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モラハラ夫がスパダリに⑤【実話】

最後の希望



旦那の異動があり、職場環境が変わった。
役職も変わった。
他人に話すと「すごいね」と言われるような役職にレベルアップした。
だけど帰宅時間が早くなった。
上司も変わり、同僚や部下も変わった。
これできっと変わってくれる。
パワハラ上司のいない環境なら良い方に進むに決まっている。そう家族みんなで信じていた。
信じるしかなかった。
あんなに泣いて我慢した日々を無駄にしたくなかった。

確かに少し変わっていた。
人格否定の過度なモラハラ発言は減ったし、DVはほぼなくなった。
旦那から後悔の念も見える。
でも、家の中は殺伐としていた。

重度知的障害がある長男がパニックになると、なぜか夫がブチ切れ事態を悪化させる。
大声で泣き叫ぶ長男。その長男を鬼の形相で睨み、覆いかぶさろうとする夫。
その度に娘の大泣きする声と、止めようとする私の悲鳴にも似た叫び声。
そっと部屋の隅で小さくなる次男。
これで良いのだろうか。

本当に多少改善していた。
食器の洗い物をやってくれたり、風呂掃除や洗濯も時間ができたらやってくれた。
なおさら毎日、このままでいいのか。ずっと思い悩む日々。
それでもライブを楽しみに、子供たちと志しを持って、頑張って生きていた。

そんな中、旦那のせいで私の心がズタボロになることがあった。仕事中に取り乱したり、生きていることがもう本当に辛いと思った。
今までのモラハラDVはいろんな人に相談してきた。だから少し心の平穏を保てていた。
自分は味方がいるんだと思えた。
でも、今回発覚したことは、全く別物。
浮気とか不倫とかではないけれど、誰にも相談できない。暗くて重い。
それがあり、ますます離婚を意識する。
誰にも言えないからAIにも何度も相談した。
YouTubeで見かけて信頼ができそうな離婚の相談カウンセリングも受けた。
でもこれは話をただ聞くだけで、不完全燃焼だった。
夫婦で何回も向き合い、話し合いを重ねた。
夫はカウンセリングに行く覚悟をようやく決めた。
今度は自分でどこの病院に行くかも決め、自分で予約することができた。
私は、一緒に行きたいけど、行きたくないという複雑な思いと、娘の用事で一緒に行くことができないという物理的な状況もあり悩んだ。
そしてこれまであったこと、私は絶対に許せないということを手紙に書いて、先生に渡してねとお願いした。
途中で破棄されても困るので、クリニックに旦那に先生宛ての手紙を託したことをメールで伝えた。
受付で渡し、診察前に読んでくれたらしい。
私にとっては重要なことだった。

症状が重いので1週おきに通うことになった。
このままちゃんと通院が続いてくれたらいい。
そう思っています。

辛い気持ちがずっと心のど真ん中にあって、どうしたって楽しくならない。
明らかに私が病んでしまったことで、旦那は心配し、子供たちをみているからと、一人のじかんをくれた。
はじめて一人でライブに行った。

YouTubeで転機&旦那にモテてみる

離婚が頭をグルグルと回る。
考えすぎて、悩みすぎて、YouTubeのおすすめが離婚やモラハラに関することであふれ出した。
そんな中、離婚動画に混ざって婚活動画が流れてくる。
ぼーっと眺めていたら、気が付くことがある。
あれ?
うちの旦那ってもしかしてハイスペ?
いやいや、モラハラDVハイスペ男って最悪じゃん。
って思いつつも、洗い物などのあいた時間につい婚活動画を見てしまう。
旦那の年収は平均よりずっと上だし、細身で身長も180cmに近い長身。清潔感もあるし、見た目は主演をやる俳優さんに似てるとママ友に言われたことがあるくらいなのでまぁそこまで悪くない。浮気も酒もタバコもギャンブルもしない。忙しくなければ家事もそこそこできる。
いろいろ見ている内にうちの旦那はいろんな人が求める上位0.1%のうちに入るハイスペ男性なんだ。
と認識。
そしてある動画に心を動かされるヒントを得る。

