うちのパリコレ代表、ちょっと様子がおかしい。(ハムスター日記㉗)
うちのキンクマハムスター・ぽんぽこ(♂)の毛並みは、まっこと美しい。
パリコレのランウェイを歩いても、
トップモデルとして優勝できるレベルだ。

ツヤツヤ、フワフワ、ホカホカ。
見事な黄金色。
プリティ・プリティアー・プリティエストだ。
(英語合ってる?)
そんなふうにぽんぽこの毛並みを讃えていた飼い主。
ある日、信じられないものを発見する。
なんと、彼の黄金色の背中に
うっすらとまだら模様が浮き出てきたのだ。

えっ…。
なにこれ。
もしや……今春のパリコレ・トレンド?
それとも、毛づくろいで出来た、
今日だけの一点物オートクチュール?
いや、まさか…………
病気??
キンクマハムスターの毛色は基本、単色だ。
以前、かかりつけの獣医さんにも「劇的な換毛はあまりしないよ」と言われたことがある。
しかも、先代ハムスター・もんちゃんも病気が見つかる少し前、同じようにまだら模様になった。
もし、ぽんぽこも病気だったらどうしよう。
わたしはすぐに携帯を握り、病院へ電話をかけた。
アワアワしながら状況を説明すると、獣医さんは穏やかな声で
「かゆがったり、皮膚が赤くなったり、脱毛していなければ、経過観察してください」と仰った。
わかりました、と返事をして電話を切る。
幸い、今すぐどうこう、ということではないらしい。
経過観察か……。
こういうときこそ、プロの言うことを聞くべきなのだ。

でも、このnoteを読んでくださっている皆さまなら、もうご存知のはず。
わたしのぽんぽこ愛は、尋常でなく重い。
100人乗っても大丈夫!な物置だって、速攻ひしゃげて大破するくらい、重い。
そんなわたしに「素人が落ち着いて経過観察をする」なんていう高度なミッションは、とてつもなく難しい。
そもそも、何をどう見れば正解なの?
わたしが呑気に様子を見ている間に、悪いものが進んでしまったら?
何度もケージを覗き込み、勝手によからぬことを想像して、絶望する。
その夜、わたしはあまり眠れなかった。
で、翌朝である。
わたしはキャリーケースを引っ張り出し、
朝イチで動物病院に向かっていた。
経過観察、わずか半日でギブアップである。

お願い、ぽんぽこ。
ただの一点物オートクチュールであって。
そう祈りながら呼ばれた診察室で、
先生は暴れ回るぽんぽこを優しく制し、にっこり笑ってこう言った。
「おそらく、換毛ですね」
わたしは膝から崩れ落ちそうになった。
病気でもパリコレでもなく、
ぽんぽこ・春の新色「ぽんコレ」だった。

家に帰り、すっかりご機嫌斜めになったぽんぽこに平謝りしながら、わたしはまだら模様をまじまじと見つめる。
ずっと同じファッションだったから、飽きたのかな。
春だし、ちょっと冒険してみたかったのかもね。
ぽんぽこ殿。
まだらを取り入れた春の新作も、
超絶キュート・キューティアー・キューテストでございますぞ。

ぽんちゃん、おこってますから 》
新しいおべべを着てみたかった気持ちはよくわかったよ。
とっても似合ってる。
でも、あなたの飼い主は筋金入りの心配性なのだ。
急に奇抜なトレンドを取り入れて、心配させないでおくれ。
ちなみに、まだら模様が残るのか消えていくのかは、獣医さんにもわからないそうです。
だからわたしは、まだらを愛でつつ、「ぽんコレ」を経過観察し続けようと思う。
みなさま。
まだらになったぽんぽこも、どうぞよろしくお願いします。

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