サンフランシスコの海から直通のウニ丼で、美味しさ爆発した
サンフランシスコのお寿司屋さんでは、日本の北海道産のウニがすました顔してメニューにならんでいる。しかし、カリフォルニアを含むアメリカ西海岸はれっきとしたウニの産地。サンフランシスコの近くでもウニが採れる。ならば、食べない手はない。
カリフォルニアの北部では近年、ウニが海藻を食べ尽くして磯焼けし、生態系が崩れているため、ウニをもっと採って食べることが奨励されているほど。とくにムラサキウニは爆発的に増殖していて、対策として、サンフランシスコ周辺の許可された区域では、ほぼ無制限に採ることができる。
商業的に流通してるのは主にサンタバーバラといって、サンフランシスコより南の地域で養殖・加工されたもの。輸送の関係でちょっと古い日本のウニを食べるより、サンタバーバラ産の新鮮なウニを食べたほうが美味しい…とはウニ好きのパートナーの言。(パートナーは日本のウニも豊洲も愛しています!)
さて、そんなちょっとウニにはうるさいうちのパートナー。ある日の朝、「ここに行きたい」と地図を送ってきた。季節の魚介類が漁師から直接購入できるフィッシュマーケットがあるらしい。わたしは即答した。
「行きましょう!」
漁師から直接ウニを買う

翌朝、やってきたのはサンフランシスコから車で30分ほどの港。嗅ぎなれない匂いに、長い犬も興味津々だ。この日、港についたのは11時過ぎ。市場で買い物をするには遅すぎるかと心配したが、港にはまだちらほら買い物客のような姿があった。
案内板の表示にならって港の中をすすむと、お目当ての船に漁師さんがいた。ウニを売っているか聞くと、あるよ、と言って眼の前の海からウニを取り出してくれる。
かなり大きなムラサキウニ、赤ウニが買えるとのこと。ひとつ8ドル。大きなものをいくつか購入。ちなみに、この方はウニ漁師ではなく、友人の潜水士の採ってきたウニを代理で販売しているらしい。ウニがあるかを聞きたいときはどうするのか聞いたら、その友人直通の電話番号を教えてくれた。気軽にウニへの直通電話をゲット。


このあとさらに、別のレーンで冷凍マグロを一匹買いして、ほくほくと帰宅。とても二人で食べきれる量ではないから、塩水につけておいて翌日友人を夕食に招いて一緒に食べようということになった、のだが。
急遽のウニ丼を自分たちでつくる

温度か、塩分濃度か、あるいは水道の成分なのか、どれが原因かはわからないが、数時間後にキッチンで全滅してしまったウニ。悲しいが、予定を変更して急遽その日の夕食をウニ丼にすることにした。うちのパートナーはウニが好きすぎて以前友人と磯にウニを取りに行ったこともあり、ウニ専用のウニ割り器までそろっている。たまには活用してやらねばならない。

ウニを真っ二つに割ると、深みのあるオレンジの身が現れる。身の回りについている濃紫色の膜は食べても問題がないが、少し臭みがあるのでピンセットや箸で取り除く。殻に沿ってそっとスプーンですくい、塩水で身を崩さないように洗うと、新鮮な塩水ウニ状態になる。

20分ほどかけて二人でせっせとウニを割り、身をとりだした。新鮮なので、ウニの身にはまだ弾力があり、輪郭がくっきりと立っている。これを一度食べてしまうと、寿司屋のカウンターでウニを見て「4日めのウニ…」と言う嫌な客になってしまうので注意が必要だ。幸せの閾値が高くなってしまうのは幸せなのか、それともこのウニを食べられることが幸せだからやむをえない犠牲なのか…そんなことを考えながら炊きたてのご飯を盛り、好きなだけウニを盛る。
8個も買ったので、一人あたり4個分のウニ丼。これだけ新鮮なウニを盛ったらお店ではとんでもない値段になるだろう。パートナーと二人で異様なテンションでウニを盛る。ついでにちょうどよく熟していたアボカドも盛る。クリーミーのカリフォルニア・オーケストラや〜!

ふたり揃っての夕食のときは乾杯をしてから食べ始めるが、この日ばかりは海から採れたてのウニ丼で乾杯。ひとくち食べるごとに「おお〜!」「美味しい」と語彙力を失った感想を述べ、あっという間に食べ終わってしまった。
海から直通のウニ丼が気軽に手に入るサンフランシスコ、ますます好きになったぞ。季節ごとに回遊してくるサーモンや、様々な魚も水揚げされるらしいので、冬の間にまた行ってみよう。
2026年1月4日追記:この記事で紹介した場所を含むサンフランシスコ近郊のオススメフードスポットのまとめ記事を公開しました。
普段の記事は毎週金曜&日曜更新。時々イレギュラーに更新もします。
