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締め切り前に、いちばん作ってはいけないものを作った話。(ハムスター日記㉙)

わたしはアート教室を経営している。
で、いま、生徒たちの作品集を作っている。

締め切りもすぐそこだ。
すぐそこっていうか、もう背中をトントンされている。 
だから、かなり集中しなければならない。

はずなのに。

わたしはなぜか今、
ぽんぽこの写真集を作っている。


↓表紙

↓編集画面


この写真集は、なにかイベントに出すとか、そういうやつではない。
完全にわたしが見てニヤニヤするためだけの、自分用だ。


どうかしている。
こんなことをしている場合じゃない。
そうわかっているのに、
ぽんぽこ写真集、かなりいい。


だって、ページをめくるたびに、ぽんぽこが出てくる。
そして、どのぽんぽこも、たいへんよい。



眠るぽんぽこ。

《 すやすやぴ 》


頬袋ぽんぽこ。 

《 ぱんぱん 》


出たがりぽんぽこ。

《 だせだせ 》


あくびぽんぽこ。

《 くぁ〜〜 》


どの写真も、かなりいい。


…いや、早く生徒作品集を作れよ、おまえ。

自分でもそう思う。
なのに、ぽんぽこ写真集を作る手が止まらない。


熟練の職人が息を吸って吐くような自然さで、レイアウトが決まる。
見出しまでつけたくなる。
そこに、一ミリの迷いもない。


で、わたし、思うんです。


人間、やらなきゃいけないことより、やりたすぎて死にそうなことのほうが、本気が出ちゃうようにできている。

って、そんな宇宙の真理みたいなことを、
しみじみ実感している場合ではない。



このままではダメだと、印刷会社のサイトを開く。
生徒作品集の入稿とか、色校正とか、そういう大事なことを確認するためである。

なのに、わたしは全く別の情報に釘付けになってしまう。

マグカップ。
Tシャツ。
アクキー。
ステッカー。

印刷会社のサイト、オリジナルグッズがたくさん作れる。
こんなに必要ある?と思うくらい種類がある。

見ているうちに、だんだん血中ぽんぽこ濃度が上がってくる



…ぽんちゃんマグ、よくないか。

朝、ミロを飲む。
マグには、ぽんぽこ。


…かなりいい。


わたし左利きなんだけど、ちゃんと左利き用にできる。
取っ手を持ったとき、ぽんぽこが自分の方にくるデザインにできる。


最高じゃないか。


で、作った。
マグカップを作った。

《左利き仕様》


生徒作品集より先に、ぽんちゃんマグが完成した。


本当にどうしようもないな自分、って思う。
思うけれど、見れば見るほど、かなりいい。


ついでにTシャツのページも見てしまった。

見なければよかった。
でも、人は見てしまったものから逃れられない。



ぽんぽこTシャツ、あってもいいのではないか。



ていうか、欲しい。

そして、着たい。



できた。


なんなら夫にも着せたい。

そこで夫に聞いてみた。
「ねえ、ぽんぽこTシャツあったら、着る?」


「うん、着る」


めちゃくちゃあっさりと受け入れられた。
こちらは「ぽんぽこペアルック」という重大案件を持ちかけているのに、

「洗濯物取り込んどいて」
「うん、わかった」

くらいの軽さで、二つ返事でOKをもらった。



できた。


もし街でぽんぽこペアルックのおじさんとおばさんを見かけたら、それはわたし(と夫)です。

よかったら、その幸せそうな背中に声をかけてやってください。
お会いできた喜びで、ぽんぽこアクキーを差し上げてしまうかもしれません。

《 作っちゃった 》



…いや、ちがう。
ちがうんだ。


わたしはいま、生徒作品集を作らなければいけないのだよ。


なのにPCの画面には
ぽんぽこ写真集があり、
マグがあり、
Tシャツがあり、
なんならアクキーまで作っている。


状況はかなり、よろしくない。


でも、出来上がったぽんぽこグッズは、どれもかなりいい。

《かいぬし。
あとで泣いても、しらないよ》


ここまで読んでくださってありがとうございました。

はぁー、おマグできるの楽しみすぎる。


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