メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(536)-(540)
皆様、こんにちは。鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆
9月になりました!
まだまだ暑い日が続きますが、8月はめちゃくちゃ暑かったですね。
暑さもさることながら、8月は小生にとって激アツな1ヶ月でした。
そうです...、院長になってからの1か月間、めちゃくちゃ忙しい日が続きましたYO😭
診療とは違い管理職としての業務は人生初なことばかりで、少々面喰いましたね。
そうそう、人生初といえば8月は人生初のコロナ感染も経験しました。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、病院や学校ではコロナに感染すると5日間(発症日を0日)休まないといけません。
院長になって間もなくコロナ感染で5日間お休みとは、なんとも情けない話ではありますが、なったものはしゃーない!
5日間もお休みがもらえてラッキー!ついでにコロナ免疫がついてラッキー!と前向きに捉えるようにしております。
メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしております。
X(旧: twitter)民の皆様も、X(旧: twitter)では語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば本記事を是非お読みください!
【今日の精神医学豆知識集!(その108)】
536.不慣れな環境に無理して適応すると気分が高揚して躁(そう)的になることがあるよ。これは躁的防衛(manic defense)と呼ばれる現象だけど要するにカラ元気だね。妙にテンションが高く、過活動、易怒性などが特徴だよ。大学一年生の"イキリ"は大体これだね。
【メタルのおまけ】
躁的防衛は病的な反応ではなく、人が新しい環境でストレスに対処するために必要な防衛機制のひとつだよ。本当な慣れない環境でさみしく不安な思いをしているんだろうけど、躁的防衛をとることで気分が落ちむことを防いでいるんだね。だから大学生の新入生コンパで、ついついイキッて飲みすぎちゃうのは躁的防衛のせいかもしれないよ。大学一年生はお酒は二十歳からと思って、新歓コンパでは飲まないようにしようね。
↓新入生に限らず飲めない人はノンアルにしましょう!
537.葬式躁病(Funeral mania)って知っている?近親者を亡くして悲しいはずなのに、妙にテンションが高くなって、弔問客に対しても明るい表情で多弁でニコニコする状態だよ。別名、死別躁病とも呼ぶよ。葬儀中、妙なテンションの親族がいたら葬式躁病かもよ。
【メタルのおまけ】
ライフイベントが原因で躁状態を呈することはまれながらあるよ。これは死別だけでなく、自然災害、交通事故など心的トラウマとも呼べるような出来事でも生じるよ。悲しい出来後のはずなのに不謹慎...、と思う人もいるかもしれないけど、さっき紹介した躁的防衛のように気分が落ち込まないようにするための反応なんだよね。葬式躁病の人を見ても、「楽しそう」というよりは「可哀そう」と思っちゃうのは何となくそのことが理解できるせいじゃないかな?
↓伊丹十三監督の「お葬式」、面白かったですね!
538.抗うつ剤で躁病になることを薬剤性躁転(drug-induced manic switch)というよ。これはSSRI/SNRIなどの新規抗うつ剤や古典的な三環系(TCA)/四環系抗うつ剤で生じるよ。特にTCAは双極性障害の患者さんに投与すると躁病の再発リスクを72%も増加させるんだって。
【メタルのおまけ】
薬剤性躁転はすべての抗うつ剤で起こりえるから、抗うつ剤を開始あるいは増量したときは注意深い観察が必要だよ。余談だけどDSM-IVの時代では、抗うつ剤による躁転は双極性障害ではなく、物質誘発性気分障害に分類されていたよ。でも現代では抗うつ剤を中止しても躁状態が続く場合は双極性障害と診断することになっているよ。
↓「ママは躁鬱病」面白かったです!
539.薬物中毒でも躁状態になることがあるよ。例えば大麻中毒になると、気分が高揚しハイテンションな状態になるよ。また精神刺激剤のメチルフェニデートや睡眠薬や抗不安薬であるベンゾジアゼピンが躁状態を惹起することがあるよ。
【メタルのおまけ】
大麻中毒の急性期では、気分が高揚しテンションは高くなり、たいして面白くもないことで笑い転げるなどの多幸症が出現するよ。最近、大麻を解禁するような声が強まっているけど、数年前に大麻を合法化したカナダでは子供や高齢者の大麻中毒患者数がめちゃくちゃ増えたそうだよ。また2年前に合法化したタイでも子供の大麻乱用が問題になり、娯楽目的での使用は禁止されたよ(まぁそうなるよね...)。
↓麻薬取締官「マトリ」を題材にした漫画です!
540.抗生剤因性躁病って知っている?抗生剤の内服が原因で躁状態になることだよ。WHOが調査した抗生剤因性躁病82例中、クラリスロマイシン(27.6%)、塩酸プロフロキサシン(14.4%)、オフロキサシン(12%)が多いって。でも本当に稀な副作用だからそんなに心配しなくていいよ。
【メタルのおまけ】
抗生剤因性躁病(antibiomania)これはかなりマニアックなネタだね。ただし注意が必要なのは抗生剤を要する感染症の多くは「躁状態」を引き起こすことが知られているよ。だから、抗生物質が原因なのか感染症が原因なのかは見極めが大切だね。
↓これはオフロキサシンではなく、オフロスキー!
【メタル君の考察】
今回は「躁状態 」に関してツイートしたよ!
みんなも「躁的防衛」については経験があるんじゃないかな?
新しい環境に適応しようと、自分を大きく見せたりすることは誰にでもあることだから、ちっとも変なことじゃないよ。
鹿冶さんも、8月は躁的防衛(マニックディフェンス)状態だったんじゃないかな?
それから抗生剤因性躁病は滅多にない副作用だから、そんなに気にしなくてもいいけど、臨床家はこういう稀な副作用も念頭にしてお薬を処方してほしいな。
これからもマニアックな精神医学ネタをビシバシ提供するぞ😆
↓この毛布でお昼寝したい…😪
【X(Twitter)】
X(Twitter)もやっています!宜しけば、絡んでくださいな☺️
私について(自己紹介):鹿冶梟介(かやほうすけ)|鹿冶梟介(かやほうすけ) @kayahosuke #note https://t.co/Jk47SAeCB7
— 精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ) (@kayahosuke) March 22, 2022
noteで私のプロフィールの詳細を書きました。よろしければ、「スキ」してください。#自己紹介 #note #精神科医
【こちらもおすすめ】
いいなと思ったら応援しよう!
記事作成のために、書籍や論文を購入しております。
これからもより良い記事を執筆するために、サポート頂ければ幸いです☺️