初心者のための 読んで覚える麻雀講座 ~『用語解説 入門者編 、初級者戦略・戦術編』~
はじめに
この稿は、麻雀入門者及び初級者の方が最初に覚えるべき重要な知識を効率よく習得し、麻雀用語を早く覚えるための解説です。
まず、ポイントとして以下のことを押さえてご利用ください。
ポイント1
麻雀の知識やルールや用語について、順に理解していけば麻雀の重要な基本的知識を効率よく覚えることができる。
ポイント2
重要なことに絞っているため、麻雀入門者から初級者が最低限知っていてほしい知識を短時間で理解することができる。
ポイント3
麻雀は用語を覚えることが最初の関門にして最重要事項です。ここを頑張って覚えてしまえば、奥深いこのゲームを生涯楽しむことができます。
なお、完全に麻雀初見の方を入門者、麻雀を少しかじったことがある程度の方を初級者と位置づけて解説しています。それでは、始めましょう。
麻雀を始めよう! 『用語解説 入門者編』
麻雀のルール概要
麻雀は中国発祥のボードゲームで、基本的に中国語が用いられるが、実際のルールでは日本語と中国語の混じった用語が多用される。これらの用語をできるだけ早く理解することが、麻雀のルールを覚えるうえで非常に重要である。
また、麻雀のルールは、国や地域による特徴的なローカルルールがあり、ひとえに麻雀といっても世界中で多くの人がそれぞれの地域独自の麻雀のルールでプレイしている。なかでも日本式の麻雀は、欧米をはじめ多くの地域に普及しており、「リーチ麻雀」(Riichi Mahjong)と呼ばれて各国で親しまれている。
なお、本稿においては、主に関東周辺で一般化している4人麻雀のルールをもとに、麻雀入門者及び初級者にとってわかりやすいようにということを主眼に置いて、重要な麻雀用語を中心にして麻雀のルール及び知識について解説する。
ゲームの目的
麻雀は、ゲーム終了時に最も多くの点を持つプレイヤーが勝者となる。すなわち4人のプレイヤーの中で最高得点を獲得することを目的としているゲームである。
使用する道具
使用する道具は、主に麻雀パイで、特殊牌である花牌を除く34種136枚の麻雀パイを使用する。
また、ゲーム開始前に、各プレイヤーに均等に点棒が配られ、各自が最初に持つ点数を配給原点という。配給原点は、一般的に25,000点から35,000点の間で配点されてゲーム開始となる。
半荘(ハンチャン)
麻雀は、半荘を単位として競技が行われる。この半荘とは、『場』と呼ばれる区分で前半と後半にわかれており、前半を東場(トンバ)、後半を南場(ナンバ)と言う。
東場・南場はそれぞれ4つの局からなり、東1局から開始され、東4局が終了した後、南入(ナンニュウ)と言って南1局に入り、南4局の終了をもって1試合とする。この過程を半荘という。簡単に例えるならば、麻雀は1試合8ラウンドで争われ、そこでトップを目指すということになる。
ただし、親が連勝し、連荘(レンチャン)が生じた場合は、局が追加されるため、必ずしも8局で終わるとは限らない。またプレイヤーの誰かの持ち点がマイナスとなった時には、トビないしハコテンとして半荘が終了するルールもあり、場合によっては1局で半荘が終わることもありうる。また、親のあがり得点数は子の1.5倍であるため、親番を続け、連荘することが勝敗において非常に重要になる。
プレイヤー
麻雀は原則として4人でプレイする。それぞれの局において、プレイヤーのうち1名が親(親番)という役割を担当し、残る3人は親に対して子と呼ばれる。
親は東家(トンチャ)と呼ばれ、他のプレイヤーを親から見て反時計回りに南家(ナンチャ)、西家(シャーチャ)、北家(ペーチャ)と呼ぶ。なお、これは実際の方位とは逆周りになっているのであるが、これは中国において、方位の順序は東南西北(トンナンシャーペー)とされており、その順がプレイヤーから見て「左遷」とならないようにしたものであるからと考えられている。
ゲーム開始時の親を起家(チーチャ)と呼び、ひとつの局が終了すると、それまで南家であったプレイヤーが次の局の親、つまり東家となる。連荘の場合は、前局の親が連続して次の局でも親になる。すなわち、親の時にあがることでさらに親を続けることができる。
