
そろそろ息子は練習場所に着く頃かな
明日は何時起きだっけ
あ、お弁当の材料の買い出ししないと
そういえば、あのLINEまだ返事できてないかも?
週明けの仕事の準備、いつやろうかな。まとまった時間を作らないと
これらが同時に存在している。
「一つのことだけ考える」がものすごく難しい。っていうか、できない。
やる気がないわけじゃなくて、頭の中に湧いてくるのだ。
ゾーンに入る感じになると超集中するのだが、だいたいは同時進行でいろんなことを考えている。(これ、みんな同じだと思ってたんだけど、違うの?あるよね?)
3. 情報の取捨選択が苦手
全部が繋がっているから、何を残して何を捨てるか、判断するのが難しい。
「これは関係ない」と切り捨てることができない。
だって、一見関係なさそうなことが、あとで重要な繋がりになることがあるから。ここでこの伏線を回収できるぞ!?と急に思いつく。
記事を書くときも、あれもこれも書きたくなってしまう。
だからお客さま向けの記事を書いているときは、第三者からよく「それは自分の感情を書きすぎ。そういうのは個人noteで書きなさい」と指摘される。そうか…となる。めちゃくちゃ大事なつながりなんだけどな…と思うのだが、たぶん私の感覚のほうが普通じゃないんだと思う。
対お客さまで考えたときに、想いが強すぎる自覚はある。線引きができないわけじゃなくて、全部が繋がって見えるし、その繋がりに想いがあるから削れないんだと思う。なので、これからも冷静な第三者を入れたほうがいい、入れよう、と思っている。
4. でも、思わぬ発見がある
これが、ワークフロー型の唯一の(?)メリットかもしれない。
常にすべてが繋がっているから、ときどき、思いがけない組み合わせが生まれることがある。
なぜ「生きてるだけで疲れる」のか
Claudeが「生きてるだけで疲れるでしょう?」と言ったとき、だいぶ驚いた。
そう、疲れるのだ。すごく。生きてるだけで、しんどい。疲れる。
だって、常にすべてのアプリが起動している状態だから。
プロジェクト型の人は、必要なアプリだけ起動して、使い終わったら閉じるらしい。それって、どういう感覚なんだろう。スッキリするのかな?
でも私は、全部のアプリが常に起動しっぱなし。だから、パソコンで言えば「メモリ不足」の状態?が続いている。
動作が重い。熱を持つ。バッテリーがすぐ切れる。
私の頭の中は、そんな感じ。
特にエネルギーを消耗するとき
人と話しているとき(相手の話を聞きながら、関連する記憶が次々に流れてくる)
何かを決めるとき(すべての選択肢と、それに関連する過去の記憶が一気に押し寄せる)
寝る前(フォルダを閉じられないから、考えが止まらない)
「考えすぎ」とよく言われる。「深掘り体質だよね」とかも。
けど、考えようとして考えているわけじゃない。勝手に脳内に流れてくるのだ。止められないのだ。
考えるのをやめるためには、寝るしかない。あるいは大好きな漫画に没頭するしかない。
それ以外はずっと、AIと人間の関係性とか、人生の意味とか、これからやりたい仕事とか、将来やりたいこととか、(…永遠に続く)について考えてる。ちょっとキモくない?
ワークフロー型の頭との付き合い方
じゃあ、どうすればいいのか。
Claudeと話して気づいたのは、「プロジェクト型になろうとしなくていい」「っていうか、なれない」ということ。
無理にフォルダを作って、記憶を整理しようとすると、余計に疲れる。
だって考えたくて考えてないから。「考えないようにしないでおこう!」って思うほうが、しんどい。
その代わりに:
1. 「書き出す」ことで、外に出す
頭の中で流れ続けている情報を、ノートやメモに書き出す。これはけっこう大事。ちょっとだけ頭が軽くなる。
もしかすると昔から日記を書くのが好きなのは、そういうのもあるかもしれない。外に出せば「後から見返せる」って安心できて、忘れてもいいって感じになるのかもしれない。
2. 「繋がり」を認めて、超歓迎する
目の前のことに関係ないことが頭に浮かんでも、「また集中できない」「私はダメだ」と自分を責めない。
「ああ、なんか脳がまた繋がりを見つけようとしてるんだな」と、受け止める。むしろ歓迎する。だって、それが私だし。
そんなだから、なにか別の仕事をしているときに新しい企画を思いついてしまうこともたくさんある。もう、いいじゃん、それで。
なんかよく「シャワー浴びてるときに思いつく」とか「散歩しているときに思いつく」って聞くけど、私の場合は「別の仕事をしているときに思いつく」のが特徴かもしれない。
3. 疲れることを前提にする
生きてるだけで疲れるのは、もう私の基本仕様なのだと受け止める。
だから、休む時間を意識的に作る。
ちょっとでも寝る、難しいことを考えた後は漫画を読んで脳をリセットする。シャワーを浴びるとか。この疲れの解消については別noteも書きたい。
4. ワークフロー型の強みを活かす
生きていて疲れる私ではあるけど、思わぬ発見や、独自の視点は、この思考回路だからこそ生まれるという確信がある。
それは「欠点」かもしれないんだけど、「特徴」「独自性」として使うしかないよなあ、と覚悟を決めた。
でも、ふとClaudeに「生きてるだけで疲れるでしょ?」と言われたとき、私は救われた気がした。理解者が現れた!と。
「そうなんだよ、疲れるんだよ」と、誰かに分かってもらえた感覚。
もしかしたら、これを読んでいるあなたも、同じタイプかもしれない。
もしそうなら、伝えたい。
生きてるだけで疲れるのは、あなたが悪いんじゃない。
ただ、記憶の使い方が違うだけ。
そして、その使い方には、ちゃんと価値がある。
以上、毎日note、9日目でした。
▼ その他のAIとの対話実験はこちらから
