特等席
今日も遅くまで机に向かっていた
電気を消そうと腕を伸ばしたとき
ふと背中に視線を感じた
ゆっくり振り返ると
小さく光る点がふたつ
目が合うと大きなあくびをした
きっとわざとあくびをして見せたんだ
やれやれようやく消灯ねって
そのまま回れ右をしてベッドへ向かう
足先を布団の中へ滑らせて
身を捩りながら口元まで毛布を手繰り寄せた
枕が頭の重さでずんと沈む
そこへトンと音もなく小さな足が着地した
当たり前のように頭を私の顔の横へとねじ込んでくる
毛布を持ち上げるとスルスルっと流れるように潜り込んで
腕を開くよう手で掘って急かす
脇のところで丸くなり
喉をゴロゴロと鳴らしながら更に体を縮めると
そのうちどちらともなくすうすうと寝息が聞こえだす
おかえり、この場所へ
おやすみ、また明日
晴埜粉雪

