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BL小説3つのお題チャレンジ!【noteでBL第15弾】

皆大好きnoteでBL企画、15弾!!

ちょっと文フリでハッスルし過ぎて、朝とかちゃんと起きられないかもしれないと思ったので、寝る前に投稿しちゃいました。
老体に鞭打って、残りの力で投稿しております……。

さて、今回のお題は……

「ルマンド」
「ダンボール」
「雨の日の恋」

ではなく!!

「ルマンド」
「初雪と一目惚れ」
「シングルベットの組み立て推奨人数が2人だった」

です!
まさかのルマンドリターンズ!!

詳細はこちらの記事でどうぞ!🔽

そしていつもの人物紹介。

■市媛 信夫(いちひめ しのぶ)
大学生。
背が高くて体格も良くて顔も悪くないけど年齢=恋人いない歴な男の子。
性格は真面目でお人好し。
久我のことが好きらしい。
いつも不憫。

■久我 輝(くが あきら)
大学院に通う傍ら非常勤講師をしている。
初心な信夫をからかって遊んでいる悪いお兄さん。
来るもの拒まず去る者追わずで貞操観念が緩い。
いつもマイペース。

■市媛 遥夏(いちひめ はるか)
高校2年生。
信夫の弟で市媛家の末っ子。
兄弟仲は良いけど、兄より友人の方が大事なお年頃。
好きなタイプはおとなしくて真面目で純情そうな子。

■音無 響(おとなし ひびき)
遥夏のクラスメイト。通称「少年」
実はまだ信夫と自己紹介してないので、お互い本名で呼ばない。いい加減名乗った方がいいと思う。
人の話を聞かないし、人のためにとった行動は大体予想外の方向へいくけど、顔と声の可愛さで全て許されている。

■山田中山(やまたなかやま)
遥夏と響のクラスメイト。
パンツを履き忘れた。
それ以外は謎。

役に立ってるのかわからない人物紹介

人物紹介でネタバレしているような気もしますが、気にせず行きましょう。
今回は4891文字!
またギリギリのところで戦ってる。
でも文字数には勝ちました。そんな小説をどうぞ!

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。*:..


「もう秋じゃなくて冬だな」と言えるくらい寒い11月の土曜。
ルマンドを食べながらテレビを見ていた俺の横で、弟が身支度をしていた。

「え、お前でかけちゃうの!?」

「そうだよ」

待て待て待て。
午前中に俺の組み立て式ベッドが届くから、一緒に組み立てようって話をしていたじゃないか!!!

ちなみに俺は今ノーベッドライフだから、床にマットレスを直接置いて寝ている。
ベッドがない理由は作者がめんどくさがって考えていない。
でも、そんなことはストーリーに関係ないので読者の皆さんは「よくわからんがコイツは現時点でベッドないんだな」って思ってくれ。

「俺のベッドはどうすればいいの!?」

「ごめん、忘れてた」

「忘れてた!?」

ひどいな!?
だが、弟は特に罪悪感もないようで、しれっとしている。

「べつにデカいサイズのじゃないだろ。1人で何とかなるんじゃねーの。ほら、電動ドライバーあったじゃん。あれ使えばすぐだろ」

「確かに、何とかなるか」

俺は弟を快く送り出した。
それからさほど時間が経たないうちにベッドが届いた。
セミダブルにしようかと思ったが、部屋が狭くなりそうなのでシングルベッドにした。
箱もそんなに大きくないし、きっと1人で何とかなるだろう。

……。

……何ともなりませんでした。

まぁ、そうだよな。
論理的にはできなくもないのだが、筋力とか握力とか器用さとか、色々必要だ。
こういう作業に慣れていない人間が、1人で板を支えながらネジを回すって相当キツイ。

取り扱い説明書にでかでかと「組み立て推奨人数:2人」って書いてあるしな!

