季節によって就労時間を自在(フレキシブル)に変動させるドバイの週4日就労制と労働時間短縮はいいお手本になる:今日のノート#579(2025-06-19)
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"旅は偏見、偏狭、狭量さを滅ぼす。私たちの多くは、そのために旅を必要としている。人間と物事に対する広大で健全で慈愛に満ちた見方は、一生を地球の小さな一角で過ごしてばかりでは得られない。"
(マーク・トウェイン『The Innocents Abroad』)
“Travel is fatal to prejudice, bigotry, and narrow-mindedness, and many of our people need it sorely on these accounts....
Posted by Mark Twain on Tuesday, June 17, 2025
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#トーキング・コワーキングVOL.27
次回のトーキング・コワーキングは、6月27日(金)の19時から。
ゲストは、岩手県盛岡市の「岩手大学:イーハトーヴ協創ラボ TOVLAB〈トヴラボ〉 」のプログラムディレクター、平尾 清さんです。
よろしくです!
#季節によって就労時間を自在(フレキシブル)に変動させるドバイの週4日就労制と労働時間短縮はいいお手本になる
この17日に、ドバイが週4日就労制と労働時間短縮を発表した。「私たちのフレキシブル・サマー(Our Flexible Summer )」イニシアチブの一環として、公務員のための新しい夏の勤務スケジュールを導入し、短時間勤務と週4日勤務を導入する。
この更新プログラムは2024年にドバイの21の政府機関で試験的に実施され、生産性の向上と職場環境の改善に加え、労働者の全体的な従業員満足度と幸福度の向上が確認されていた。
昨年11月のドバイ道路交通局とドバイ政府人事部が実施した2つの調査によると、フレックスタイム制かリモートワークのいずれかを導入すれば、ドバイで最も交通量の多い道路のピーク時の道路交通量が大幅に減少することがわかった。
実は、ドバイの交通渋滞の最大の原因のひとつは、自宅からオフィスまでの毎日の通勤だ。
この2つの調査では、ドバイの民間部門と公的部門の労働時間の構成に関連する政策に少し手を加えるだけで、交通量の削減につながるかどうかを調べている。
最初の調査は従業員32万人以上の644社を対象に、2回目の調査は民間企業の従業員1万2000人を対象に行われた。
調査によると、フレックスタイム制の導入や、リモートワーク(官民ともに月に4~5日のリモートワークを認める)を導入することで、ドバイ全土の朝のピーク時の移動時間を30%短縮できることがわかった。
例えば、従業員の20%がリモートワークで勤務した場合、シェイク・ザイード通りの交通量は9.8%、アル・カイル通りの交通量は8.4%減少する。
さらに、フレックスタイム制を導入するだけでも、シェイク・ザイード通りで5.7%、アル・カイル通りで5%の交通量削減が可能だ。
こういう本当のところが判る実地調査は大事。というか、やってみないと判らない。
この昨年の報道には、さらに興味深い数字が並ぶ。
また、民間企業の32%が現在リモートワークを導入しており、さらに58%の企業がリモートワークを拡大する用意があると回答している。
また、さらに31%の企業がフレックスタイム制を導入しており、現在導入していない企業の66%が導入の可能性があるとしている。
統計によると、政府機関の80%が、従業員に週2回のリモートワークという選択肢を提供している。
そして、フレキシブルな働き方をしている人の80.4%が、リモートワーク中の生産性はオフィスにいるときと同じだと考えており、90%が同僚や上司とのコミュニケーションや接続に問題はないと報告している。
政府が先頭を切ってリモートワークを導入していることが、民間企業の意識改革に功を奏していると言っていいと思う。
で、やってみたら、心配されたことは実際にはたいして起こらない。そうそう、「コミュニケーションや接続に問題はない」。
ドバイ政府人事局(DGHR)はこう総括している。
この調査結果は、ドバイの課題への適応力を強調するものであり、柔軟なワークシステムにおける最新の革新的な慣行を採用することで、このモデルを確立した官民の相乗効果を反映しています。
「官民の相乗効果を反映」、スバラシイ。
で、今年の拡大版は、アラブ首長国連邦の「Year of Community(コミュニティ年)」に関連した大きな取り組みの一環であり、7月1日(火)から2025年9月12日(金)まで実施され、夏休み中の家庭生活と個人の幸福を支援することを目的としている。←ここに注目。
こちらがそれを発表するTwitter(現X)」。
The Dubai Government Human Resources Department (DGHR) announces the implementation of the ‘Our Flexible Summer’ initiative across all Dubai Government entities, following the success of its pilot phase in 2024. Aimed at enhancing work-life balance for government employees, the… pic.twitter.com/ORqI6PxhJ7
— Dubai Media Office (@DXBMediaOffice) June 15, 2025
なるほどと思ったのは、そのシフト。政府職員は、週を通じてサービスの継続性を維持するため、2つのグループに分けられる。
グループ1:
4日間のスケジュールで、月曜日から木曜日まで8時間勤務し、金曜日は休みとなる。
グループ2:
月曜から木曜まで勤務するが、1日7時間、金曜は半日(4時間半)という若干短縮されたスケジュールとなる。
実はこの変更があっても、総労働時間は標準的な公共部門の週5日制に沿ったままになっているらしい。なぜ、そこまでして、と思わないでもないが、そこはやっぱり公務員だからなのかしら。
もし、どっちのグループで仕事するかを職員が選択できるのなら、いいアイデアだと思う。あるいは週によって、月によって入れ替えOKならなおいいかも。
…と思ったのだが、多分これ、この段階でも実証実験として実行されるのでしょうね。そうして試行錯誤を繰り返して最も有効な解を見つける算段かな。
この「夏の間だけ」就労時間を変更するという施策は、それをサマータイムというのかどうかはさておき、前述の通り、夏休み中の家庭生活と個人の幸福を支援する、という意味でなかなか気が利いている。
よく新しいワークスタイルを語るときに「フレキシブル」と言ったりするが、季節によって就労時間を自在(フレキシブル)に変動させるというのは、全員が同じ時間帯に、同じ場所にいて仕事しなければならないという旧式な考えを捨てれば、十分可能なことだ。
ドバイ政府人事局のAbdullah Ali bin Zayed Al Falasi局長はこう言ってる。
「これは、柔軟で持続可能な、人間中心の政府サービスを提供することでドバイをリードしたいというドバイの願いをサポートするものです」
いいことおっしゃいますね。
今のところ、「民間セクターの労働者には同様の政策はないが、ドバイ政府やUAE政府からは、全面的にリモートワークやフレックスタイム制を導入するよう求められている」。昨年の調査結果を見ても、それは何ら問題なく実現しそうに思える。
ところで、ドバイの夏の平均気温は、だいたい35℃から40℃程度らしい。7月と8月は特に暑く、最高気温が45℃を超えることも珍しくないらしい。そんな環境で、人間がいかに気持ちよく仕事できるかという問いに、短時間勤務と週4日就労制はきっと有効に働くだろう。
で、また思った。日本もいきなり週4日就労は無理でも、段階的にこれをやったらどうでしょうね。
ということで、今日はこのへんで。
参考サイト:
Dubai announces 4-day work week and reduced hours
Dubai urges remote work and flexible hours in move to cut traffic
(トップ画像:Darcey Beau)
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