1年使えなかったノート|尚雅堂さんの『TONE』が教えてくれた、美しさと内省の時間
2024年の夏、とても素敵なノートを見つけた。ひと目ぼれだった。
尚雅堂さんという会社のリングノート。「TONE」という名前らしい。

表紙に「友禅和紙」を使っているそう。金色の部分がキラキラ光って、めちゃくちゃ綺麗。

ひと目ぼれしたこのノート、即座に買えたかというと…
買えなかった。
高すぎたのである。
税込1,980円。
ひるんだ。さすがに。
いや、美しいよ。
美しいけど、ノートに1,980円…
「庶民には、無理じゃね?」と思った。
LIFEノートの1,000円超えにも尻込みするくらいだ。ほぼ2倍。
これはさすがに浪費なのではないかと思ってしまって、買わずに帰った。
でもやっぱり、忘れられなくて、買った
このノートとの再会のきっかけは、家族の都合で米国に行くことになった友人への日本っぽいプレゼント探し。
ちょっと忘れられない美しさだったので、またお店に見に行ってしまったのだ。このシリーズを。そしたらやっぱり綺麗だった。

友人へのプレゼントは餞別なのでちょっと高くてもいいとしても、自分へのノートはずっと悩んでいた。
1,980円あったら、だいぶいいランチが食べられるだろう。
っていうか、映画だって見られるじゃん。展覧会にも1回行ける。
高くない…?
と、ここまで考えたときに、謎の方向に思考がいった。
え、でも映画や展覧会は1回見るのに1,800円とかだけど、ノートはずっと見られるじゃん?
だとすると、ずっと展覧会に行っているようなものじゃん?
いや、さすがに暴論がすぎるのだが。
もう、欲しかったのだ。
眺めたかったのだ。
というわけで、買った。

買ったときにXにつぶやいたのは、こんなこと。
美しすぎるノートを見つけてしまった。
尚雅堂さんの友禅和紙のリングノート。 ノートに1,890円かあ…と1ヶ月以上悩んだけど、ネット検索しても売ってるお店が全然出てこないし、廃盤になったら絶対に後悔しそうだなと思ったので心を決めた。
金色がキラキラしててめっちゃ綺麗
なに書こうかな〜
デザインが好きだな~と思って裏面を見て見ると、デザインは福定良佑さんだそう。

福定さんのことは存じ上げなかったのだけど、調べてみたら、Timbreのネックレスもデザインしていたことを知った。
雑貨メーカーで商品開発をしていた時代に行っていた展示会(ギフトショーとか)で見つけて印象に残っていたのだった。惹かれるデザインって、あるんだなあと思った。
買ったけど。1年、使えなかった
さて、心を決めて買ったはいいものの。
そこから1年、使えなかった。
日本を感じさせる模様と、この美しさ。ガシガシ書いてすぐに使い切ってしまうのは、もったいなさすぎた。
できれば、ちょっとずつ、じわじわと使いたいし、ずっと手元に置いておきたい。折にふれて見返すような使い方をしたかった。
そこから1年ほど経って、ようやく心が決まった。
「内省結果まとめノートにする」と決めた
使い道を決めたときのポストは、こんな感じ。
このノートの美しさにふさわしい使い方を1年悩んで、出た結論が”内省した結果を残していくノート”だった。
内省自体は毎日してるけど「なんかまとまったな」って感じたときには、図にしてまとめてるのね。 印刷したものを貼っていけば”マイ取説ノート”ができあがるな~とワクワク。
SF(ストレングス・ファインダー)結果も貼ろう。
ここ3年ほど内省をしまくっている。
性格診断テストをした結果がGoogleドライブにたまっていたり、Canvaで図にまとめたりもしている。
せっかくの内省結果を、デジタルだけで残すのはもったいないなと思っていたのを思い出したのだ。プリントアウトしてノートに貼ろうと思った。

自分の調子を整えるための工夫も貼ってみたり。

大切にしたい「自分の価値観」を書き出したものも貼ってみた。

ほかにも、ストレングスの結果を印刷して貼ったりもしている。
一冊1,980円もするこの美しいノートだからこそ、「自分の取説ノート」を作るのにぴったりだなと思ったのだ。自分を大切にしている感じがして、なんかいい。


