【超訳】王維「鹿柴」
唐・王維は、朝廷で官職を歴任し、四十三歳の時、長安郊外に自ら輞川荘と名付けた別荘を構えて「半官半隠」の優雅な生活を送った。輞川荘には 二十箇所の景勝地があり、友人の裴迪と共に一箇所それぞれ一首ずつ計 四十首の五言絶句の連作を作り『輞川集』としてまとめた。「鹿柴」はその中の一首である。
空山不見人 空山 人を見ず
但聞人語響 但だ聞く 人語の響くを
返景入深林 返景 深林に入り
復照青苔上 復た照らす 青苔の上
ひっそりとした山の中 人の姿はない
どこからか 人の声が 聞こえてくる
赤い夕陽の光が 林の奥まで差し込み
辺り一面の 緑の苔を 照らしている

