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自然の救急箱

すっかり季節が巡り、庭の草たちが「これでもか!」という勢いで育つ時期になった。

今日は曇り空。「サクッと終わらせよう」と、たいした身支度もせず庭へ出てしまった。

一応、手袋に長袖。でも「アームカバー(腕抜き)」をしていなかったのが大失敗だった。

草刈りに熱中するうち、袖口と手袋の間にほんの少しの隙間ができていたのだろう。

作業を終える頃には、その部分の皮膚が真っ赤になり、激しい痒みに。

もともと皮膚の弱い私、以前ひどくかぶれて目が開かなくなった経験もあるので、一瞬目の前が暗くなった。

そこで思い立った。「こんな時こそ、よもぎを試してみよう」。

庭の隅を宝探しのように歩き回り、鹿が食べ残した、貴重な蓬を何とか発見。

指先でギュッギュッと揉み込むと、独特の香りとともに濃い緑の汁が滲み出てくる。ここで唾液を少し混ぜる。

昔、おばあちゃんから教わったやり方だ。

赤くなった手首にじわっと塗りつけた。

すると——塗った瞬間から、痒みがスーッと引いていくのが分かった。1時間もしないうちに、赤みまで綺麗に消えていた。

足元の「緑の救急箱」、あなどれない。

庭は鹿の食堂に成り代わっていますが、雑草は食べないのですね。

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