見出し画像

17年前の家づくり その4 なぜ私は価格の見えない家づくりをやめたのか

はじめに

かにです。
この次から、仕様の話をしていきます。
その前に分離発注の変態ぶりを語ります。

この回を読んでいただくと
私の発信の原体験の1つが
わかっていただけます。

これまでのおさらい

・20代後半(当時)
・世帯年収400~600万円
・ローコストハウスメーカーは
    間取りに満足できず
・大手ハウスメーカーは
 金額提示なしで契約を迫られる
・分離発注と出会う
・2人目に出会ったふんわり設計士で決定
・間取りが決定

分離発注の家づくりは
・標準仕様はありません
・各仕様の仕入価格が100%見えます

この経験が私を育ててくれました。

ハウスメーカーでは
絶対にできない経験でした。

最終的には現在住んでいる
2軒目の家づくりにも
大いに役立っています。

そもそも分離発注には
「標準仕様」という概念がありません。

    見積が取れれば、
    施工できれば、
    何でもOK。

という100%完全自由設計の
家づくりでした。

キッチン?
好きに選んでください。

ユニットバス?
好きに選んでください。

床材?
好きに選んでください。

断熱材?
好きに選んでください。

柱?
好きに選んでください。

以上です。

ハウスメーカーは

・キッチンは3つのメーカーから選べる
・床の色は4種類から選べる
・外壁はサイディング固定で100パターンから選べる
・などなど
今も基本的な考え方は
あまり変わらないと思います。

言い換えるとパターンオーダーです。

一方、分離発注は

文字通りの
「100%完全注文住宅」でした。

キッチン?
好きに選んでください。

あなたはこれだけで
キッチンを選べますか?

私は選べませんでした。
って言うか選べるわけない…。
結果、毎週のように
ショールームへ通うことになりました。

仕入価格まで100%見える

分離発注の家づくりでは
各仕様の仕入価格が100%見えます。

びっくりするほど
透けて見えます。

分かりやすく例を出します。

お題1
LIXILのキッチンの仕様を決める

■タマホームの家づくり
・タマホーム専用のカタログから
    選んでください。
    グレードは2種類。
・天板は2種類。
・扉の色は10種類。
・標準価格に含まれているのでコストは不明です。

■積水ハウスの家づくり
・営業マンとショールームに行きましょう。
・グレードは3種類。
・天板は3種類。
・扉の色は30種類。
(積水専用のオプション範囲から選択)
・標準価格に含まれているのでコストは不明です。

■分離発注の家づくり
・好きなショールームに行ってきてください。
・好きな仕様を選んでください。
・見積を設計事務所に送るよう伝えてください。
・後日届く見積書+設置工事代金=支払い金額です。


お題2
TOTOの浴槽を
人工大理石にグレードアップする
カタログ価格
標準から10万円UP

■積水ハウスの家づくり
・TOTO→積水ハウスの販売金額 6万円UP
・タマホームの利益      2万円
・施主の支払い金額      8万円UP
こんな感じです。

または、
標準仕様の浴槽を大量購入する契約をしているので
・20万円UP
ということもあります。
当時も今も仕組みは変わっていません。

■分離発注の家づくり
・TOTO→設備業者への販売金額 6万円UP
    =施主の支払い金額     6万円UP
以上です。


まだまだ甘い

設備だけではありません。
その気になれば
柱だって選べます。

私は関係者ではないので
ふんわり設計士のおすすめに従いました。

4件ほど前の施主さんは
ご実家の近くにある材木産地に目を付けました。
・品質は良い。
・でも知名度がない。
・だから安い。
そこで自ら仕入ルートを開拓したそうです。

私はその先人が残してくれたルートを使って
中国地方の無垢材で家を建てました。


さらに

・大工工事費用
・左官工事費用
・塗装工事費用
・基礎工事費用
・設備設置費用
・サッシ仕入れ&設置費用
などなど。

家づくりにかかる費用がすべて見えます。
加えて、
それぞれの工事の見積明細まで見えます。

向こう側が見えそうなくらい本当に丸裸です。


見積が取れれば、
施工できれば、
何でもOK。

です。

富豪のような設備選び

私は
毎週のようにショールームへ行く

気になる設備を選ぶ

見積を取る

設計事務所へ送る

翌週また別仕様で見積を取る

さらに別メーカーでも見積を取る

ということを繰り返していました。
一見すると富豪です。
実態は休日のすべてを
家づくりに捧げる住づくり廃人でした。

しかし、そのおかげで
各社の仕様の違いだけでなく、
メーカーごとの定価と卸価格の掛け率の
違いまで否応なく分かるようになりました。

同様に
・グラスウール
・ロックウール
・スタイロフォーム
・発泡断熱
・セルロースファイバー

同じ建物で施工した場合のコスト比較も
簡単にすることができました。

・サイディングvsガルバ
・合板フローリングvs杉無垢床
などなど。

ハウスメーカーでは絶対にできない
夢の価格比較です。

この時に養われたコスト感覚は
今でも私の財産です。


変態級の家づくり

いいことばかりではありません。
この変態級の家づくりは施主を選びます

必要なのは
・時間
・根気
・決断力
です。

文字にすると単純です。
でもここまで読んでいただいた方なら
その重さは伝わったと思います。

分離発注は万人向けではありません。

まとめ

分離発注は私の原体験の一つです。
・コスト感覚
・比較する癖
・数字で考える習慣
これらは今の発信にもつながっています。

分離発注は決して楽な家づくりではありません。
自由な家づくりです。
そして自由には責任がついてきます。
私はたまたまそれを楽しめる側の人間でした。
だから今でもやって良かったと思っています。

次回からは

そんな変態的な試練を
乗り越えた私が実際に何を選んだのか。

17年前に選んだ仕様とその理由を
具体的に振返っていきます。

いいなと思ったら応援しよう!