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牡蠣が好きすぎて、シアトルまで潮干狩りに行った

2月の週末、友人に誘われてシアトル郊外で潮干狩りに行ってきた。アメリカで潮干狩り?と思われるかもしれない。意外にあるのだ。

サンフランシスコ近郊でも潮干狩りに行ったことがあるが、その時のおもな成果はムール貝とカニ。

聞いてみると今度のシアトルの潮干狩りでは、牡蠣が採れるという。牡蠣がメニューにあれば頼みたいし、牡蠣(Oyster)とつく本を見ると買ってしまうほどの大の牡蠣好きとしては見逃せない機会。パートナーとわたしはシアトルへ飛んだ。


アメリカの自然を美味しく食べたい

アメリカで潮干狩りとかきのこ狩り、って日本ではあまりイメージがないと思う。実際、わたしも移住するまでは聞いたこともなかった。

ただ、実際にはアメリカは広大な大地に本当に多様な生態系が広がっていて、色々と食べられるものが採れる。トリュフなどの高級きのこから野草採集までしている人は意外といるし、狩猟も身近だ。

類は友を呼ぶ、でわたしとパートナーの友人には「潮干狩りしよう!」と声をかけると行きたい、という人がちらほら現れた。

アメリカでは州ごとに野生動植物の管理をしていて、個人でも漁労許可証をオンラインで取れる。牡蠣なら一人18個まで。今回はシアトル在住の友人を含めて6人でいくことになり、防寒と長靴の準備を整えて、6人でビーチへ向かった。

実際の準備については、こちらの記事にまとめたので興味のある方はどうぞ。

シアトル近郊で潮干狩りをする

いざ潮干狩りへ!

見えている一帯が採集許可エリア

今回行ったビーチは、シアトル市内から車で1時間半ほどの場所。当日は午後8時頃がもっとも引き潮ということで夕暮れ直前に到着したが、車を降りるとすでに寒い。これから水の中に入るのかと思うと身震いがするくらいの気温だった。

貝がいそうなところを目がけて掘る

浜辺を歩いてまわり、貝がピュッと出す小さな潮吹きやあちこちに開いている空気穴の周りを掘ってみる。いくつかミル貝(Geoduck)が採れた。俄然、意気のあがる我々。

これは小さなほうだが、潮吹きをしているところから発見

しばらく、潮の引いた浜辺をあちこち掘り返していたものの、いくつかのミル貝を発見したほかはあまり成果があがらず、日が暮れはじめた。皆の顔に若干の焦りが見えはじめる。

まだ、お目当ての牡蠣が一つも見つかっていない。

広い浜辺を行ったり来たりして、牡蠣を探し求める
長靴組はどんどん浅瀬を探索

ついに日が暮れ、どんどんあたりが暗さを増していくなか、ついに浅瀬で一つ牡蠣が見つかった。

念願の牡蠣第一号

友人が牡蠣を手際よく開けてくれる。あまりに手際がいいので聞いてみると、飲食店のバイトで一時期貝を開けまくっていたとのこと。

30秒もせずこじ開けられる牡蠣

グループの中でわたしが牡蠣が好きすぎることは知られていて、皆が見守る中、牡蠣発見第一号を食べさせてもらった。興奮しすぎて、食べる前の写真は撮りそこねた。

自然の恵み、そして友人に感謝…美味しかったです。

牡蠣第一号の発見と、食べた後「美味しい!」と連発するわたしに、グループのテンションもあがる。同時に、もう少し深いところへ行って、岩にしがみついている牡蠣を探すのが正解っぽいということに気付いたわたしたち。

日が暮れ切るか、牡蠣を見つけるか、あと30分ほどでの勝負だった。一度歩いた浜辺を折り返して、もう少し深いところを探しながら目を凝らす。

そのうち、一人が満面の笑みで叫んだ。
「あった!大量にある!!」
なんと、一箇所で30個ほどの牡蠣がまとめて採れたのだ。

大量の牡蠣をその場で食べる

それぞれの採集許可地区でのルールは各自確認してほしいが、わたしたちが行ったビーチでは、牡蠣はその場で食べ、殻を海に戻しておかなければならない。

さきほどまでの焦りとは裏腹に、今度は「生牡蠣をその場でどれだけ食べても大丈夫なんだ…?」と顔を見合わせる。

めちゃくちゃ採れた

とはいえ、あまり悠長に考えている時間はない。浜辺の丸太に皆で腰掛けて、今度はひたすら牡蠣を開けていく。準備よく、友人の一人がスライスしたレモンとホットソースを持ってきてくれていた。

採れたての牡蠣をその場で自分で開ける。すかさずレモンを口に入れてかじったあと牡蠣をつるっと食べていく。口いっぱいに海の香りと、ミルキーな牡蠣の旨味が広がる。あまりにも美味しい。

ヘッドライトと携帯で照らしながらの作業
採れたてオブ採れたての牡蠣

わたしは牡蠣が好きで、サンフランシスコにいるときも、シアトルに行ったときもよく牡蠣を食べるが、日本の牡蠣と比べてアメリカの牡蠣ってなぜか小さいんだよな…と不思議に思っていた。

ところが、今回採った牡蠣は、日本で食べる牡蠣を思い出させる芳醇なミルキーさ。そして、いつもアメリカのレストランや魚屋で見かけるものより一回りも二回りも大きい。普段レストランで見かけるものは、多分1年ほどで出荷される小さな養殖牡蠣なのかもしれない。

ほかにも、2つの牡蠣ががっちりくっついているものもあった。これも、お店やレストランでは見かけない姿。面白いことに、2つのときはどう頑張っても切り離せないほどがっちり組んでいるのに、どちらか一つをこじ開けたあとはあっけなく結合部が切り離せるようになる。まるで、生きている間は牡蠣同士でがっちり手を組んでいるかのようだ。

すっかり日が暮れたあと30分ほどかけて採れた牡蠣をすべて開けたわたしたちは、シアトルの友人宅へ帰路についた。

まだ宴は終わっていない。

後の宴をする

友人宅で、ワインを開つつ、採ってきた牡蠣以外の貝たちを念入りに洗う。スープにしようという作戦だ。地元のスーパーで買ってきたパン、チーズとワインを2本開ける頃には、貝の旨味の聞いたスープの匂いが漂っていた。

スープと副菜を作る間にワインとパンとチーズで前哨戦

すっかりくたびれた体に、暖かいスープが沁みる。貝のスープなんてほっといても美味しいのに、冷たい海で自分たちが採ってきた貝だと思うと一層嬉しく、美味しい。

今日の締め、採れたて二枚貝スープ

どこにでも、美味しいものってあるんだよなあ。牡蠣を自分で採れるって知ってしまったから、世界がより美しい場所に見える。

次に牡蠣を採りにいける日までは、美味しい牡蠣が食べられるレストランで我慢しよう。


ふだんの記事は金曜&日曜更新。勢いあまって週3回更新することもあります。


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