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『世紀の運用対決』ウォーレン・バフェットVS.テッド・シーデス、インデックスファンドは勝利したのか?

アメリカの著名投資家
ウォーレン・バフェットさんは、
2025年12月末をもって
バークシャー・ハサウェイのCEOを退任されました。

もちろんバフェットさんは今もお元気です。

氏の最大の魅力は
『市井の人である』という点でしょう。

何十兆円という資産を持ちながら
とても気さくで、
まるで町内に隠居するお爺さんのように、
投資の「いろは」を分かりやすく教えてくれるのです。

ただし、
バフェットさんは
投資業界内の事なかれ主義には手厳しいです。

たとえば、
アドバイスに関する手数料ついては
以下のように語っています。

"他人のアドバイスで株を買うくらいなら、
S&P500のインデックスファンドを買った方がいい。
個別銘柄投資のアドバイスを受けるために、
多額の手数料を払うことほど無駄なことはありません。"

実はバフェットさんは、
2006年のバークシャーの年次株主総会で
こんな提案をしていました。

 
「市場平均に連動するファンド(S&P500ファンド)を用いて、どのような運用会社の商品をも上回る成績を挙げてみせる。だれか賭けに乗らないか?」
 
面白いですね。


それから1年後、
ヘッジファンド、
「プロテジェ・パートナーズ」を率いるテッド・シーデスさんがその提案に乗ることとなりました。
 
これが有名な、
ウォーレン・バフェットさんと
テッド・シーデスさんとの『世紀の運用対決』です。

『ルール』はとてもシンプル。

S&P500インデックスファンドを推すバフェットさんと、
なんと計100種類ものヘッジファンドに投資する、
ファンド・オブ・ファンズ形式のファンド5本を厳選するシーデスさんの賭けです。

<この対決の骨子は?>

・双方が100万ドルずつ投資
(バフェットさんは
S&P500インデックスファンドに。
シーデスさんはヘッジファンド5本に)。

・運用期間は10年間
(2008年のはじめから2017年の終わりまで)。

このルールのポイントは
運用期間を10年としたことでしょう。

株式市場の好不況、ボラティリティの変化など、
さまざまな状況を経ながら
公正にリターン比較を行うという意味では、
10年という時間が必要だったとわたしは思います。

ただし、
2008年からの運用開始は、
インデックスファンドにとっては
「最悪のタイミング」といえるものでした。

世界的な金融危機(リーマン・ショック)が起こり、
その後もギリシャ危機や、
欧州の一部の国でマイナス金利が採用されるなど、
金融不安がくすぶり続けたためです。

事実、2009年の
「バークシャー・ハサウェイ」株主総会では、
この『世紀の対決』について
バフェットさんはひと言も言及していません。

(この時点では、
シーデスさんのヘッジファンドの成績が
S&P500インデックスファンドを上回っていたのです)。

ヘッジファンドは、
マーケットの下落局面でも売り建てる(カラ売り)ができますし、投資対象は金利や通貨やコモディティに至るまで多岐にわたります。

いっぽう株式インデックスファンドは
単純な「買い持ち」スタイルです。

——では10年後、
最終『結果』はどうなったのでしょうか?
(2008年1月1日~2017年末)。

バフェットさんが選んだ
バンガード500インデックスファンドは+125.8%のリターン。
いっぽう、シーデスさんが選んだ
5つのヘッジファンドの平均リターンはわずか+36.3%。

インデックスファンドの圧勝でした。

市場平均を買い持ちする手堅さがものを言った、
そういう側面はもちろんあったでしょう。

しかし、
これほど大きな差が生じたのは、
純粋に投資パフォーマンスの差異というより、
コスト(手数料)の圧倒的な違いによるものです。

何しろ、
バンガード500インデックスファンドの『年間経費率』はわずか0.04%なのです。

いっぽうヘッジファンドは、
仮に1.5~2%の年間コストがかかるとして、

そこから
数多のヘッジファンドを束ね、
ファンド・オブ・ファンズ形式の
『ヘッジファンド』とするために、

外側のファンドでも継続コストがかかるため、『手数料』を二重に課すことになります。

低く見積もっても、
年間トータルコストは2~3%になると推測されます。

2016年の年次株主総会で、
バフェットさんは対決相手に対して次のように発言しました。


"ここで留意すべきは、
土台となるヘッジファンドを運用する100人超のマネジャーのそれぞれが、最善を尽くす見返りとして巨額の報酬を得ていたことだ。"


以下、対決の終盤局面にあった2016年末時点の、
両者のリターン図です。

https://www.investopedia.com/articles/investing/030916/buffetts-bet-hedge-funds-year-eight-brka-brkb.asp


わたしは
インデックス投資が世の中に広がったのは、
学術界や著名人からの
強力な「後押し」があったからだと考えています。

バフェットさんもそのひとりです。

氏は一貫して、
個人投資家にインデックスファンドを推奨しています。

参照記事:Investopedia
Buffett's Bet with the Hedge Funds: And the Winner Is …

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