仕方ない、弟が帰って来るのを待とう。
暇だし散歩でも行くか。
何か天気悪いし、雨降る前に運動だ。

……。

意気揚々と外に出たものの、寒い。
上着のチョイス、間違えたかもしれない。

若干の後悔を胸に「とりあえず学校付近まで歩いたら家に戻るか」なんて考えていたところ、前方から見慣れた細身のシルエットが歩いてきた。
おお、今日は少年じゃなくて久我先生に会うパターンか。

「あれ、信夫くん。ゾンビみたいな顔してどうしたの?」

「ゾンビ!? もしかして、過去のお題引きずってる!? 俺は気分転換の散歩だけど……え、そんなにひどい顔してた!?」

寒さに凍えていた記憶はあるが、ゾンビ!?
そんな土みたいな顔色だった!?

「うん、鏡見た方がいいよ。モテないからって悲観的になっちゃ駄目だよ。ほら、水でも飲んで落ち着いて。僕が話を聞いてあげるから」

「おいたわしや……」みたいな表情でペットボトルの水を差しだされた。
水は……水だな。

「やっぱりお題引きずってるだろ! あとモテないってのは本当だけど、そこは悲しんでないから」

俺の言葉に久我先生は憐れみを通り越して絶望したような顔で見てきた。

「モテないんだ……遥夏くんはモテるのにね……。飛鳥ですらそこそこモテてたのに……」

「そんな目で見るのやめて! 生まれてこの方恋人できたことないけど!」

話が一向に進まないので、俺はベッドが組み立てられずに暇を持て余して散歩していることを話した。
この小説に俺の話をまともに聞いてくれる人物はいない。無理やり話を進めるしかないのだ。

「それくらいなら手伝ってあげるよ」

軽く言われたが、ベッドのパーツはそれなりに重量感があった。
華奢な久我先生に頼んで良いのだろうか。

「え、先生大丈夫? 重いもの持てる?」

「信夫くんくらいなら持ち上げられる」

そうだった。
この人強かった。

「それは遠慮したいけど……ベッドはお願いできるなら頼みたい」

というわけで久我先生を連れて自宅に戻ってきた。
親父は朝からいないし、遥夏はでかけてしまった。
この家にいるのは俺たちだけだ。

久我先生を家に呼ぶのは初めてだが、この人、高校生の時はしょっちゅう家に来ていたらしい。
そうだよな、兄貴と付き合ってたんだもんな。

ちなみに当時小学生の遥夏はそのことを覚えていて、「久我先生が教師として学校に来た時はマジで気まずかった」と言っていた。当時若干グレていて家にほとんどいなかった俺は知らなかった。
それは良かったのか悪かったのか。

という、なんてことない回想の間にベッドは完成した。
話しの流れが雑過ぎる!

「寝心地、試してみたら?」

そう言われて、俺は部屋の隅に置いていたマットレスや掛布団をベッドに設置し、その上に寝転んだ。

乗っかった瞬間にマットレスのスプリングが少しだけ跳ね、ベッドも軋んだ音を立てた気がするが寝心地に問題はない。
よし、ちゃんと組み立てられたようだ。

「いいかんじ」

出来に満足している俺とは反対に、久我先生はベッドを見下ろして何やら考え込んでいる。
どうしたどうした。

「ねぇ、何でシングルにしたの。狭くない?」

「え、そこ気になる? 俺の図体デカいけど、シングルで事足りるだろ」

「する時狭いよ」

「する時? え、ちょっ、先生なんでベッド入って来てるんですか」

「セッ「ああああああーーーー!! 言うな言うな! 何を言おうとしてるかは何となく予想がつくけどやめろ! 全年齢!! それに、家族がいる家でするか、そんなこと!」

「今はいないんでしょ?」

「いないけど、いないけど!」

何かこう、なし崩し的に関係持っちゃうのは嫌だし、飽きたらポイ捨てされそうだし、本命いるらしいし、そもそも受けか攻めかわかってないし!
あと、もし俺が受け側だったとしたら痔になったら困るし!!!

「け、結婚までは清い体で!!!」

俺がそう叫んだところで、先生の動きがピタっと止まった。

「……飛鳥と同じこと言うんだね」

「えっ、兄貴!?」

兄貴は先生の元カレだった。もしかして、俺は先生の地雷を踏んだのだろうか。
呆れたような目が俺を攻撃しているように感じる。
き、気まずい……!

