お料理が、食卓が、それを整える人の想いが、家族を育むという希望の話
「ぼく、週末晩ごはんつくるけど何がいい?」
と息子や私にきいてくれるようになった。
麻婆豆腐、チキンカレー、天ぷら。
最初は、選ぶ料理も味付けも夫の好みだった。それが、少しずつ息子と私に合わせてくれるようになり、改良されていった。
ますみさんのご著書は、別世帯で暮らす母が愛読しています。スパイス使うの楽しいようで、お料理はコミュニケーションだなと感じていました。
物心ついたら、保護者がいます。だから、育つ環境や人間を理解するための基準として、小さな子は保護者から学びます。
ご両親が異なる文化的ルーツを持つ方に幼い頃の思い出を聴かせてもらったことがあります。英語も日本語も出来ていいね! お家でネイティブチェック受けられるねと他人からは思われるけれど、祖国を二つ受け入れるから複雑で苦労があるなぁと思わされました。
再婚してお母さんのパートナーと一緒に暮らすことは、幼い子が自然に慣れることを、意識して行う必要があるから複雑です。聡明で人見知りだと自覚のある息子さんが、どう成長したか丁寧に描写出来るのは、著者さんが見守っていたからですよね。
お子さんを通して、ご自身と向き合われる点は、子育てを通して親も成長するよという事柄や、子どもと真剣に向き合うことで、大人が学ぶことも伝わり、素敵です。
恋愛に関して胃袋をつかめという言葉があります。話して楽しいことと似て、美味しい料理を振る舞ってくれる人はコミュニケーションの手札が多いから有利です。
けど、苦手で信頼関係のない方が料理上手だとして、食べるの勇気入りませんか?
そう考えると、ますみさんのパートナーさんとご子息の間には、信頼関係の基盤があって、それを11年かけて育み強められたのかなぁと感じました。
個人的に、固定観念、サザエさんやドラえもんに出てくる家庭とは異なる家庭があることは豊かなことだと考えています。その時に、毎日食べる必要があるから、信頼関係があって苦痛でないのなら、食卓を共にすることの積み重ねが「家族」を強めてくれると思うのです。
私は大阪は観光で泊まったことがあるだけの憧れの土地だから、ますみさんの目を通して描かれた富士山も心に残りました。新しい環境に慣れる必要があるのは、著者さんも同じだから、様々な想いとともにご覧になった景色だと、象徴的に感じました。
作品はこちらからどうぞ。パッと読めるので、未読の方も既読の方も、行ってらっしゃい!
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