詩『魂を拾う人』
花巻かおり
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詩『魂を拾う人』
義父は 平たく言って
人情深い人だった
誰かの悲しみのために
詩を書き 泣いていた
それを授業で披露したり
題材にしたりすることもあった
国語の先生であり
研究者でもあった
他者の
どんな言葉も軽んじることはなかった
熱心に添削していた
それを見ていて 敬服した
果たして自分に同じことができるだろうか
誰に対しても見下さず
公平に扱う
義父の姿から皆
人情や愛を学んだと思う
私には同じような目線がない
まだまだ 慈しみが足りず
人情が足りず
怒ってばかりいる
情けなく 崩れ落ちた先に
義父は それすら受け止めている
微かでも 生まれた限り
心底 人を思いやる人に
なりたい
そんな私を見て
義父は
焦らない 焦らないと
ビール片手に バゲットを囓っているような気がする
そんな笑顔に いまも
救われ 愛されているような気がする
私ばかりじゃなく
みんなを 愛している
そんな気がする
(了)
2026年2月

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