未完全人間【アマノ文筆クラブ】
『──神は、自分のかたちに人を創造された。
すなわち、神のかたちに創造された。』
「あー! もー!
うまくいかねー!
いや、知ってた。知ってたよ。
俺がそんなに器用なわけがねえ! 土で自分のかたちを作るとか、できないから!
ていうか、最初からわかってたじゃん。マジ無理ゲー。
……あー、なんで始めちゃったかなー。やっぱ、やめよっかなー。
あー、もう! また崩れた!
ドロドロじゃんかー。水分が多すぎるんだよ水分がー。
えっ。
もしかして。
これ、女も作らないとダメ?
うわうわうわ! マジかー。女も⁉
いや、魚も鳥も、そう作っちゃったしなー。
やっぱ要る? 女要る? 要るかー。
あー、もういいや。男はこんなもんで。
もういい。はいできたー。
君、アダムね。
未完全だし、いろいろ苦労するとは思うけどさ。
ほら。完全なのって、俺だけだから。」
その“未完全”の後始末に、彼自身が手を焼くとは。
──このとき彼も、知らないのだった。
完
参加させていただいたのはこちら。
