読書記録「本なら売るほど(2)」
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
今回読んだのは、児島青さんの「本なら売るほど(2)」KADOKAWA/エンターブレイン(2025)です!

KADOKAWA/エンターブレイン
・あらすじ
本を愛し、本に人生を変えられたすべての人へ。
街の小さな古本屋「十月堂」にて。ある日店主は、初めて店を訪れた客にこう問われた。
「読まなきゃ死ねないってぐらい、面白い本を教えて下さい」
”オススメの本”――それは、すべての本好きが対峙する永遠の未解決問題!
十月堂のチョイス、そしてお客さんの真意とは?
古本屋「十月堂」を舞台に、さまざまな愛書家たちの人生の機微を描く短編連作シリーズ。
仕事帰りに立ち寄ったアニメイト。本命は綿野マイコさんの「かわいすぎる人よ!」第3巻を買うこと。
だが偶然にも、「本なら売るほど」も2巻が同じタイミングで発売されているではないか。これは好都合。
さらに、甘酒縞さんの「英国浪漫戯画 フォレストアイビー」第2巻も出ており、新刊を追っている漫画が勢揃い。
読み進めたい小説が沢山あるけれども、ほら、漫画はすぐ読めるから積読には含めないという、謎の言い訳ね。
1巻に引き続き、古本屋「十月堂」の店主とお客さんたちが描かれている。
だがあくまでも、作品の中心にいるのは「本」である。
仕事終わりに古本屋に立ち寄り、鴨沢祐仁や大友克洋などの漫画を買って帰るダンディなおじさん。
若くして大腸がんを患い、「読み終わるまで絶対に死ねない」本として、中島らもの「ガダラの豚」を勧められた女性。
スランプに陥った漫画家が、久世光彦の「一九三四年―乱歩」を読み、ふと神保町近くの”丘の上ホテル”に泊まる話。
1日あたり何百冊と刊行される本の中、たった1冊の本が、人を変えることもあるのだ。
人が本を動かすんじゃない。本が人を動かすんだ。
もちろん、その大量の本の海では、人目に付くことなく本屋から消えてなくなった作品も数多である。
第9話「本の中の漂流者」では、新刊を扱う「井伊國屋書店」に立ち寄った店主が、ふと気づく。
この本棚にある書籍のほとんどが、今年初版の本ばかり。一昨年刊行された本は、一体どこに?と。
私事になるが、就職活動をしていた頃、出版関係つながりで、某大手中古書籍の小売業会社を訪れたことがある。
採用担当者が質疑応答で、「古本屋は、誰かが新刊で買ったものを扱うため、お互いに持ちつ持たれつ」的なことを言っていた。
誰かが一度新刊で買った本を扱うのが古本屋。ならば、誰も買わなかった本は、一体どこに?
茫洋とした海の真ん中で漂流している気分っつーか、一冊を選ぶってことは、他の何万何千の本を諦めるってことでもあるのかもって……。
先日発表された本屋大賞。ノミネートされた10作品以外にも、何千という作品があって。
ときに、とある出版社の新人賞に、作品を応募した知り合いがいる。
惜しくも3次予選通過で終わってしまったが、その他に、選ばれなかった作品がどれだけあるか。
古本市に朝から晩まで、同じ場所に陳列されたままの本たち。一体、この本を誰が買うのかしらんと、首を傾げることもしばしば。
それでも、一人の読者が現れるまで、じっと待っている。
本にはその力がある。
本は俺たちが思うよりずっと強かなのさ。
いやはや。これだから古本屋巡りはやめられないのよね。
本に封じ込められた世界を求めて、まだ紐解かれていない世界を求めて。
今年の1月に1巻が刊行され、3ヶ月後に2巻が発売。3巻はしばらく先になりそうだが、それを楽しみにしている「本好き」なり。それではまた次回!
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