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村人Bとして

かっこいいとか悪いとか、そんなんどうでも良いとして、村人Bとして生き、死にたいと本気で願っている。

そのことに気づいたのはわりと最近。ビッグにならな。一国一城の主に。そんな基本理念みたいなのが少年のころからビッグな柱として自分を突き動かしてたわ。その正体といったら、ヤザワの影響だったり松本零士の漫画だったわ。突き詰めたら。ヤザワの歌なんて聴いたことなかったけど、みんなが影響されてたから、空気がそんなんだったんで、空気を吸うてた。周りの悪ガキフレンズがみんな松本零士に洗脳されてたから、けっきょく読んだし、999でアンドロメダに連れて行かれた。

村人Bとして主人公やハッスルキャラの活躍を傍観したり応援したり、おにぎりを作り提供したり。カラオケボックスでマラカスを振り続ける役を。それだけをして年を取りたい。けっこうそれ、楽しいんじゃない?なんでそのことに考えが至らんかったんやろ。野心というわけのわからない熱源に蓋をされてたんやろか。それは、それは今、どこに行ったんやろうか。

今日は夕から夜勤やってのに、目覚めたら野心がそこに立っていた。えっ、おまえはいなくなったんとちごたんか?
「いや、独立しただけや」
と、一つ目の野心がぼそっとオレの心のつぶやきに応じた。
「えっ、独立ってどういうこと?」
「さっさと立たんかい」
一つ目小僧的な、おれの半分ほどの背丈の野心が腕を差し出す。やむを得ず、俺も腕を差し出し、インド映画のあれみたいに、がしっと手と手を握り合った。

「ミュージックスタート」

野心がゆったんかナレーションが入ったんか判然としないが、なんか軽快な音楽が鳴り出して、俺と野心はカリフォルニアミキサーを踊り始めた。一心不乱に。あの、今日は夜勤やし、寝ときたいんやけどな。

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