自分を嫌いな人を好きになろうと思わない。

確かにそうだな。って思った。
私は旦那を敵だと思いすぎてたな。
いや、確かに敵だった。
でも本当に本心だったのかな。
私が嫌いって伝えたから、それでも彼なりに自分を守る防衛本能でピリピリした態度になっていたのかもしれない。
確実にどう向き合って、どう接するのが正解かわからないんだろう。
一度しっかりちゃんと向き合ってみてもいいんじゃないかな。
今猛反省しているこの時が再構築&育て直しの大チャンスなんじゃないかな。
ずっとしんどい重い気分にいても、人生損じゃない?病んでてもみんなが心配するだけ。
子供たちも気を使う。
そんなの求めてない。
本当に苦しいけど、しんどいけど、そんなかまってちゃんな行動してても時間の無駄だし自分がかわいそうだよ。
これで駄目なら今度こそ離婚すればいいや。

そう覚悟を決めて、私は旦那と向き合うことを決めた。
YouTubeの恋愛相談や婚活相談でアドバイスしていたテクニックを自分に合ってそうでできるものをチョイス。
そこから自分なりにアレンジをして実践していく。
やってほしい正解を素直に伝える。
選択肢を広げない。
そして習慣化する。

具体的には
デートに行く。
ただ2人で出かけるのではなく、ちゃんとデートにする。
最初のデートは私が気分も盛り上がれる推しのライブを選んだ。
デートに行くと言ったら私の母も子供たちをみているからと協力的に。
少し遠方に住んでいるので、朝子供たちは特急電車に乗って田舎へ向かった。子供たちも冒険みたいで楽しそう。
駅員に「子供たちだけで田舎に行きます。駅で祖父母が待ってるので、少し気にしてくれたら嬉しいです!」と切符購入時に伝えておいたら乗車時等気にかけてくれて嬉しかったです。
母も電話で毎日のように離婚、別居したいと言っていたので夫婦で出かけると聞いて少し安心したのかも。
ちょっと早めに出て、おしゃれで少しお高いコースのレストランを予約してもらってランチ。
このレストランも私が
「ここ素敵だね!どう?デートっぽいね!予約お願いしたいな。」
って言ったら文句一つ言わず、予約。
自分が検索して見つけたけど
「素敵なレストランだね!来て良かったね!予約してくれてありがとう!」
と伝えた。
美味しいねってニコニコする。

レストラン出てライブ会場向かうときは、もちろん手をつなぐ。
ライブはもちろん素直に思いっきり楽しむ。
旦那にやっておいた方がいい振付けや合いの手は事前に子供たちが教えておく。
事前に何回か行ってたツアーのライブだったのでサブスクでセトリの再生リストを作っておいて聴いといてねって教えておく。
そしたら、旦那もライブ中そこそこのれるし、100%完全に付き合いで来てやった感もなくなる。
終わったあとも、
「最高だったね。デートにライブもめっちゃ良いね!楽しかったね!」
とニコニコで伝えた。
その後もまたデート行きたいねって伝える。

電話をする用事があったら、終わり際に
「あれ?私に言いたいことは?伝えたいことは?」
と可愛く聞いてみる。
そうするとどうしたことでしょう。愛の告白がすんなりできるように。

そして意外かもしれないけど、週に何度かあるゴミ捨てに一緒に行くようにしました。
うちからゴミ集積所までは少し歩く距離にあります。
70メートルくらい。
行きはゴミを持って、帰りは手を繋いで帰ってくる。
強い雨の日や朝予定があって難しいときは一緒には行けないけど、なるべく一緒に行こう!と提案しました。
最初は微妙な反応の旦那も習慣化するとルーティンになっていい感じ。
その僅かな時間で夫婦の会話が出来るようになりました。
仕事の話やちょっとした悩み。子供たちがしたイタズラや失敗談。
この時間は私たち夫婦にとって貴重な時間となりました。
時間があれば朝は毎日見送るようにもなったし、ちゃんと通院に行ってたら褒める。
人としてちゃんと認めてあげる。

