見出し画像

星に願いを──雨音の奥で、未来がひらく🐌|カタツムリがくれた、胸のランプ


しとしと、しとしと…

夜の帳が庭を包み込み、静かな雨音だけが響いていた。


空は厚い黒雲に覆われ、
宝石を散りばめたような星の輝きは、どこを探しても見当たらない。


街灯の淡い光が、地面を覆う緑の葉に降り注ぎ、その上に並ぶ丸い雨粒をぼんやりと照らしている。


そのきらめきは、
まるで夜空からこぼれ落ちた小さな星屑のようだった。


゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚


そういえば、
最近、星を見上げることがほとんどなくなっていた。


夜空をゆっくり見上げるより、
スマホの画面を見る時間のほうが長くなった。


やるべきことばかりで、気づけば一日が終わっている。



昔は願いごとをするのが当たり前だったのに、
今は「どうせ叶わない」と心の奥で思ってしまう。


本当は叶えたいことがあっても、願う前から諦めてしまう。
そんな自分を、少し寂しく感じていた。


今日も一日は慌ただしく過ぎ、心に小さな影が差していた。

仕事での小さなミスを思い返しながら歩く帰り道、街灯の光がやけに遠く感じられた。


誰かに話すほどのことでもないけれど、
胸の中に重たい石を抱えているような感覚が続いていた。



そんな夜、
雨音が不思議と心を引き寄せ、私は傘を手に庭へ出た。


雨の匂いが土の香りと混ざり合い、冷たい空気が肺の奥まで届く。


草の葉の上で、砂利の上で、雨粒が小さな生き物のように跳ね、ぴちょん、きゅぽん、と優しい音を奏でている。


゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚



耳を澄ますと、
世界の喧騒が遠のき、私だけの静かな時間が流れはじめた。


ふと、庭の隅の大きな葉の上に、小さな影が見えた。


それは、一匹のカタツムリ。


雨に濡れた体をゆっくりと持ち上げ、細い触覚をそっと伸ばしている。


透明な雫をまとったその姿は、
まるで夜に生まれたガラス細工のように繊細で美しい。

゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚


💭こんな夜は、空の星は見えないね」

私は、なぜかそのカタツムリに話しかけていた。


しばらく沈黙があったように思う。

しかし次の瞬間、
カタツムリがわずかにこちらを向き、微笑んだように見えた。



💭見えなくても、星はいつもそこにいるんだよ」

雨音に溶け込むような小さな声。
けれど確かに私の胸に届いた。


「💭でも……もし一番大切な願いをかける星が見えなかったら?」


問いかける私に、

カタツムリはつややかな殻をくるりと回し、体を少し持ち上げて、私の胸のあたりをそっと示す。


゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚



「💭君の心の奥にある、小さな星を見つめるんだ。それは誰にも見えないけれど、いつも君のそばで輝いている」


私は無意識に胸に手を当てた。

トクン、トクンと確かな鼓動が伝わり、その奥からじんわりと温かさが広がる。


それは雨雲にも夜の闇にも消されない、私だけの、小さくても力強い光。



忙しい日々の中で忘れかけていたけれど、

生まれた時からずっと、私の中で輝き続けてきた大切な星✨


思い返せば、昔の私はもっと自由に願っていた。


夏の夜、縁側に座って空を見上げ、
「明日、友達と仲良くなれますように」とつぶやいていた。



願いはすべて叶ったわけではないけれど、
それでも願うこと自体が楽しかった。


なのに大人になると、願う前から「どうせ無理」と決めつけ、心にふたをしてしまうようになった。


「💭この星に、そっと願いをかけてごらん」

カタツムリの声が、やわらかく背中を押した。

゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚


私は目を閉じ、
雨の音に包まれながら心の星に語りかける。



――どうか、この雨が上がり、
私がまた歩き出すとき、小さな希望の光が見つかりますように。


そして、
大切な人たちの心も穏やかな光で満たされますように🕊️


やがて目を開けると、庭の緑は雨をまとって深みを増し、葉先の雫は小さな宝石のように光っていた。


空気はひんやりと湿っているのに、胸の奥ではさっきよりも温かい光が確かに強くなっている。


夜空の星は見えなくても、私の心の星はいつもそばで輝いている✨


その光は、私自身の願いだけでなく、大切な人の幸せも照らしてくれるのだと知った。


゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚


明日の朝、この庭には雨粒を抱いた花がきっと開くだろう。


私はその花を覗き込み、胸の奥の星にもう一度願いをかける。



その時、
雲の切れ間からこぼれる朝日が、花と私を同時に照らすかもしれない。


その光は、夜に灯した胸のランプと重なり、私の背中をやさしく押してくれるだろう。

雨上がりの空気は、どこか甘くて澄んでいる。


胸の奥の小さな光は、
星が見えない夜でも私を照らし、未来への道をそっと開いてくれる。

・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚

゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚


――あなたの胸の奥にも、きっとそんな光があるはずです。

ドアを開ければ、
雨上がりの空が待っています。



夜空に星が見えなくても、
あなたの胸の奥で灯るその光は、 誰にも奪われることのない、あなただけの道標です。



どうかその灯りを信じて、

あなたのペースで歩き出してくださいね✨🕊️

──── ⋆。˚✩ ⋆。˚☽˚。⋆ ✩˚。⋆ ────

🕊️本記事は、
**note大学 占い部|8月の課題『星に願いを』**に参加しています
🌿

ふと心がほぐれた、あの優しい雨上がりの朝の記憶。
小さなカタツムリがくれた、
心の奥に灯る光の物語を、お届けします。

🌼 企画詳細はこちら👇

゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚゚・:.。. ✧☆✧ .。.:・゚


🌼 最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

この物語を読んで、
「スキ」や「コメント」をいただけたらとても嬉しいです。

あなたの心にも、
小さな星の光が灯りますように…✨

──── ⋆。˚✩ ⋆。˚☽˚。⋆ ✩˚。⋆ ────────

いいなと思ったら応援しよう!

ことの|心と癒しの探求室🌷🎈 よろしければ応援お願いします! いただいたチップは、創作活動や癒しの言葉づくりに使わせていただきます🌸

この記事が参加している募集