noteを1年続けても、「書きたいこと」と「書けること」は別だった
もうすぐ、noteを始めて1年が経ちます。
わたし、noteを続けたら、自分の中で何かが育つと思っていた。
「継続は力なり」とも言いますし。
育ちましたよ、ええ、ちゃんと。
表現力とか、観察力とか。
…じゃなくて、下書きフォルダが。
わたしはそもそも、自分が10年間続けているアート教室の記録を残したくて、このnoteを立ち上げた。
開業したころの手探りの日々。
思っていたのとは全然違う方向へ転がっていったこと。
それでも、なんとか今日まで踏ん張ってきたこと。
そういう泥臭い話を、書きたかったのだ。
ところがどっこい。
1年経って、わかったことがある。
わたし、仕事の話を書こうとすると、
「ガイアの夜明け」の主人公みたいになってしまうのだ。

キーボードを叩いていると、
頭の中にぱあっと照明が当たり、あの軽やかなBGMが響く。
そして長谷川博己が勝手にペラペラと喋り出す。
「今日はある女性の、人生をかけた決意に密着!」
「ー少子化、物価高、習い事の多様化。
個人教室を取り巻く風は、決してやさしくない」
「ーそんな時代に、アート教室を続けてきた女性がいる」
画面の右下にはテロップまで出る。
《 美学がなければ、事業主なんてできない。
〜アート教室を営む彼女の、静かな信念〜 》

カメラは、斜め後ろ45度からわたしを撮っている。
机の上には、絶対に普段は使わないような意味ありげなノート。
窓の外には、哀愁漂う西日。
そして、強い眼差しで遠くを見つめるわたしがズームアップされる。
実際に見ているのは、未来ではない。
たぶん請求書とか、ホームページのアクセス数とか、そのあたりである。
眞島秀和が、それっぽいことを言ってくる。
「順風満帆に見えた彼女にも、深く沈んだ時期があった」
しかし映像の中のわたしは、過去の苦労など微塵も感じさせず、
口元に微笑みを浮かべて、静かにノートを閉じる。
そして強い眼差しで、こう言うのだ。
「人生の醍醐味って、誰かの成長や発見をサポートできることです」

番組の終了間際、江口洋介が煽り倒す。
「次回、彼女がついに見せる、事業者としての本気のため息!」
企画:わたし
撮影:わたし
出演:わたし&ガイアの面々
制作:わたし
つまり次回も、同じ構成の、似たようなものを撮ることになる。
そうして、書き上がった文章を読み返す。
「……こんなことじゃないんだけどな」
ちょこっと、消す。
「……いや、こんなことじゃ、ないんだけどな」
全部、消す。
「こんなことじゃ、ないんだけどな!?」

こうして、わたしの下書きフォルダには、
仕事関係の話が、もう30本くらい溜まってしまった。
だから、決めた。
これから仕事の話を書くときは、まずガイアの面々にはタクシーチケットを渡して、いったんお帰りいただく。
テレ東のクルーには機材を撤収してもらう。
カメラも止める。
西日も消す。
意味ありげなノートも、いつもの使い慣れたノートに戻す。
そのうえで、いつもの机に向かおう。
日常のなんてことない話を書いたときと同じ、軽やかな手つきで、
アート教室の10年間も、少しずつ書いてみたい。
でもね。
もし来週も、わたしがしれっとぽんぽこ(うちのハムスター)のことを書いていたら、
「ああ、またガイアの撮影が始まっちゃったんだな」 と思ってください。
それはそれで、わたしの通常営業です。
この1年、スキやコメントで背中を押してくれた皆さま、本当にありがとうございました。
通知が来るたびに、どれだけ励まされたか分かりません。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

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ご購入いただいた方、ありがとうございました!
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