自分の左側のプレイヤーを上家(カミチャ)、右側のプレイヤーを下家(シモチャ)、そして正面のプレイヤーを対面(トイメン)という。牌を引いてくることを自摸(ツモ)というが、ツモの順番が自分より早い人が上(カミ)で、自分より遅い人が下(シモ)である。また、自分以外のプレイヤーを総称して他家(ターチャ)という。座席および起家の決定はサイコロなどで決める。
※席決めの細かいルールについては省略する。
局の進行
ここからは、ゲームの最小単位である局の進め方について説明する。
配牌(ハイパイ)
局の開始にあたり、まず牌を裏返してかき混ぜ、所定の方法で並べる。このときの各プレイヤーの前に並べられた牌を山(ヤマ、壁牌、ピーハイ)と呼ぶ。なお全自動麻雀卓を用いる場合、これらの作業は機械により行われる。
牌は、萬子(マンズ/ワンズ)・筒子(ピンズ)・索子(ソウズ)・字牌(ツーパイ/ジハイ)の34種がそれぞれ4枚ずつの合計136枚を使用する。萬子は、古代中国の金銭単位をモチーフとしていて、主に赤っぽい牌であり、筒子は古代中国の貨幣の形状をモチーフとしていて、主に青っぽい牌であり、索子は、貨幣に通してまとめる縄あるいは竹串をモチーフとしていて、主に緑っぽい色をしている。なお索子の1は鳥のデザイン施されており、鳳凰や孔雀や雀を表すものとされ、麻雀のシンボル的な存在でもある。
萬子・筒子・索子は数牌(シュウハイ、かずはい)と呼ばれ、それぞれ一から九までの区別がある。字牌はさらに四風牌(スーファンパイ、いわゆる風ハイ)と三元牌(サンゲンパイ)とに分かれ、風牌は東南西北の4種、三元牌は白發中(ハクハツチュン)の3種である。
ちなみに、麻雀牌の読み方は非常に重要で、中国読みの読み方と日本語の読み方が混じった独特な読み方となっている。
中国語の数字は、
1 2 3 4 5 6 7 8 9
イー、 アァ 、サン、スー、ゥウ、リゥ、チー、パー、チュウ
と発音するが、麻雀の数字の数え方は、
1 2 3 4 5 6 7 8 9
イー、リャン、サン、スー、ウー、ロー、チー、パー、キュウ
と発音する。このように、数牌は、基本は中国語の読み方であるが、数字の3は日本語と同音であり、数字の2と6は特殊な読み方で、9の読み方は麻雀用語では日本語読みになるのが特徴である。他にも、南はナン、真っ白な牌は白であるが、読みもハクで日本語読みであり、また、字牌の中はチュン、数字の1はイー、数字の9はチュウ、東はトンというように、どことなく発音が日本語に似ているのも麻雀用語の特徴である。
ちなみにアラビア語で1~5の数字は、
1 ١ وَاحِد ワーヒドゥ
2 ٢ اِثْنَان イスナーン
3 ٣ ثَلَاثَة サラーサ
4 ٤ أَرْبَعَة アルバァ
5 ٥ خَمْسَة ハムサ
であるが、いかに麻雀の牌の読み方が日本語に親しいかがわかるであろう。
繰り返すと、
数牌は、イー、リャン、サン、スー、ウー、ロー、チー、パー、キュウ
字牌は、トン、ナン、シャー、ペー、ハク、ハツ、チュン
である。
配牌に話を戻す。局が始まり、親が14枚、子が13枚ずつ牌を取得する。この行為、ならびに取得した牌のことを配牌(ハイパイ)という。これは他のプレイヤーから見えないように正面に配置する。配牌からその後にわたって、手元にある13枚の牌を手牌という。
摸打
摸打(モウダ)とは、自摸(ツモ)と打牌(ターハイ)からなる麻雀を行うことそのものをさす。摸打の一連の動作は次の通りである。
まず、親の配牌が完了してプレイ開始である。親は14枚の中から不要な牌を1枚捨てる。これを打牌という。以後のプレイは、各プレイヤーが反時計まわりに順番にツモを行う。親の次にツモをするのは親から見て右側のプレイヤー、つまり下家(シモチャ)である。
各プレイヤーは、自分の順番がきたら山(壁牌)の端から牌を1枚取得する。その後、不要な牌を手配から選んで1枚捨てる。なお捨てた牌は表向きにして、河(ホー)と呼ばれるエリア、すなわち卓の中央付近に並べておく。なお、河に捨てた牌を捨て牌ともいう。
以降、順番に自摸および打牌を繰り返し、あがりを目指す。
なお、一定の条件を満たしている場合、他のプレイヤーが捨てた牌を取得することができる。これを副露(フーロ)と言い、ポン、チー、カンの発声によって行う。これは一般に、哭き(鳴き)と呼ばれ、手を進めるうえで非常に重要な戦略である。
和了(ホーラ)
