自社用メール誤送信ガードを、自分で作る人のための実装地図——運用してわかった論点とAIへの聞き方
はじめに
この記事は、ストーリー編「『二度と起こらない仕組みを』と社長に頼まれた30分後」を読んで「自社でも作ってみたい」と思った方のための、実装地図です。
完成品のコードは、お渡ししません。私の会社用に作ったものなので、あなたの会社にそのままフィットしないからです。それに、人が作ったものは、何かあったときにその人のせいにしたくなります。私もそうです。だから、自分で作るのが一番なのです。
でも、ゼロからAIに頼んで作ろうとすると、たいていは「で、どこから聞けばいいの?」で止まります。そこを埋めるのがこの記事です。
中身は3部構成です。
・第1部 AIへの相談プロンプト集——何をどう聞けば良いコードが返ってくるか
・第2部 設計判断の論点リスト——AIが出してくる選択肢を、自社用に決めるための判断軸
・第3部 私のつまずき記録——同じ穴に落ちないための、生々しい失敗事例
VBAやAPIの専門知識は要りません。「何を判断するか」だけを覚えて、コードはAIに書かせる。それが今のやり方です。
NASがない会社の方へ:本記事はNAS上のWebアプリ集約を前提にしていますが、VPSやレンタルサーバー、Google Cloud Run、社内の余ったWindows PC など、自社で管理できる場所であれば同じ仕組みは作れます。第1部のプロンプトに出てくる「NAS」を、お使いのサーバー環境に読み替えてご活用ください。
全体で約8,000字、各章ごとにコピペ可能なプロンプト例と判断軸の数値根拠を載せています。読みながら自社用にメモを取れる構成です。
この記事の無料公開範囲:「第1部 1-1 最初に投げる質問」まで読めます。まずは1-1のプロンプトを実際にAIに投げてみて、手応えを確かめてから、続きを購入するか判断してください。
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第1部 AIへの相談プロンプト集
AIにコードを書いてもらうとき、質問の精度がそのまま完成度に直結します。雑に「メール誤送信ガードを作って」と投げても、汎用的すぎるコードが返ってきて、自社にフィットしません。
ここでは、私が実際に使った相談の流れを、5つのフェーズに分けて公開します。各プロンプトは、コピペして自社の事情に合わせて差し替える前提で書いてあります。
1-1. 最初に投げる質問——プロジェクト全体像の壁打ち
いきなりコードを依頼してはいけません。先に「こういう状況で、こういうものを作りたい。どう設計するのが筋が良いか教えて」と相談します。これだけで、AIから抜け漏れの少ない設計案が返ってきます。
プロンプト例(コピペ可):
私は中小企業の総務として、社内のメール誤送信を防ぐ仕組みを作りたいと考えています。前提は次のとおりです。
- メーラーはOutlook(社員全員)
- 送信前に「社外宛か」「自社ドメイン以外か」を判定して、警告を出したい
- 社内には小規模な社内サーバー(NAS)があり、Webアプリを動かせる
- VBAは触れるが、Web開発は経験が少ない
- 社員数は数十人規模、IT専任はいない
この条件でメール誤送信ガードを作る場合、どんな構成が現実的か、選択肢を3つ挙げて、それぞれのメリット・デメリットを比較してください。設計判断のたたき台として使います。ここで重要なのは「選択肢を比較してほしい」と頼むことです。1案だけ返してくる場合、AIは無難な構成を出してきます。3案出させて、自分で選ぶのが結局いちばん納得感が高いです。
このプロンプトを実際にAIに投げてみてください。返ってくる3案を読むだけで、「自社の場合はこの方向だな」という勘所がつかめます。ここから先(1-2以降)は、その勘所をさらに具体化していくための、より踏み込んだプロンプトと判断軸です。
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ここから先は有料エリアです(¥980)
無料部分を読んで「自社でも作れそう」と感じた方向けに、残りすべてを公開します。
・第1部の残り(1-2 自社ドメイン構成 / 1-3 モジュール分割 / 1-4 NAS集約 / 1-5 API設計)
・第2部 設計判断の論点リスト(5項目)
・第3部 私のつまずき記録(4エピソード)
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気が向いたらコーヒー奢ってください。泣きながら喜びます。また奢ってくれた人いたら感謝しながら拝み奉ります。
