【労災保険】③障害補償給付
仕事中のケガや病気が治療を続けても改善しない状態になり、後遺症が残ってしまうことがあります。
そのような場合に、
労働者の生活を支えるために設けられているのが「障害補償給付」です。
労災保険の中でも、
長期的な生活に関わる重要な給付であり、
制度を正しく理解することが安心につながります。
● 障害補償給付とは
障害補償給付とは、業務災害によるケガや病気が「治癒(症状固定)」した後に、身体に一定の障害が残った場合に支給される給付です。
「治癒」とは、完治だけでなく、医学的にこれ以上の改善が見込めない状態を指します。
障害の程度は 1級〜14級 に区分され、
重い障害ほど等級が低くなります。
等級に応じて、
年金または一時金のどちらかが支給されます。
- 1〜7級:障害補償年金(生涯支給)
- 8〜14級:障害補償一時金(1回支給)
● 給付内容のイメージ
1〜7級 | 障害補償年金
(+障害特別支給金・障害特別年金)
8〜14級 | 障害補償一時金
(+障害特別支給金・障害特別一時金)
※詳細な日数計算は厚生労働省資料を基に決定されます。
● 給付額の考え方

給付額は「給付基礎日額」をもとに計算されます。
給付基礎日額とは、事故前3か月の賃金総額を日数で割った1日あたりの賃金のことです。
また、上乗せとして支給される「障害特別支給金」や「障害特別年金」は、別の基準である「算定基礎日額」(事故前1年間の特別給与=ボーナス等を基準)で計算されます。
● 申請の流れ

障害補償給付を受けるには、次の手続きが必要です。
・ 医師が症状固定を診断
・「労働者災害補償保険診断書(障害補償給付請求用)」を作成
・ 様式第10号(業務災害)を作成
・ 事業主の証明を受ける
・ 労働基準監督署へ提出
・ 審査後、給付決定
診断書作成料は労災保険で補償される場合があります(上限4,000円)。
● 障害等級の認定が重要
障害補償給付は、認定された障害等級によって給付額が大きく変わるため、症状の経過を医師に正確に伝えることが大切です。
痛みや可動域の制限など、日常生活に影響する点も丁寧に説明しましょう。
参考文献
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