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かすみを食べて生きる84:PTの10秒≒OTの7秒

脳梗塞 発症2か月と21日目:リハビリ病院2か月目㉛

食事:脳梗塞(ワレンベルグ症候群)の後遺症のため、嚥下ができなくなり訓練中。食事形態は今日やっと3食常食(普通食)にたどり着いた。首を左に向けると飲める。
状態:歩けるようになってきた。終日、館内フリー歩行自立。きょろきょろすると少しめまいがする。

退院まであと11日。
退院が決まっても、日々のリハビリは粛々と行う。

『かすみを食べて生きる 序文と目次』
<発症2か月と20日目:リハビリ病院2か月目㉚
発症2か月と22日目:リハビリ病院3か月目①>

朝ごはん#27

今日の朝食は、常食。
朝食の常食は発症後初めて。

マンゴーペーストが消えた朝食

あ!!!
マンゴーペーストが!!なくなった!!!
代わりに果物がついてる!!!!
うれしい!!!
そしてごはんのお供が梅ペーストでなく、梅干し!!
献立はこちら。

  • 貝柱サラダ

  • 果物

  • ヤクルト

  • 軟飯

  • 梅干し

  • アイソカル100

みじん食から常食となったことで、朝食が始まって以来私を苦しめてきたマンゴーペーストが果物になった。
さよならマンゴーペースト。
次に会うときはココナッツミルクと一緒においで。
貝柱は柔らかくて食べやすい。肉厚でおいしい。
トマトは皮をのどにひっかけないようによく噛んだ方がよさそう。
おかゆにみそ汁は水分タプタプ感があったけど、軟飯にみそ汁だとごはん感がある。
所要時間は40分。
朝からいいペース!

PTの10秒≒OTの7秒

のど周りの筋肉のための訓練に、頭部挙上訓練、別名シャキア・エクササイズというものがある。
飲み込みの際「ごっくん」とすると、のどぼとけ(咽頭)が上がる。
この咽頭を上げる力をを強化するための訓練。
仰向けに寝た状態で頭を持ちあげて、おへそを見る。
この時肩があがらないように気をつけてのどの筋肉で頭を持ち上げてキープする。
これが、とても、とても、とてもしんどい。
発症後間もない頃一度試したときは、頭痛がしてできなかった。
1か月くらい経ち、頭痛やめまいが引いてきて少しずつできるようになった。
推奨は30秒キープらしいけど、今の私は10秒がやっと。
10秒を3セットが日々の自主練にも組み込まれている。

私は理学療法、作業療法、言語療法と3つのリハビリを受けていて、メイン課題は嚥下で言語療法が最重要リハビリとなっている。
最近は体力も回復してきて、日常動作も大きな不便がなくなってきた。
そこでこのシャキアを、理学療法と作業療法の時間にも行うことになった。
シャキアはとてもしんどい。リハビリ病院相変わらず容赦ない。

10秒キープを3セット。
理学療法士の田中さん(仮)は今日も元気に10秒数えてくれた。
やはりこれは、しんどい。
この日の午後、作業療法士の花井さん(仮)は10秒は大変なので7秒にしましょうと言ってくれた。
ありがたい。
花井さん(仮)が7秒数えてくれる。
……あれ?7秒なのに、10秒とつらさが変わらない。
時空のゆがみを感じる。
笑いがこみあげてくる。
田中さん(仮)の10秒と花井さん(仮)の7秒はほぼ同じ長さだった。

これは完全に私見。
理学療法士(PT)さんは体育会系の方が多いイメージで、患者さんにヘビーなトレーニングをする機会も多く、優しさが出てしまうのかカウントを数える時少し速めな方が多い気がする。
一方で作業療法士(OT)さん。比較的穏やかな方が多いイメージで、カウントを数える時も少しゆっくりなケースが多かったように思う。
結果、理学療法士さんの10秒と作業療法士さんの7秒はほぼ同じ長さとなった。

後日、代打の理学療法士布瀬さん(仮)が体幹のトレーニングでストップウォッチでタイムを計りながら、30秒をカウントしてくれたことがあった。
何とか耐えて30秒終わって力を抜いたところで、ストップウォッチを見た布瀬さん(仮)が言った。
「まだ26秒でした」
爆笑してしまった。

お昼ごはん#40

軟飯アート:田楽

常食になると、毎食様々な形の料理が出てくる。
ミキサー食でのっぺらぼうなお皿を眺め続けてきた目には新鮮。

献立はこちら。

  • カレイの黄金焼き、三度豆と玉ねぎのソテー添え

  • 大根とこんにゃくのゆず田楽

  • 清汁

  • 軟飯

  • イノラス(ヨーグルト味)

カレイの上に黄色い卵っぽい味の味噌がのっている。
お魚は食べやすい。
大根とこんにゃくの田楽。
野菜たちはしっかり噛めば問題なく飲みこめる。
ゆずの香りがうれしい。
こんにゃくは噛んでも口の中でぽろぽろとなってまとまらないので要注意。
でものどごしはいい。
清汁の三つ葉!これがちょっと食べにくい。
微妙な量なのでまとまって噛みにくく、噛むのが甘いまま飲みこむとのどに張り付く。
つゆを先に飲んで、具材だけにしてよく噛んで食べた。
所要時間は35分!
常食でも30分が見えてきた。

夕ごはん#20

軟飯アート:白滝

夕食も常食。
献立はこちら。

  • しゃぶしゃぶ

  • じゃが芋とちくわの煮付け

  • 果物

  • 軟飯

  • メイバランス(コーヒーミルク味)

しゃぶしゃぶ!ごまだれもついてる!
お肉は豚肉。
肉と野菜はしっかり噛めばおいしくいただくことができる。
でも、白滝!!これは難しい。
まとまって噛めない。のど越しは悪くないけど長いままのどにいくとひっかかってしまう。
少しむせる。危険。
じゃが芋とちくわの煮付けは、じゃが芋で少し咀嚼が必要だけど飲みこむことはできた。
果物のりんご。
おいしいのだけど量が多くて食べても食べてもなくならない。
所要時間50分。


ーー振り返って

3食、常食になりました。
ミキサー食は飲みこみやすいかどうかという点が問題でしたが、常食は飲みこむ以前の咀嚼がどの程度必要か、料理的に他の食材と混ざっていても飲み込みを考えると分けた方がいい、など食べ方を考える必要がありました。
毎回どのように気をつけたら食べることができるか、検証しながらの食事でした。

理学療法士さんと作業療法士さんの10秒の長さが違うことは、以前から気になっていたのですが、ここにきて理学療法士さんの10秒と作業療法士さんの7秒がほぼ同じだったので、つらいシャキアをやりながら腹筋をプルプルさせて笑ってしまいました。

シャキアはほんとにしんどかったです。
今でも10秒がやっとです。

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