七五三の前撮りと逆張り幼女
次女の七五三の前撮りに行った。
老舗の写真館で長女の時にもお世話になったところだ。
気付けば次女も7つのお祝いか……と感慨深げに迎えた訳だが、この次女。三歳の七五三ではエビぞりで写真撮影を拒否し、結局三歳の七五三を撮影出来なかった前科を持つ。
しかし七歳ともなれば、女子の本能に目覚めたのか、衣装選びでは積極的にこの着物がいい! などノリノリで着るのを楽しみにしていた。
よかった…とほっと胸を撫で下ろしたのも束の間。そこは一筋縄ではいかないのがこの次女である。
今回の撮影でも事件が起こった。
写真撮影までは何事もなく進んだ。事件はアルバムに載せる写真の選定の際に起こった。
スタッフさんが多数撮影したカットを並べ、左右どちらの写真がいいか聞いていく。
そして最後に残ったカットをアルバムに入れるという流れだった。
液晶には二枚の写真が並べられている。笑顔の次女。半目の次女。
「こっちがいいかな~」と夫と話していると次女が力強く言った。
「こっち!!」
そっちは明らかに半目である。
「え、そっちがいいの?」
「うん!」
まあ、このカットで比べる写真はまだたくさんあるし…。
次女の言うまま、半目の写真を選ぶ。
次のカット。笑顔の次女。横目を向いている次女。
これはどうみても前者だろう。
「これはこっちだよね……」
「こっち!」
横目を指差す。ちょっと待て。明らかにおかしい。
「え~でも、こっちの写真は横を見ちゃってるよ?」
「今日は〇〇ちゃんが主役だから〇〇ちゃんが選ぶの!」
その理屈は分かるが、選ぶ写真がおかしいだろ。
そして案の上、このやりとりは選定の際、何度も起こった。
私は確信した。
こいつ、明らかに私や夫がこっちがいいねと言ったのと逆を選んでやがる。
結局、次女の言うままに選んだ各カットは八割が半目か横目だった。
このままでは、七五三のメモリアルが半目メモリアルになってしまう。
次女が選ぶのも飽きて、写真館にあるおもちゃで遊んでいる内に、こっそりスタッフさんに写真をいくつか選び直させてもらった。
考えて欲しい。
このまま逆張りする次女の言うままアルバムを作った後の未来を。
「え、なんで私の写真、こんな微妙な感じばっかのなの?」
絶対言う。100%言う。これは未来の次女のためなのだ。
そして高い金を出してアルバムを作った親のエゴのためなのだ。
実は一枚だけ、次女が選んだ半目の写真も入れてある。
逆張り幼女だった次女の思い出話のためにとっておく。