このノートのこと、もっと知りたい
友禅和紙って、どんなものなんだろう
公式HPの説明にはこんなことが書いてあった。
表紙に使用している友禅紙は、京都の工房で一枚一枚を職人により染色され、印刷にはない質感や重厚感があります。この伝統技法を今に伝えるべく、古くからの柄を新たな配色で提案したシリーズです。
友禅紙って詳しくないので調べてみた。こういう感じなのかな。たしかに職人さんによって一枚一枚、色がつけられている。
きっと柄がズレないようにするための職人技とかがあるんだろうな。本番の商品を作れるようになるためには長い下積み期間を経るのでは…と妄想が膨らんだ。
あと動画を見ていて、版代めっちゃ高そう…と思った(←商品開発していた時代の名残的な感情)
「印刷にはない質感や重厚感」というのは、どういうものなんだろう。印刷って何印刷を指してるんだろう。オフセット印刷のこと?
この表紙に使われている技法はどんなものなんだろう。シルク印刷に分類されるのかな。それってどのくらい難しいんだろう。
どんな質感で、どんな重厚感なんだろう。触ってみると、たしかに少し凸凹している気はする。
手元にノートはあるけれど、これがどんな伝統によって成り立っているのかが、いまいちよくわからないのが、歯痒い。
友禅和紙は、他の和紙とどう違うんだろう。友禅ならではの特徴ってあるのだろうか。少し調べてみると、繊細で鮮やかな絵画風の模様が特徴だと出てくる。
画像検索してみると、たしかに群を抜いて鮮やか。そして画像で出てくるのは、たしかにちょっと古っぽいかも。

このデザインから、今回のリングノートのデザインを思い出してみると…現代への馴染ませ方がすごい。使いたい美しさがあるもん。これ、もっと語ってもよくない?デザイナーさんのインタビューとか聞きたい。
今回ざっと比較したのは「越前和紙」「土佐和紙」「美濃和紙」のみだけど、こんなに華やかな柄と鮮やかな色を出すのは友禅和紙だけだった。すごいね。和紙ってこんなに種類があるんだ。
BIBLIO NOTEを買ったときにも思ったのだが、日本のメーカーさんは、その技術がどのくらいすごいのかというのを、あまり教えてくれない。試作を重ねましたみたいな感じで終わってしまう。知りたいのに。
どこで、誰に売っているのだろう
このノートは、外国人向けに作ったのだろうか。日本人に買ってほしいのだろうか。
ここまで来て、尚雅堂さんのことを調べてみる。
1964年創業。61年の歴史がある、京都の和文具メーカーさんらしい。
公式HPには「製造卸」と書いてあるので、卸売メインで、いちおう公式オンラインショップもやっている、という感じだろうか。
公式インスタグラムでは、今年の夏に直営店?の「ADASHINO HOUSE」がオープンしたと書いてある。行ってみたい。POP UPの案内もある。行ってみたい。
ポストの中には「暮らしの中で、さりげなく日本の伝統文化を楽しむ」という言葉が出てきた。外国人というよりは、日本人に向けた商品作りをしているのかもしれない。
POP UPに関するポストのなかでは、ネオンカラーを使ったデザインなど、和紙だけどちょっと今風なデザインを採用していると見受けられる。ザ・和紙という感じだけでは厳しいという経営判断なのだろうか。
これはこれでかわいいけど…ネオンばかりになるのも、ちょっと寂しいような。日本ならではの柄・色合いを追求したようなものも、やっぱりほしいような。
そして公式HPの中では、1年前と比べると新しい柄が出ている(ような気がする)。ただデザイン自体は、ちょっと若い女子に振ったような感じがある。なんかこう…文具女子博みたいな感じの。これはこれで可愛いのだけど、友禅和紙以外のノートと近づいてきてしまっているような。ううむ。
そういう意味では、今回私がひと目ぼれしたTONEは、王道をいっている気がする。新しいのかもしれないけど。よくわからない。素人には。

去年買ったトンボ鉛筆の色辞典みたいな感じの、自然の色からとったような色は使わないのかな。目立たないのかな。
外国人の需要、ありそうだけどなあ、和紙。どんなふうに売っているんだろう。
卸だから基本的には卸したお店で売っているのだろうけど。京都だったら観光客はたくさん来るのだろうか。和文具、買ってくれるのだろうか。買ってほしいけど。
なんかゴリゴリに外国人向けのアカウントをひとつ運用してみてもいいのではないだろうか。日本の文様とかおもしろそうじゃない?歴史もありロマンもあり。
越境ECとかやってみてもいいのではないか。
日本の伝統工芸、売れそうじゃないだろうか。友禅和紙にちなんだストーリーとかないのかな。和紙だけじゃなくても、ほかの伝統工芸屋さんと組んでECショップ作ったらいいのに。すでにあるか、さすがに。でも、もしなかったら、そういうのやりたいな。
日本語を勉強したい外国人向けの単語帳とかどうかな。日本人向けにでも「夢をかなえるノート」として、マンダラチャートとか、ハビットトラッカーみたいなのを入れてもよくない?
なにか夢をかなえた人が「ぼくの原点はこのノートです」とか言ったら、ウルウルしちゃうじゃん。
やっぱりノートには無限の可能性があるなあ、と思う。
と、美しいノートを買ったら、ここまで妄想が膨らんでしまいました。
尚雅堂さん、いかがでしょうか。なにか使えそうなアイデアがあったら、ぜひお使いください。
このnoteが「今日のおすすめ記事」に選ばれました。公式noteさん、ありがとうございます。

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