和了と書いて、ホーラ、あがりとよむ。和了(ホーラ)とは他のゲームにおける「あがり」に該当するものであり、自分の手牌が一定の条件の形、和了形(ホーラケイ)を満たした場合に成立する。一般に和了という言葉は使われずに、単にロン、ツモという言葉が代用されることが多い。ロンとは相手から打牌を奪い取ってあがることをいい、ツモとは自分が山(壁牌)から牌を引いたときにあがることをいう。
和了形とは、特定の3枚の牌の組み合わせである面子(メンツ)といわれる4組の組み合わせと、同一牌2枚の組合わせである雀頭(ジャントウ)をそろえた手配14枚の形であり、和了形とはいわゆる4面子一雀頭(合計14枚)のことである。麻雀とは、いわば和了形をひたすら目指して、効率よく4面子一雀頭を作っていくゲームであるといえる。ただし、七対子(チートイツ)と国士無双といった和了形の例外がある。
面子
面子(メンツ)とは、麻雀用語で、三枚の牌の組み合わせのことを言い、狭義には順子(シュンツ)、刻子(コーツ)、槓子(カンツ)のいずれかの完成面子のことを言う。麻雀であがるためには七対子と国士無双の例外を除き、四面子一雀頭、すなわち4つの完成面子と1つの対子を作る必要がある。なお、面子のことを対戦相手の顔ぶれを意味する表現の場合もある。
順子
順子(シュンツ)は、同種の数牌で数字が「2・3・4」「6・7・8」のように連続している3枚組の面子のことである。ジュンコではない。
なお、順子では1と9はつながらず、また字牌は順子にならない。
刻子
刻子(コーツ) は、同じ牌を3枚集めた1組の面子のことである。数牌でも字牌でも作ることが出来る。手の内で作ったものを暗刻子(アンコーツ)または暗刻(アンコ)、碰(ポン)して作った物を明刻子(ミンコーツ)または明刻(ミンコ)と呼ぶ。
槓子
槓子(カンツ)は、槓(カン)をして同じ牌を4つ1組にして晒した(副露した)面子のことである。晒して4枚組になっているが、一つの刻子として扱う。また、刻子と同じく数牌でも字牌でも作ることが出来る。
なお、槓子は槓を宣言しないと槓子とはみなされない。また、順子の一部として一枚使っている場合など、手の内に4枚あるものは、槓子とは言わず「4枚使い」と言う。また、カンには宣言して行う暗槓(アンカン)と明槓(ミンカン)があり、暗槓の場合は自分で4枚組をツモして作るもののことをいう。
対子
対子(トイツ)は、同じ牌の2枚組のことで、対になっている牌のことである。あと1枚同じ牌が加われば刻子になる。四面子一雀頭のあがり形においては、必ず一組の対子が必要とされ、この対子を特に雀頭(ジャントウ)と呼ぶ。また、対子を7組集めると七対子という特殊役になる。
搭子
搭子(ターツ)は、順子を構成する3枚の内1枚が欠けた2枚組のことであり、以下の3つの例がある。
1,両面搭子
両面搭子(リャンメンターツ)は、搭子の内2枚が、2・3や5・6や7・8のように連番となっており、その両側どちらを付け加えても順子になるものを指す。この部分が完成すればあがれる状態で聴牌している形を両面待ち(リャンメンマチ)と呼ぶ。
2,辺搭子
辺搭子(ペンターツ)は、搭子の内1・2および8・9となっているものを指す。前者は3、後者は7を付け加えると順子になる。順子のところで先述したとおり、9と1はつながっていないため、連番で構成されている搭子でありながら、順子を完成させるために必要な牌の種類は3もしくは7の1つとなる。この部分が完成すればあがれる状態で聴牌している形を辺張待ち(ペンチャンマチ)と呼ぶ。
3,嵌搭子
嵌搭子(カンターツ)とは、順子の真ん中の1枚が抜けている搭子を指す。いわゆる歯抜けの状態の搭子のことである。この部分が完成すればあがれる状態で聴牌している形を嵌張待ち(カンチャンマチ)と呼ぶ。
聴牌(テンパイ)
聴牌とは和了形の一歩手前のことをいう。つまり4面子一雀頭を完成させるために、あと1枚(和了牌)だけあればいい状態のことで、これを聴牌(テンパイ)という。
聴牌している状態で、自ら自摸をするか、または他人の打牌を奪うことにより和了が成立する。和了する際には「ツモ」または「ロン」と明瞭に発声し、他のプレイヤーに手牌を倒して公開する必要がある。なお、高い手を狙っているときなどに安いあがり牌が場に出たとしても、和了は強制ではなく、プレイヤーの意思により、あえて和了を拒否することもできる。このときは発声を行わず、その場合は摸打が続行される。