「そうだよ、君のつまらないお兄さん。駄目だよ、あんな男と同じになっちゃ」

そう言って先生は俺にデコピンをくらわせてきた。
痛い。
でも、その声はいつもご飯を出してくれる時のような優しさがあった。
ちょっと安心した。

「ね、ベッド作るの手伝ったんだからお礼してよ。この前できた駅前のケーキ屋さん。気になってたんだよね」

「そりゃあ、勿論……」

微妙な空気に一瞬なったものの、そこからはいつも通りだった。
それで気が緩んでいたのかもしれない。
俺は先程の経験を学ぶことなく、同じ上着を着て家を出てしまった。
寒い。
夕方が近づいているせいか、散歩していた時よりも寒い。

「今日、寒い……」

「さっき初雪観測したみたいだよ。今は止んでるけど」

確かに、コンクリートには雨が降って乾いたような跡がある。
だから寒いのか!!!

駅前は商業施設が並び、休日平日問わず人で賑わっている。
今日は休日だから、ちょっとしたイベントが開催されているらしい。
風船を配る着ぐるみやキッチンカーなど、いつもは見ない光景だ。

そんな喧騒の中、よーく見知った姿を見つけた。
少年だ。
人物紹介のところに名前があったから、登場するとは思っていたが。

少年は俺たちに気付くと駆け寄って来た。
子犬っぽい。

「ひめちゃんのお兄さん! あ! 久我先生も!」

「よぉ。暖かそうなコート着てるな」

少年は白いファーがついた淡い水色のコートを着ている。これ、絶対ちーちゃんの見立てだろう。
俺が褒めると、少年はくるっと回って見せてくれた。

「うん。ふわふわしてて気持ちいい。ちーちゃんが今日雪降るかもしれないから、って買ってくれたの」

やっぱりな。
小学生の女の子が着てそうなシルエットのコートだが、似合ってるから良しとしよう。

そして弟も一緒にいた。
「何でお前がいるんだよ」的な顔をされたが、気にしない。お互い様だ。

「この3人って珍しい組み合わせだね」

「久我先生、聞いて! あのね、山田中山くんがね……」

そう少年が言いかけたところで、見知らぬ少年が歓声をあげた。もう1人いたのか。
この少年が山田中山くんなのだろう。
めっちゃ言いづらいな。
やまたなかやま。
山田中山くんは少年よりは大きいが、遥夏よりは低い。
標準的な身長だ。見た目も普通。

山田中山くんは何かを見つけて興奮した声をあげている。
なんだ、アイドルか何かか。

「あの子! あの子! ほら、やっぱり可愛いよな」

どうやらアイドルじゃなくて一般人のようだ。
山田中山くんが指差した方向には、目立つ服装の少女がいた。
年齢は弟たちと同じくらい。
フリルとリボンがたっぷりの服を着ていて、フランス人形みたいだ。髪の毛もツインテールにしていて、何かのキャラクターのコスプレにも見える。
山田中山君が色めき立つのもわかる。確かに可愛い。

そんな興奮した様子の同級生とは対照的に、遥夏の目は冷めていた。
コイツの趣味はちょっと地味なタイプだもんな。お兄ちゃんは知ってるぞ。

「さっき見かけて一目惚れしたんだと」

言い方にも感情がこもってない。
「めんどくせぇなぁ」みたいな気持ちが漏れている。お前、友達は大切にしろよ。

「この建物に入ったところ見たから、こうして入り口でずっと待ってたんだよ~」

少年の方は冷めていないが、拗ねたような顔をしている。あの女の子には興味がない様子だ。
この子は……うん、ちーちゃんがいるもんな。好きな子ができたとか言い出したら、ちーちゃん発狂しそうだもんな。
いつもニコニコしている少年が眉を下げている。
もしかしたら、この場所にものすごく長い時間待たされて、2人は辟易してるのかもしれない。