私は家族にキレる旦那に、変わって欲しくて
「怒鳴るのやめろ!押さえつけるな!」
と取り乱していたけど、やっぱり人って思い通りには動かない。
やって欲しくないこともするし、やって欲しいことや言ってほしいことをできなかったりする。
それは当たり前。
言い続ければ、いつかわかってくれるって思ってたけどそんな単純ではない。
やっぱり自分で気付くことが大事だと思う。
どんなに願っても相手は変われないって気付いた。
変われるのは自分だけ。
そう、それは旦那も同じ。
自分が変わろうと思えば誰でも変われる。
旦那に気付かせたかった、私たちに悲しい思いをさせていること。
しんどいことを気付いてほしい。

でも前のままだと、俺の方が苦しい。俺が被害者。子供たちと妻は一緒になって俺だけ除け者。
そう、自分がかわいそうなことにしか目がいかない。
だから視点をかえさせた。
あらためて自分が何を大切なのか、この生活の愛おしさを実感して、今までの自分の行いを後悔させたかった。

今まで皆無だった夫婦の会話も子供たちとパパの時間も自然と生まれるようになった。

やんちゃな娘と積極的に外遊びもするようになったし、本が好きな次男のために古本屋や図書館に一緒に行ったり。
気が付いたら料理以外の家事も全部してくれる。
ペットボトルが溜まったら、洗って干してリサイクルに行ってくれる。
長男がパニックになっても前みたいに逆ギレしたり強く押さえつけることもなくなった。
子供たちと衝突してもその場から立ち去りクールダウンが出来るようになった。

そして推し活も、地方でやるライブの遠征を家族の旅行にしたり、ツアーのオーラスの日が飛行機じゃないといけない場所だったら飛行機の手配や向こうでのレンタカーを手配し、おすすめのごはん屋さんを調べ、そしてこっちの空港への送り迎えもしてくれた。
毎日愛の言葉をささやいて、自分で言うのも笑えるけど私にベタぼれ夫が爆誕した。
私の意識を変え、旦那の自分と家族への思いも変え、子供たちもパパに心を許しはじめる。そんな日々が今、続いている。

スパダリ継続

ハイスペで高身長、見た目も悪くないし家事もやってくれて子供たちの面倒も積極的にみてくれて、私の趣味にも寛大で、最近では毎日スキンシップをとるようになった。
今の夫は確実にスパダリだ。
くだらないことで笑い合ったり、推しのライブDVDも新しいのが出る時は購入を勧めてくれて一緒に見るようになったし、今年の母の日&父の日を合わせて結構高額な有名メーカーの脱毛器も買ってくれて2人で使っている。

この何年かは本当に地獄みたいな日々だったし、これが正解なのかは今でもわからない。
でもとりあえずはスパダリに進化してくれて、それが継続している限りはこのまま今の生活を大事にしていきたいなって思う。
旦那のカウンセリングの通院も今では月1になったし。
子供たちも落ち着いて、
娘は毎日文句は言いつつも学校にすんなり行けるようになった。
長男もパニックはだいぶ減った気がする。
次男はほとんど泣かない良い子だったが喜怒哀楽がちゃんと出せるようになった。
私も自分の気持ちをコントロールできている。
向き合うことの大事さと、相手ではなく自分を変えるという気持ちの方向転換ができた結果だと思う。
子供たちが成長しきっちゃう前に取り戻せて本当に良かった。
まだまだ渦中だし、目標もいろいろある。これからもくじけないようがんばります。

おわり。

読んでくださり、ありがとうございます!
一応スパダリになるまでのエピソードを書かせていただきました。
詳しいエピソードはまた書くかもしれません!
その時もぜひあたたかい目でみてください。

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