また、和了したときの手牌が特定の条件を満たしていると役となるが、和了形が完成していても、なんらかの役が成立していなければロンをすることはできない。(このことを一飜縛りと呼ぶ。)。
なお、和了とはロン若しくはツモのことをいうが、ツモには門前ツモという役が付くため、あがることができる。ただし、初級者まではリーチをしてあがることをおすすめしたいため、この項目についてはここでは深追いしないこととする。誤解を恐れず言えば、この動画では、初級者は『聴牌したらリーチをしなければあがれない』と考えるべきであるとしたい。
副露
副露(フーロ)とは、麻雀において、他のプレイヤーの打牌を取得する(奪う)ことにより面子を完成させることをいう。チー、ポン、カン(大明槓)の3種類がある。鳴く、食う、晒す、叩くなどともいう。
但し、カンについては、広義的には副露であるが、暗槓は他家から奪うわけではないので門前と見なされる。そのため、晒した牌が暗槓のみの場合は、立直(リーチについては後述)をかける事が可能である。
なお、副露していない状態を門前(メンゼン)と言う。
吃(チー)
チーの手順は次のとおり。
上家(カミチャ)の打牌の後、ワンテンポおいた後に「チー」と明瞭に発声する。手牌の中の該当する2枚の牌を公開し、打牌された牌とともに卓の右側に並べる(晒す)。そして手牌のうち任意の1枚を打牌する。なお、どの牌をチーしたのかを明示するため、チーした牌を横向きにして晒す。
ポンとは異なり、上家の打牌に対してのみ可能であるため、チーは対面・下家からはできないという点に注意が必要である。また、三人麻雀ではチーはできない。
また、ある打牌に対して、ポンやカン(大明槓)の発声が同時に行われた場合は、ポンやカンを優先する。ただし、発声が早い者を優先するルールもある。ちなみに、語源としては、「吃」の漢字は現代中国語で食べるという意味があるため、「他人の牌を食べる」というニュアンスからきているという。
碰(ポン)
手牌の中に対子、すなわち同種の牌2枚が存在し、他のプレイヤーがこれと同じ牌を打牌したとき、これら3枚の牌を奪いひとつの刻子とすることができる。これをポンという。
ポンの手順は次のとおり。
他のプレイヤーの打牌の直後に「ポン」と明瞭に発声する。手牌の中の該当する2枚の牌を公開し、打牌された牌とともに卓の右側に並べる(晒す)。手牌のうち任意のいらない1枚を打牌する。その後、自摸の順番はポンした人の次へ移動する。例えば、東家が捨てた牌を北家がポンすると次の自摸は東家になる。
ちなみに、ポンされた牌と同種の牌の残り1枚をポンカスと言い、特に字牌のポンカスは国士無双以外に使い道がないので、安全牌となる場合が多い。
また、語源としては、「碰」の漢字にはぶつかるという意味があるため、「他人の牌を持ってきて自分の牌とぶつかる」というニュアンスからきているという。
大明槓(ダイミンカン)、明槓(ミンカン)
手牌の中に刻子、すなわち同種の牌3枚が存在し、他のプレイヤーがこれと同じ牌、すなわち4枚目の牌を打牌したとき、これら4枚の牌をひとつの槓子(カンツ)とすることができる。これを大明槓(ダイミンカン、ミンカン)という。これも副露の一種である。
ちなみに初級者においては大明槓をすることはお勧めしない。また、副露のデメリットについては初級者編にて後述する。
和了に伴う点数の支払い
和了、あがりには、自摸和(ツモホー)と呼ばれる方法(自分の自摸した牌で和了する)と、栄和(ロンホー)と呼ばれる方法(他のプレイヤーが捨てた牌で和了する)の2通りがある。一般的には上述のツモ、ロンと単に呼ばれる和了形のことである。また、相手に捨て牌を奪われ、あがられることを振込み、もしくは放銃(ほうじゅう)という。
ツモの場合は、他の3人のプレイヤー全員が支払いを分割した形で行う。ロンの場合は、放銃したプレイヤー(和了牌を捨てたプレイヤー)が1人で全ての支払いを行う。(包という例外があるが説明は省略する。)
和了後の処理
いずれかのプレイヤーが和了した場合、その局は終了する。あがった役に応じて点数が計算され支払いが発生する。その際、あがったプレイヤーが親だったかどうかによって得点の扱いや次局の行方が異なる(点数の計算については省略)。
