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メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(626)-(630)

皆様、こんにちは。鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆

皆様は年末年始のお休みはいかが過ごされましたか?

小生は計画通り、ワイン&ワイン&たまにビール&ワインな年末年始でしたよ。

(日本酒はお屠蘇ぐらい)

以前の我が家は正月の3日間はだいたいおせち料理を喫食していましたが、ここ数年、おせち料理はそこそこで、あとは通常通りのごはんを喫食しております。

その理由は...、まぁ子供たちが全然おせちを食べないんですよね...。

せっかく用意したおせち料理も食べずに破棄...、なんてことが続いたのでフードロス対策として「ミニマムおせち政策」が我が家の基本政策となりました。

そのため日本酒ではなく、通常通りワインで正月休みを過ごしております。

おせち料理は日本の伝統文化なのは分かりますが、近ごろの若い人たちにとっては魅力のない習慣なのですね...。

こうやって文化は廃れ、そして新しい文化が生まれるのでしょうか。

そんなことを考えると、100年先の未来におせち料理が存在するのか心配になってきましたね...。

...やっぱり、来年はおせち料理をもうちょっと多めに作ろうかな...。

メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしております。

X(旧: twitter)民の皆様も、X(旧: twitter)では語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば本記事を是非お読みください!


【今日の精神医学豆知識集!(その126)】

626.非定型うつ病(atypical depression)とは従来のうつ病とは違った特徴をもつ比較的新しいタイプのうつ病だよ。典型的なうつ病では楽しいことがあっても気分は落ちこんだままだけど、非定型うつ病では普通に明るくなるよ(気分反応性)。

2024年12月1日

【メタルのおまけ】
歴史的な背景を説明すると、非定型うつ病の発見は1959年West EDらがMAO阻害剤に効果のある一群のうつ病を発見したことがはじまりで、1993年にStewart JWらが操作的診断基準を作成し、それがatypical featuresとしてDSM-IVに採用されたんだよ。つまりMAO阻害剤という抗うつ剤への反応性がこの疾患概念のはじまりだったんだね。

↓MAOは「マオ」と読みます。高橋留美子先生の漫画もMAOですよね!


627.非定型うつ病がうつ病と違うのは昨日紹介した気分反応性以外に、食欲増大(体重増加)、過眠、体が鉛の様に重くなる、対人関係の拒絶に対する過敏さがあるよ。古典的うつ病では食欲低下、不眠がほとんどの例で見られるから昔は非定型をうつ病とは見做さなかったよ。

2024年12月2日

【メタルのおまけ】
ちなみに操作的診断基準DSMシリーズでは「非定型うつ病」の診断基準等は記載があるけど、ICD-10には記載がないよ(たしかICD-11でも採用しなかったと思うよ)。このように操作的診断基準においても「非定型」の扱いが異なることもあるから、非定型を「うつ病」とみなさない医師もいたんじゃないかな?

↓ICD-11が発効されてから3年経過しますが、日本語版のガイドラインってまだ書籍化されていないですよね…。


628.非定型うつ病の薬物療法は普通のうつ病と同様に抗うつ剤を使用するけど三環系抗うつ剤は効きにくく、モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)が有効と言われているよ。でもね日本ではうつ病の保険適応があるMAOIは販売されてないんだよね...。

2024年12月3日

【メタルのおまけ】
日本で使用されているMAO阻害剤はセレギリン、ラサギリン、サフィナミドなどMAO-B阻害剤だよ。いずれもパーキンソン病の治療薬として使用されているけど、うつ病への適応はないよ。日本でも使用できると治療の選択肢が増えてよいことだと思うんだけどね…。

↓MAO(マオ)といえば、中華一番の主人公もマオでしたね。


629.非定型うつ病に類似した言葉として、①現代型うつ病、②新型うつ病、③ディスチミア型うつ病、④未熟型うつ病などがあるけど、①②は専門用語ではないよ(おそらく日本でしか使用されていない言葉)。それぞれが果たして同じ疾病なのか...、専門家でも意見が別れるね。

2024年12月4日

【メタルのおまけ】
病名一般についてだけどTVやマスコミは、「新型」って言葉が好きだよね...(新型コロナ、新型インフルエンザ)。新型ってつくと、なんだか未知で恐ろしいって感じがするからかな?逆に従来ある病名に「旧型」とつけた方がいいと思うよ。

↓旧型といえば、旧型ザク(MS-05)!


630.非定型うつ病の類似概念であるディスチミア型うつ病は故・樽味伸先生が提唱したんだけど、その目的は治療者が患者に皮肉な視線を向けることを慎み、うつ病に対するうわべだけの診断・治療・医療化を戒めるためだったそうだよ。樽味先生、今の精神科医療をどう思います?🥲

2024年12月5日

【メタルのおまけ】
故・樽味先生がどのような目的でこの概念を提唱したかは、他の精神病理学者たちの後付け解釈なのかもしれないよ。その理由は、樽味先生自身とても控えめで優しい性格だったから、”戒め”なんていう批判的な態度は基本とらない...と説明する先生もいたね。むしろ樽味先生もディスチミア型という概念がこういう形で広まったことを、草葉の陰から困惑して眺めていると思うなぁ...。

↓樽味先生の論文集だそうです。彼のファンらが編集したそうですね。


【メタル君の考察】

今回は「非定型うつ病」に関してツイートしたよ!

非定型の反対は「定型」あるいは「古典的」鬱病なんだけど、これは皆んなが思い浮かべる典型的なうつ病のことだね。

でも非定型うつ病は、楽しいことがあると元気になるからかつて「都合うつ」「うつ病仮面」なんて揶揄されていたこともあるんだよ。

僕が診ていたうつ病患者さんで、少し元気になった時にショッピングや映画に行ったことが会社にばれて非難されていた人がいたよ。

その患者さんは悔しそうに...

「うつ病患者は元気になったらダメなんですか?」

...と言っていたね。

皆んなにも知って欲しいけど、外出やショッピングはリハビリ目的で主治医から試しにやってみるように指示することもあるよ。

(人混みでも疲れないかを評価することで鬱病の回復具合をチェックすることがあります)

うつ病患者さんの治療について、多くの人が理解してくれるといいね。

これからもマニアックな精神医学ネタをビシバシ提供するぞ😆


↓はぐれメタルのスリッパだそうです。これを履くと逃げ足が早くなる?


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