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完璧じゃないけど、教室はじめちゃいました

「まずは場所がないと、教室なんて始められない」

起業前のわたしは、このセリフを胸に抱えて、
ずーっと「準備」という名の迷宮をさまよっていました。

完璧に整ってからじゃないと……と考えていたら、
まさかの  永遠に整わないパターン。

知ってます?「永遠」って、けっこう長いんですよ…。

(ちなみに、いまはアート教室を運営しています。
これはその立ち上げ期の話です)。


で、ようやく腹をくくって始めた最初の教室は、
自宅マンションの10畳リビング。

トイレと流しは生徒さんと共用。
キッチンはカーテンで強引に隠蔽。
プライベートな空間には鍵をかけて、空間の線引きはほぼ、気合いでした。

夕飯がカレーの日は、教室中にスパイスの気配が漂って、
「せんせい今日カレーでしょ!」
という鋭いツッコミを入れられていました。

ベランダには洗濯物。
部屋の中では絵の具と工作の材料が所狭しと広がって、
もはや生活空間と創作空間のコラボレーション。
いや共存、いや混在……もう、混沌。


アトリエ用の机や椅子とを買う予算はなかったので、すべて夫のDIYです。

机、椅子、モチーフ棚まで、ホームセンターの木材と深夜の根性で作られた完全オーダーメイド仕様。
折りたたむとモチーフ台にもなるトランスフォーム型の机なんて、もう発明の域。

夜な夜なトンカントンカン音が鳴り響く部屋で、 「あと一脚作るか〜」と呟く夫と、チラシと草案を片手にうなり声をあげる妻。
カオス。
だけど今思えば、あの時間が一番「立ち上げてる感」があったのかもしれません。


そもそも、起業の背中を後押ししたのは、
出張レッスンで出会った生徒さんの一言でした。

「先生が教室を始めたら、小さくても絶対通うよ」。


そんなこと言っていただいたんです。
わたしホントに嬉しくって。

「いやぁ〜そんなぁ〜」とか言いつつ、

脳内「やるしかなくない?」
脳内「 てか、ここでやらなかったら一生やらないやつじゃない?」
脳内「やったら、わりとわたし支持されちゃうんじゃない?」

と、脳内わたし会議がどんどん盛り上がっちゃって、満場一致で大賛成。
気がつけば、脳内全わたしが立席して大採決。

で、やることにしました。
あっさりと。

洗濯物も掃除機も、まるごと出しっぱなしの状態だったけど、
リビング全部空ければ、アトリエになる。

なるんです。

(勢いと言い切りってだいじ)


最初は生徒が1人とか2人。
もはや教室というより、友達の家で創作する会、みたいな空気。

でも、小規模だからこそ、目の前の子とじっくり向き合えました。
この子が今どんなことを感じてるのか、どんなことに夢中なのか。
アイデアとか、やりたいこととか、色々なことに寄り添えた


ちなみに、そのひと言をくれた生徒さんは、
その後5年も通ってくれました。
まじで感謝。もう殿堂入りです。

今はもっと広い場所に移転して、
洗濯物が教室に干されることはなくなったけど……

あの頃の、カレーの匂いが充満するアトリエも、
なかなか味わい深かったなと思っています。

「教室」と呼ぶにはだいぶ小ぶりだったけれど、一室でもいい。
ちゃんとしてなくても、始めることに意味があった。


準備が整うのを待つより、できることから少しずつでも形にしていく。
わたしはそうして、自分の仕事をスタートさせました。
完璧じゃない場所からでも、意外とちゃんと始まるんです。

気づいたら始まってる。
それで、いいんです。


▼カレーだけじゃなく、教室のいろいろも抱えています▼
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