まず、親があがった場合、それまで親だったプレイヤーが次の局も親を担当する。これを連荘(レンチャン)という。親以外のプレイヤーが和了した場合、親の下家が次の局の親(東家)を担当する。これを輪荘(リンチャン)といい、一般的には親流れという。
輪荘(リンチャン)の場合、次の局の名称は以下のようになる。
東一局が終了したら、次は東二局
東二局が終了したら、次は東三局
東三局が終了したら、次は東四局
東四局が終了したら、次は南一局。これを南入(なんにゅう)という
以下、南場も同様に進行し、南四局が終了(輪荘)したら半荘が終了する。
局の終了
いずれかのプレイヤーがあがると局は終了する。それに対し、誰も和了らずに局が終了することもあり、これを流局と呼ぶ。
流局
局の最終段階において壁牌(山)をすべて取り終わったにも関わらず誰も和了できなかった場合を荒牌平局または荒牌といい、流局となる。流局時に聴牌していなかった者は、不聴(ノーテン)となり、聴牌していた者に所定の点数、すなわちノーテン罰符を支払う。ちなみに、ノーテンとは英語の組み合わせ語でno聴牌のことといわれているが詳細はわかっていない。
また、流局した場合、連荘として扱うルールと、親流れとして扱うルールがある(取り決めにより異なる)。一般的に、流局したときは本場数が1本増える。これを「流れ~本場」といってあがり点数が少々加点される。
また、九種九牌や四風連打(スープーレンダ)など、山牌をとりきって荒牌平局することなく流局となる特殊なケースがあり、それらを途中流局と呼ぶ。
王牌(ワンパイ)
山(壁牌)の右側の最後に残す計14枚の牌を王牌(ワンパイ)という。なお、対局開始前に王牌の左から3つ目の上段の牌を表向きにする。これをドラ表示牌という(ドラについては後述)。
槓が行われた際の嶺上牌(リンシャンハイ)が取得されるとき以外、王牌が取得されることはない。また、嶺上牌が取得された場合も王牌は常に14枚に維持される。よって、局の進行とともに王牌以外の山牌がすべてなくなると流局(荒牌)となる。ドラ表示牌を除き、王牌の中にどのような牌があるのかは誰にも分からないため、王牌の存在は麻雀というゲームの偶然性を高める意味を持つ。ちなみに王牌とは対局を見守る王に捧げる牌という意味があり、5人目の対局者である王の為の牌とされている。
ゲームの終了
前述のように南四局が輪荘(リンチャン)により終了すると、半荘が終了となる。半荘の途中であってもいずれかのプレイヤーの持ち点がマイナスもしくはちょうど0点になった場合、その時点で半荘が終了するルールもある。これをハコないしトビという。トビ無しのルールでは、点棒を借りた状態で続行される。
半荘が終了した時点で各プレイヤーの持ち点の多寡により、順位が決まる。
以上が『用語解説 入門者編』である。
上記の解説は、麻雀をするためには絶対にしっかり理解しておいてほしい最低限の基礎知識である。これらの用語を理解して初めて麻雀を打つことができるといえるが、まだあくまで『入門』の段階である。麻雀のルールや用語は他にも多数存在し、麻雀を覚えてトップを狙えるほどに活躍してゆくためには、まだまだ他にずいぶんとたくさんの知識を必要とする。
麻雀を理解して、勝負ができ、それなりの相手に勝つためには、さらに次の『初級者レベル』の最低限の麻雀知識及び麻雀を思考する戦略・戦術を習得しておく必要がある。そのため、以降の記述を後編として、麻雀を上達するための最低限の基礎知識および、麻雀初級者に必要な麻雀戦略・戦術についての解説を述べる。さらに加えて、麻雀初級者が中級者になるために必要な実践のための戦術をも提案したい。
なお、以下の項目は上記の『用語解説 入門者編』を再度復習してから読むことを是非おすすめします。そして、以降のレベルの麻雀用語を覚えたことで、多くのプレイヤーと実践をこなすことができ、さらに上達することで本当に楽しい奥深い麻雀の醍醐味を味わうことができるでしょう。
それでは後編の初級者戦略編を始めます。
麻雀を始めよう! 『用語解説 初級者戦略・戦術編』
初級者のための麻雀戦略
