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【レッスン実践録】「自分はリズム感が良い」と思っていた生徒が、DAWで自分の波形を見て覚醒した話

「メトロノームに合わせて弾けているはずなのに、バンドで合わせると『なんかノリが悪い』と言われてしまうんです」

先日、カッティングが得意な中級者の生徒さんからこんな相談を受けました。

目の前で弾いてもらうと、確かにテクニックはしっかりしていますし、足でリズムも取れています。しかし、何かが少しだけ惜しい。

そこで私は、言葉で「もっとタメて」と伝えるのをやめ、レッスンのアプローチを変えました。

私のMacを開き、Logic Pro(DAWソフト)を立ち上げて、彼の演奏を実際に録音してみることにしたのです。

1. 「弾けているつもり」という甘い罠

バッキングトラック(伴奏)を流し、それに合わせて1コーラス弾いてもらいました。

弾き終わった後、彼は「けっこう上手く弾けました!」と満足げな表情でした。

しかし、録音したギター単体の音だけを再生してみると、彼の表情は一変しました。

「え…? なにこれ、全然リズム合ってないじゃないですか…」

伴奏の大音量マジックによって隠されていた、「自分の本当の演奏」が丸裸になった瞬間です。

2. 視覚が教えてくれる「走っている」という事実

さらに、DAWの画面に録音された「波形」を一緒に拡大して見てみました。

すると、彼が弾いたギターのアタック(波形の山)が、小節のグリッド線(縦の基準線)よりもすべてほんの少しだけ「前」にズレていたのです。

「自分ではジャストのタイミングで弾いているつもりだったのに、こんなに突っ込んじゃってたんですね…」

彼がバンドメンバーから「ノリが悪い」と言われていた原因は、この無意識の「走り(前ノリしすぎ)」でした。音符を早く処理しようと焦るあまり、ドラムのグルーヴを置き去りにしていたのです。

3. 波形を見てからの劇的な変化

原因が「視覚的」にも「聴覚的」にも腑に落ちた後の彼の修正スピードは、驚くべきものでした。

「グリッド線のジャスト、あるいは少し後ろ(後ノリ)に波形の山を置くイメージで弾いてみましょう」と伝え、再度録音。

録って、波形を見て、聴き返す。これを3回ほど繰り返しただけで、彼のカッティングは嘘のようにどっしりとした、プロっぽいグルーヴに変わりました。

言葉で「もっとレイドバックして」と100回伝えるよりも、自分の目で波形のズレを見る1回の方が、圧倒的に身体に浸透したのです。


まとめ:最高の指導者は「録音ボタン」

「自分の演奏を録音して聴く」というのは、自分のアラ探しをするようで精神的にキツい作業です。

しかし、これほど確実で、成長を加速させてくれる練習法は他にありません。
GarageBandなどのスマホアプリでも十分です。ぜひ、今日の練習から「録音ボタン」を押す癖をつけてみてください。

ギターの録音方法や、波形を使ったリズムトレーニングに興味がある方は、ぜひ一緒にパソコンを開いて音を出してみましょう。

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