愛されているのに、誤解されるとき|ティラノサウルスの赤い実
娘が保育園から借りてきた絵本。読んだら、ちょっと切なくて言葉が出なくなった。
こんなコミカルな見た目(?)の絵本で、こんな気持ちになるなんて。想像もしていなかったよ。
以下、私が感動したポイントと、仕事と家庭で大事にしたいと感じたことを書く。(ネタバレも含むのでお気をつけくださいませ)

作・絵 宮西達也
ティラノサウルスがおいしそうなタマゴを見つけて食べようとしたら、中から出てきた5匹の子ども達が「パパ」と呼び出す。これが物語のはじまり。
このティラノサウルスは意外といいヤツで、ケガをした子ども達のために赤い実を採ってきて食べさせてやる。だんだんとパパの自覚が芽生えてきたりもする。
ある日、子どものうちの1匹、ルーが「パパはぼくのことをいちばんあいしてる!」と言い出す。なぜならいつも赤い実をいちばんに食べさせてくれて、夜寝るときには自分だけをペロペロしてくれるからだと。
観察してみると実際にそうだったのを見て、子ども達はざわつき、ケンカに発展してしまう。
私が感動してしまったのは、ティラノサウルスの本心がわかるシーンだ。
いつもいちばんにルーに実を食べさせていたのは、ルーが「採れたての赤い実が好きだから」だった。
ティラノサウルスは、ほかの子の好みもちゃんと知っていた。やわらかい実が好きな子、カリカリの実が好きな子、小さい実が好きな子、大きい実が好きな子… 5匹の子ども達それぞれの好みに合わせて食べさせていたのだった。
寝る前にルーのことだけを舐めていたのは、ルーがいつも口の周りを汚していたからだった。
誤解はとけて、パパは全員のことをいちばん愛していると言うのだけど…
なんか、こういうの、めっちゃない!?!?
ルーの言っていたことは、半分は正しかった。たしかにいつもいちばんに食べさせてもらっていたし、自分だけ舐めてもらっていた。でもそれは自分がいちばん愛されている、ということではない。
ひとりひとりに合わせていたら、結果的に、手がかかる子に手をかける感じになっていただけだ。
でもティラノサウルス側は、子ども達がそんなこと思ってると知らないから、ふつうにいつも通りの行動をしているだけ。
「誰のことをいちばん愛しているか」って、大切なことだからこそ聞けなかったりするよね。聞くのをためらうような小さな思い込みが、少しずつ関係を変えてしまったりする。
たとえば、手のかからない子が「自分は愛されていない」とか「ちゃんとしてないと愛されないのかも」と勘違いしたり。なんかあるあるじゃない?
どうしたらこういう現象を防げるのかな?と考えると、「想いを伝えるしかない」という結論に辿り着く。
「私はあなたを愛している」はもちろんだけど、「こう考えてこうしている」というのも伝えるのが大事なんだろうなと。意図って、ものすごく大事。
仕事でもよく同じことが起こる。アウトプットや目に見える言葉からだけでは「なにを考えてこうしたのか」が伝わらないんだよね。
忙しい現代人が「どうしてこう思うのか」「なぜこうしたのか」など細かいことを伝え合うのは大変かもしれないけど、それでも私は意図を伝えることを大切にしていきたい。それが人間関係の土台になると信じているから。
そんなことを思った2026年2月。
毎日note、126日目でした。
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