アーツ&クラフトの授業づくりで思うこと
フィリピンのセブ島で海外青年協力として
特別支援センターに派遣されているカネチです。
訪問していただき、ありがとうございます。
今日から学校再開と思ったら
また休校です。台風も近づいてきています。
今週中には学校いけるといいな。
休みってたまにあるから嬉しいんだね。
就労移行クラスの目標づくりに迷う
就労移行のクラスで、障害のある生徒の「最終目標」をどこに置くべきか迷っています。
普段の授業づくりでは「好きなこと・できることを増やす」を大切にしてきました。
けれど就労クラスとなると、どうしても「販売できる商品につながる作品」である必要があるのではないか、と考えてしまいます。
制約条件と現状
支援センターで授業をする時に気をつけていること
• 工程がシンプルであること
(複雑だと覚えるのに時間がかかるし
難しすぎると諦めてしまう)
• 安全で不器用な生徒でもできること
(針はもてない。少し頑張ればできるレベル感)
• 製造コストがかからないこと
(リサイクル素材やローコストの材料を活用)
さらに販売を意識すると、次のような縛りが出てきます。
・生活で使えるもの
(販売しやすい・リピートして買ってもらいやすい)
• 絵を上手に描けなくてもある程度の質に仕上がること
(例:さをり織りやスパッタリング)
ただ、現状の技能面は卵を割るのにも一苦労、折り紙で風船を折るのは壊滅的…。日本の子ども達よりも全然手が鍛えられていない。
一方で保護者は協力的で、家庭でのフォローも期待できます。クラスの強みは歌やダンスが得意な子が多く、仲が良いこと。そして「できそう」と思えば挑戦するけれど、「できない」と感じると諦めが早いところです。
販売につながった取り組みと参考例
生活必需品はリピート購入してもらえるから活動として長続きしました、
これまで全員参加が出来てうまくいったのは「食器用洗剤づくり」。
作り方が簡単で、容器もリサイクルペットボトルを活用したためコストゼロ。それでも1000ペソほどの売上になりました。(それでも1000ペソだからお金を稼ぐって難しいね)
あとは定番ですが
ビーズを使ったブレスレット。
発達がバラバラの人たちがみんな出来るものを、と考えると活動が限られてきますね...
周りのフィリピンの協力隊員がやっていて参考になった記事も紹介しておきます。
• マット作り(これやりたい!市場でも実際に売っている)
• 段ボール編み機を使ったミサンガづくり(任地でもやってみた。生徒の反応◎)
• ペットボトルキャップをリサイクルしたキーホルダーづくり
その他にも、米袋(サコ)を活用したコインケースやトートバッグ、プラボトルを使ったランプなどのアイデアがあります。ただ、サコを使った商品は挑戦してみたものの、コインケースは工程がシンプルではありませんでした。


ここからの展開が複雑

オフケースに..失敗。工程も複雑。
器用な子なら出来るかもしれませんが
任地の就労クラスでするとなると形を
変えた方が良さそう。
クラフト授業の難しさ
クラフトを「販売」までつなげようとすると本当に難しい。料理なら最終的にこちらで修正すれば形になるけれど、クラフトはセンスの部分がどうしても補えない。
子どもたちが頑張って作ったからそれでいい、と販売に持ち込むことはできない。質やデザインにこだわりが出てしまい、自分が「可愛い」と思えないものを人に勧めて売りたくない気持ちもあります。
だからこれまで、クラフトより料理クラスに力を入れてきました。料理なら販売につながらなくても家庭で役立つし、生活スキルにもなるからです。
方針転換とこれから
しかし、最近台風で調理室の天井に小さな穴が沢山あり雨漏りが激しくなってしまいました。
衛生面で不安が残るため、当面の間はクラフト系に力を入れていこうと思います。
ただし「販売」を最終目的にするのではなく、
• できることを増やして将来の可能性を広げる
そのために手を鍛える、
小リーダーを増やす、鍛える
助け合いのできる小集団づくり
このあたりを目標にして取り組んでいくつもりです。
就労クラスで「販売」を目標にすると難しさばかりが目につきます。
実際、障害のある人たちが働いていくにはフィリピンでは特に難しい。日本のような福祉就労施設はありません。
けれど、授業を通して「できる事が増えれば、将来の可能性を広げる」ことが出来ると信じて。
販売の成果よりも、日々の積み重ねを大切にしていきたいです。
みなさんなら、福祉就労移行の授業でどんな目標を設定しますか?