初級者は、「とにかくリーチを掛けてあがる」という戦略を持つことが上達への鍵と一般には言われている。これというのは、面前(メンゼン)で聴牌をとるための「手役」をつくる、つまりそれこそが『麻雀的思考をする』ということであり、また、「哭きをしない麻雀を目指しながら麻雀の場数を重ねる」ことによって、麻雀の基礎理論を実践を通して体感し、戦略・戦術および勝負勘を身に着けて上達することができるのである。
これこそがまさに初級者の至上命題であるのだが、この稿では、以上を踏まえて麻雀用語および麻雀戦略・戦術の解説を行うものである。
役(やく)
麻雀における役(やく)とは、和了(ホーラ)した時の手牌の特定のパターンと、その特定の状況のことである。日本麻雀の一般的なルールには、40種類ほどの役が採用されている。役の詳細については訳あってここでは省略します(理由は後述)。
一般的に、和了したときの手牌の構成(組合わせ)が特定のパターンを満たす場合に、役が成立する。
飜 / 翻(ファン、ハン)
個々の役には、それぞれ固有の価値(ランク)が定められている。役の価値を飜(ファン、ハン)という単位で表す。
複数の役が同時に複合して成立している場合、得点計算においてすべての役の飜数を合計し、この合計飜数が高いほどに得点も高くなる。なお、難易度の高い一部の役は役満(やくまん)と呼ばれ、飜数による評価は行わないが非常に高得点の花形役である。ゆえに初級者がまともにあがることは極めて難しいと考えて良い。
立直(リーチ)
麻雀において、聴牌(テンパイ)を宣言する行為、および、その宣言によって成立する1翻役である。立直の宣言を行うことを、「立直する」「立直をかける」のように表現する。立直の宣言を行う際には、場に千点棒を出す(供託する)が、この点棒を立直棒(リーチぼう)と呼ぶ。
宣言後は手牌を変えることができないなどの制限が付くが、和了したときに立直という役が上乗せされるため、点数は高くなる。また、一発や裏ドラ(それぞれ1翻役)などのメリットがあるため、現代の日本式麻雀では少しでも聴牌の確率・スピード(牌効率という)を高めて立直をかけようとする傾向が強い。立直という役は日本式麻雀に特異のものであり、そのため日本式麻雀のことを「リーチ麻雀(英語: Riichi Mahjong)」と称することも多い。
なお、一発とは、リーチを宣言して摸打が一巡するまでにあがった場合に加算される役のことで、また、ドラとは、あがったときにそれ自体を持っている枚数一枚につき1翻の価値が加算される牌をいう。ドラは貴重な加点要素であるため、戦略上非常に重要な牌である。
ちなみにドラを持っていること自体で役が付くわけではないため、ドラを持っているだけで和了形を作ってもあがれない点には注意が必要であるが、リーチをすればその心配はない。
立直のルール
以下の条件を全て満たす場合に、任意のツモ番(暗槓の直後でもよい)で立直の宣言を行うことができる。
1,聴牌していること。
2,門前であること。すなわち、チー、ポン、明槓をしていないこと。
3,点棒を最低でも1000点持っていること。
手順
立直の宣言は以下の手順で行う。
1,「リーチ」と明瞭に発声する。
2,牌を横向きにして打牌する(この時打たれた牌をリーチ宣言牌という)。
3,立直棒を供託する(卓の中央に置く)。
立直後の制約
立直を宣言した後、そのプレイヤーには次のような制約が課せられる。
1,打牌の選択(手牌の入れ替え)ができない。
2,他のプレイヤーが和了牌を捨てたとき、もしくは和了牌を自摸した時に、あがらなかった場合、その後は振聴(フリテン)扱いとなる。
3,流局した場合、他のプレイヤーに手牌を開示して、聴牌していたことを明示する必要がある。
4,チー・ポン・明槓ができない(暗槓はできる)。
ちなみにフリテンとは、聴牌したときにあがり牌を既に河に捨てている状態をいう。この場合、あがり牌をツモしなければあがれないため非常に不利な待ちとなる。
なお、リーチにおいてはその他に様々な制約やローカルルールがあるためそれらには注意を要する。
ちなみにこの稿では、初級者はリーチをしてあがることを目指して実践に臨むべきと勧めているため、役を覚える必要はないという立場をとっている。これは、初級者にとって以下の理由ならびにメリットがあると考えるからである。
役を覚えないでよい理由・メリット
1,役を覚えるのは大変
2,役を覚えても使いこなすことが難しい
3,役を覚えなくても十分勝負はできる
4,場数をこなすうちに自然と役は覚える
