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足るを知る

 ホルムズ海峡封鎖で石油が不足しているが、政府は放出をしているので大丈夫だといい、世間では石油由来のナフサが不足し、あれもこれもナフサ関連のものが不足しているという。
 あれっ、この構図は前にも見てきたような。米が足りないからと備蓄米を放出し、米は足りているはずなのに店には米がなくなっていた。ついこの前のことだ。
 あるのに足りないのは誰かがためているからだろう。足りているのに足りないのは誰かがためているしかない。
 ナフサの不足問題はもうかなり時間が経っている。政府は、役人を使って実態調査をしないのか。議員が調べるよりも、専門の役人が調べたら、政府と業者の言うことの違いがわかるだろう。まだ何もしないのか。
 政府だけではない、マスコミも何をしているのだろう。ナフサが不足しています。あれもこれも不足しています。そして次のクマのニュースへと続く。これだけ時間があったのだから、どの業者がどれだけナフサを抱え込んでいるか調べられないのか。政府の記者発表をそのままニュースにするのではなく、自分で調べてニュースにしないのか。ジャーナリズムとはそういうものではないのか。自分の足を使って調べるのではないのか。
 中国からの観光客が減って困った困ったといっているが、なんとか訪日客は減らずにいる。中国の観光客が減って経済が落ち込み困っているのはタイだ。観光に依存しすぎた例がそこにあるのに、他山の石とはなかなかできない。
 レアアースも不足している。自国でもレアアースは精製できるけど、費用がかかる。やはり安いものだと中国に頼りすぎていた。以前にも中国にはレアアースで痛い目にあわされていたのに、安ければいいとまたまた依存するようになった。
 かつての米不足を覚えている人もいるだろう。米がなくてタイ米を輸入した。タイ米を食ったけど、食えたものではなかった。実はタイ米などのインディカ米はチャーハンなどの料理に使えばいいのだ。それがわかったからといってタイ米の輸入が増えたわけでもない。日本人は炊飯器で炊いたジャポニカ米が好きなのだ。だから日本には日本の米が必要だ。
 それでも政府は米を減らせという。農家を減らせ、補助金を減らせ。足りなくなったらアメリカから輸入せよ。
 食糧危機がおきたらどうするつもりだろう。世界的な食糧危機が起きたら、日本に何も入ってこなくなる。石油危機どころではない。
 昔々のオイルショックの時も、エネルギーをどうするか、国内でなんとかできるものでも、やっぱり安いものがいい。安いところから輸入すればいい。とにかく金だ金だ。コストのかかるものはいらないよ。
 かつての日本では、牛乳ビンやコーラのビンは回収していた。洗って使うからだ。コンビニ袋やスーパーの袋は、なんとかマイバッグが増えている。豆腐は鍋で買っていた。プラスチック容器の弁当は、薄く切った木でつくれば、廃棄しても自然に帰る。山には杉林がいくらでもある。それを利用すればいい。割りばしだって作られる。中国製よりコストがかかっても、自国で自給自足ができる。
 昔のように糞尿をまいて野菜を作れなんて言わないが、もっとできることはいくらでもあるだろう。

 足るを知るとは、古代中国の老子の言葉だ。それが日本に伝わり、日本人の生活の指針ともなった。
知足者富
足るを知る者は富む

今あるものに感謝し満足すれば心が豊かになる。
 ところがこの言葉の本国、現在の中国は、国も個人も覇権を目指し、あれも欲しいこれも欲しいと足ることを知らない。
 日本にも、かつて世界的に流行した言葉がある。
もったいない
 現在の日本ではどうだ。もったいないなんて死語となって、なんでもかんでも使い捨てばかり。

 少しはもったいない精神を我々の心によみがえらせようではないか。
 
 

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