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#59 男が好きな女性の前でだけ雑になる理由

女性から驚くほど多い相談がある。

「付き合う前は優しかったのに」「最初はマメだったのに」「私にだけ扱いが雑」

さらに不思議なのはこうだ。職場では丁寧、友達には気遣う、店員にも礼儀正しい——なのに彼女には雑。女性からすると意味が分からない。「好きじゃなくなったの?」と思う。

でも実際には違うケースがかなり多い。男が好きな女性の前で雑になる最大の理由は、"頑張らなくても受け入れてもらえると思っているから"だ。

まず前提を言う。付き合う前、付き合いたて——この時期の男は努力の塊だ。返信も早い、デートも考える、優しい、気遣う。女性はこれを本来の姿だと思う。違う。これは恋愛モード、選ばれるための全力疾走だ。だから永遠には続かない。

男は安心すると素に戻る。

返信が短くなる、沈黙が増える、デートも適当になる——女性は不安になる。でも男の中では「一緒にいて楽になった」だったりする。これは男性同士の友情と同じだ。本当に仲が良い友達ほど気を遣わない。男は無意識に恋愛でも同じことをする。

ただしここから辛口を言う。

男が雑になるのは安心だけではない。甘えもある。そして怠慢もある。「好きだから雑になる」は半分本当、半分嘘だ。好きでも最低限の配慮を続ける男はいる。「好きだから仕方ない」ではない。単純に努力をサボっている場合もある。ここを美化してはいけない。

生々しい実例を出す。

職場では丁寧で評判が良い男性。でも彼女は不満だった。連絡は遅い、返事は短い、デートも適当——女性が怒った。「私のこと大事じゃないんでしょ」。すると男はこう言った。「一番大事だから気を遣わないんだよ」

女性は納得できなかった。当然だ。なぜなら受け取る側は雑に扱われていると感じるからだ。男に悪気がなくても結果は同じだ。

ここで女性がはっとする話をする。

男は好きな女性に対して「嫌われない前提」を持ち始める。ここが危険だ。

付き合う前は「嫌われるかもしれない」だから努力する。でも付き合いが長くなると「大丈夫だろう、許してくれるだろう」になる。そして配慮が減る。雑さの正体は安心感と慢心だ。

ただし区別が必要だ。安心から来る雑さと、冷めた雑さは全く違う。

安心から来る雑さは、困った時には動く、約束は守る、未来の話もする。冷めた男は面倒なことを避ける、約束を守らない、将来も考えない。普段雑なのはまだいい。肝心な時まで雑なら危険だ。

女性がやりがちな失敗がある。急に母親になることだ。「ちゃんとして」「普通はこうでしょ」——説教を始める。すると男はさらに逃げる。恋人だったはずが監督者になるからだ。

正しい伝え方はこうだ。感情で責めず、事実を伝える。

「返信が遅い」ではなく「返信がないと私はこう感じる」を話す。男は感情の察知が苦手だ。責められると防御する。説明されると理解する。この差は大きい。

結論。男が好きな女性の前で雑になる理由は嫌いだからではない。安心しているから、甘えているから、そして少し怠けているから。

でも覚えておいてほしい。愛情があることと、雑でいていいことは別問題だ。

男はよく「素を出せる相手がいい」と言う。その言葉自体は正しい。でも素を出すことと、配慮をやめることは違う。

本当に大切な女性には気を遣わなくなるのではない。

"無理はしないが、配慮はやめない"——これができる男だけが、恋愛を長続きさせる。


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