「な、な、可愛いだろ? 初雪の日に出会ったし、きっとあの子は雪の妖精だ。初雪で一目ぼれってロマンチックじゃね!?」

山田中山くんだけはハイテンションだ。
あ、お題回収するの君なんだね。初雪の日の一目惚れかぁ。ロマンチックだな。

「いや、あの子は今さっき出現したわけじゃないからな? 元々この世に存在してた人間だろ。雪は関係ない。目ぇ覚ませ」

弟のツッコミは容赦ない。
恋に恋するお年頃なんだよ、友人に夢見させてやれよ。

「キッチンカーでクレープ買ってる! 食べるものまで可愛い。きっと金平糖が主食なんだろうなぁ」

そして冷たいツッコミにもめげない山田中山くん。
すごいな。
あの女の子に対して夢見過ぎだろう。「あの子は妖精だからトイレ行かない」とか言い出しそうで怖いな。
見た目普通なのに、ちょっと狂気を感じる内面の子だった。やはり、この小説にはマトモな人間は登場しないようだ。

「さっきからこの調子なの。頭おかしいでしょ」

少年の山田中山くんに対する評価は俺の脳内ツッコミを上回る手厳しさだった。

「おお、少年はたまに辛辣だよな……」

「そうかなぁ?」

そうだよ、と喉まで出かかったけど言わなかった。俺は大人だ。
少年はきょとんとした表情で首を傾げている。自覚していないらしい。

「山田中山くんってさ、恋愛対象は女の子だよね」

それまで黙っていた久我先生がぼそっと呟いた。
近くにいる俺たちには聞こえるが、少し離れたところで一目ぼれの相手を眺めている山田中山くんには聞こえない、絶妙な声の大きさだ。

久我先生の問いかけに遥夏と弟は頷いた。

「多分」

「水着姿の女の子の写真集持ってたから、きっとそう!」

山田中山くんはそういうのに興味を持つお年頃で、きっと健全な男子なのだろう。
何も恥ずかしいことはない。
だからここで少年が山田中山くんの蔵書を暴露したとしても、彼にとってはマイナスにはならないはずだ。多分。

山田中山くんの恋愛対象がどうしたんだ? と不思議に思う俺たちに説明するかのように、久我先生は言葉を続けた。

「あの子、男じゃない? ふわっとした服でごまかしてるけど、見えてる部分の肉付きが男の子っぽいし、首も隠してるけど喉仏ある気がするし。男の子なんじゃないかな。山田中山くんが気にしないなら問題ないけど」

「「「え?」」」

山田中山くんはあの子の可愛さにときめいてるから、もう性別とか関係ないかもしれない。
でもあの子自身は可愛い恰好するのが好きなだけで、別に恋愛対象は女の子だったら……。

……え?
山田中山くん、大変なことになってるけど大丈夫?

そんな俺たちの困惑をよそに、「あ! 犬撫でてる! 動物好きなんだな、慈愛の塊!」なんて声が聞こえてきた。
彼の行く末に幸多からんことを願う。

【おわり】

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。*:..

おわり!
続かない!

謎を残して終わりました。
山田中山が今後どうなるか、果たして雪の妖精ちゃん(by山田中山)は女なのか男なのか。

いや、男ですけどね!

今回は初心に戻って(?)、「同人誌版の2人はこんな感じだったな」っていう雰囲気で書きました。
久我先生が終始ちょっかい出してて、信夫がずっとそれを「無理無理!」って避けているの。
それが同人誌版でした。
そのイメージで書いております。

響が着てたコートは、水色でフワフワのファーがついてるやつ。
女児用の浴衣を着せられた響が「黄色は男性用じゃない」と学び、今度は「水色だから男の子の服だよ」って騙されたやつです。
アホにも程がある。

今回の作品、いつもよりはBL要素出せたな! って思ってます✨
ほら、次回のお題に信夫登場しないから。
今回が2025年最後の信夫なので、少しだけ良い思いをさせてあげました🤣

年内最後の次回は「不穏×激重×耽美」だぞー!!
おそらく誰よりも楽しみにしているかし子です。

バレンタインといい、クリスマスといい、恋人たちのシーズンに不穏激重がお題になるのはどうしてでしょうね……(私のせいです)。

きっと来年の年末はマツケンサンバ!!!
多分!!!

ではでは、不穏激重の前に皆さんの復活のルマンドを楽しく読ませて頂きます🥰
まずは寝ます。
おやすみなさーい😊



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