5,役は無理に狙うものではない
以上を総合すると次の通りである。
麻雀の初級者はまずは覚えることがありすぎるため、覚えるべきことは絞って、重要なことから覚えるべきだと考える。つまり、実践をこなすことで経験値を積むことのほうが役を覚えることよりもよっぽど重要だからである。
これはこの動画の基本的な趣旨であり、稿の冒頭でも述べたように、麻雀とは重要順に覚えていくことで早く上達することができるという考えることができる。すなわち、大事なことをこそ繰り返して理解に努め、そうでないことは極力避けることが重要だということである。
こうして基礎知識をしっかり身に着けたうえで実践にあたり、面前で聴牌をとってリーチしてあがるという麻雀的思考を繰り返し、また、哭きをしない麻雀を目指すして麻雀の場数を重ね、麻雀の基礎理論を体感し、戦略・戦術および勝負勘をしっかり身に着けることが初級者の目指すべき道なのである。
では今度は逆に初級者が陥りがちな副露、すなわち「哭きをしてあがる」ことのデメリットについて、まずは用語解説を交えて以下に提示する。
食い下がり
哭き、すなわち副露している場合には、一部の役については飜数を1つ下げる、あるいは役の成立を認めないというルールが一般的である。この副露により飜数が1つ下がることを食い下がりという。つまり哭きによってあがり得点が下がるということである。
待ち牌
聴牌した際のあがり牌のことである。聴牌してリーチをするなど役があればロンをしてあがることができる牌であるが、相手がリーチをした場合などは、それによってロンされることになる待ち牌である。
読み
麻雀においては相手に振り込むことを極力避けなければならないため、その相手の待ち牌が何であるかを予測して、あたりを回避することが求められる。これを読みといい、相手の捨て牌状況や場の空気から相手の思考を読み取ることをいう。
現物
当たり牌を読む際に、相手が捨てた牌で当たることはフリテンになるためあり得ない。この捨て牌のことを現物という。いわゆる安全パイのことである。なお、リーチした後の捨て牌はすべてそのリーチ者のフリテンとなるため、全て現物となる。
副露(哭き)のデメリットおよび初級者の戦略・戦術
副露(哭き)をすれば自分の欲しい牌を拾うことができる為、手を進めるうえでのメリットは非常に大きいが、この稿では初級者から中級者になるまでは副露をせずにリーチを掛けてあがることをおすすめしたい。理由は様々あるが、以下に副露の戦略的デメリットをあげる。
デメリット1
立直をかける権利を失う。
この理由がメインであるが、初級者は哭いて手ができても役を知らないためあがれないことが起きやすい。これでは勝負にならない。
デメリット2
門前の場合に比べて、あがったときの点数が低くなる場合が多い。
基本的に哭きは得点を下げるため、手役の価値を下げることになる。
デメリット3
面子を公開することにより狙いを他家に読まれやすくなり、さらに副露した牌は打牌できないため打牌の選択肢が狭くなる(手の自由度が減少する)。
デメリット4
哭けばよいという考え方では上達しない
麻雀は手役を効率よく作っていくことを考えるゲームであるため、その思考法を鍛えることを早くから身に着けることが上達への鍵である。
以上、リーチを掛けてあがることのメリットと副露のデメリットを考えると、麻雀の初級者が上達するための戦略・戦術を以下のように考える。
そもそもの麻雀の目的とは、相手より100点でも点数を上回り、最終的には半荘においてトップをとることを目指すことにある。麻雀で他者に勝つためには、運の要素を除いて次の要素を身に着け、他者を上回る必要がある。
1,戦略・戦術
2,知識
3,理論
4,経験
5,勝負勘
これらの5つの要素で相手を上回らなければ麻雀で勝ちを続けることは難しい。これらの要素を身に着けるた目に必要なのは以下の視点が必要である意。
1,基本的な麻雀戦戦略・戦術
2,麻雀用語を含む基礎知識
3,麻雀思考の応用理論
4,半荘の場数、経験数
5,勝ちを続けるモチベーション
以上の5つの経験値を上げる為の実践が必要である。経験値は上手に実践を進めていくことではじめて身につくものであり、加えてその数をこなすことが重要である。そしてこれらの経験値を上げていくことで、麻雀中級者程度のレベルへまでは比較的早くに到達できるものであると考える。
以上のことから、麻雀初級者から中級者になるには、麻雀の基礎知識を身に着け、4面子一雀頭を効率よくそろえていくことを目指して麻雀に臨み、基本的な戦略・戦術を早くに身に着けることであると考える。そして実にその方法こそが、『リーチをしてあがる』ことにほぼ集約されているのである。
端的に結論をいうと、初級者は麻雀を打てるだけの知識を得たら「リーチをしてあがるということを繰り返していればいつの間にか上達している」ということである。ある程度麻雀を打てるようになるためには、上述の知識はどうしても必要であるため、ここまでに述べたことは何度も繰り返し読んでしっかり理解してほしいところである。
初級者から中級者になるための戦略
では、これまでに述べてきたことを実践する方法を提示してこの稿の完結としたい。これまであえて述べてこなかった実は非常に重要な事項について以下に簡単に確認する。通常の麻雀解説書などでは必ず述べられてきた重要事項についてであるが、それは以下の4つである。
1,役
2,配席や牌の取り扱い方
3,点数計算
4,基本的なマナー
以上の4つは本来は非常に重要であり、かつてはこれを知らなければ麻雀を打つことなど到底不可能であった。これにより麻雀は複雑怪奇で、何年も雀荘や麻雀仲間に揉まれ苦しまなければ覚えることはできない難解なゲームとされていた。
ところが、これを解説する必要すらなく麻雀を効率的に上達できる方法がある。それがオンライン麻雀である。この4つの基本的な重要事項は、全て自動でなされ、素人が考える余地はないのである。すなわち、この動画の完結は、オンライン麻雀を利用して麻雀の上達を加速度的に達成できることができるという結論に至るものである。
つまり、上述した麻雀の基本用語と基本戦略を理解して、あとはゲームを実践してくださいという事である。このやり方について最後に解説してこの稿は完結する。
実践方法
1,この動画の入門編をまずマスターする
2,オンライン麻雀をダウンロードする(個人的理由でSEGAのMJを強くお勧めしたい)
3,この動画の初級者戦略編を参考にリーチ麻雀を実践する
※この時の対戦相手はCPUで行う。対人戦は、CPU相手に安定してトップをとれるようになってからが望ましい。
簡単であるが、初級者から中級者になるにはこの方法を繰り返すことで十分である。
おわりに
この段階までゲームをしていれば、すでに役をある程度覚えていると思われるため、次のステップに向けて模索をしつつ、実践を重ねていくと良い。この段階までくれば、この稿で省略した用語や理論など様々な情報を理解するだけの素養が身についているという事である。麻雀において重要なのは、先述した5つの要素をしっかり身に着けることである。繰り返しになるが、それはすなわち、
1,戦術
2,知識
3,理論
4,経験
5,勝負勘
これらの5つの要素で相手を上回らなければ麻雀で勝ちを続けることは難しい。そしてこれらの要素を身に着けるためには、
1,基本的な麻雀戦略・戦術
2,麻雀用語を含む基礎知識
3,麻雀の客観的な戦略理論
4,半荘の場数、経験数
5,勝ちを続けるモチベーション
これを養うことである。
以上が、私がこの稿で提案する初級者の麻雀戦略についてのすべてである。
麻雀の思い出
私にとって麻雀は、十代の時にゲームで始めてから、大学での徹マンの日々、社会人になってからの仲間内で遊んだ日々の記憶の物語である。
煙でいっぱいになった汚いアパートの一室、好きな音楽と仲間の笑い声、ひりついた空気や眠気や空腹との戦い、しょうもない言葉の応酬で異常に大盛り上がりした懐かしいあの頃の思い出そのものでもある。役満で多くの名シーンが生まれ、時に不運にさいなまれてイライラしたり嫌に落ち込んだりしたことも、楽しかった麻雀の日々の珠玉の一ページである。
『麻雀やろう』と集まった仲間たちと卓を囲んだ記憶が、今もなお麻雀をやろうと奮い立たせてくる。私にとって麻雀は、かけがえのない人生の記憶の至宝である。
この稿で麻雀を覚えて、麻雀を楽しんでもらえたならば望外の喜びである。
〈加瀬伊助〉
初心者のための 読んで覚える麻雀講座 ~『用語解説 入門者編 、初級者戦略・戦術編』~ 了
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