諦めた夢をもう一度② 本音と向き合うのが怖かった
音楽を続けていた頃、
SNSを通して、同じように曲を作っている人たちとたくさんつながるようになった。
働きながら音楽を続けている人。
毎日のように音楽に触れている人。
自分で楽器を弾いて歌もうたっている人。
正直に言うと、
みんな、ものすごくうまかった。
曲そのものもいいし、
歌が本当に上手な人もたくさんいた。
「本当にプロなんじゃない?」
と思うような人も、普通にいた。
私も同じように、
働きながら音楽をやっているはずなのに。
同じ場所にいるはずなのに。
「なんでこんなに違うんだろう」
そんな気持ちが、
少しずつ、私の中に溜まっていった。
勝ち負けじゃない。
比べるものじゃない。
頭ではちゃんと分かっている。
でも、心のどこかでは、
こんな本音もあった。
「いくら頑張っても、
私は、評価されない側なんじゃないか」って。
音楽が好きな気持ちは、嘘じゃなかった。
でも同時に、
音楽は、才能の差を突きつけられる場所でもあった。
だんだん、
音楽に囲まれている場所が
少しずつ苦しくなっていった。
そんな中で、
私は「音楽以外の道」を探し始めた。
音楽がダメなら、
他のことを本気でやろう。
評価されそうなもの。
認められそうなもの。
ちゃんと稼げそうなもの。
星読みや、
ビジネスの世界に足を踏み入れたのも、
今思えば、そんな流れだったと思う。
もしかしたら、
あれは切り替えだったのかもしれないし、
正直に言えば、
音楽から逃げたかっただけなのかもしれない。
本気で向き合って、
それでもダメだったと突きつけられる前に…
だから私は、
音楽から、少し距離を取ったんだ。
でも不思議なことに、
音楽から離れたつもりでも、
私の中から音楽は消えなかった。
ある時、
ふと、「君のままで」という曲を思い出した。
作詞作曲を始めたころ、
いちばん最初に作った曲。
どんな自分も、そのまんまでいい。
ありのままで生きたい。
そんな想いを、
初めてそのまま言葉にした歌だった。
でも、ずっと未完成のままだった。
私は自分の歌に自信がなかった。
それに、完璧主義なところもある。
だから、いくら修正を重ねても、
どこかで「これでいい」と思えなかった。
でも、そのとき
歌が入ってない「君のままで」を聴きながら、ふと思った。
すごくピュアで、本当にいい曲だなぁって。
音楽をいったん手放して、
別の道を歩いているつもりでも、
心の奥では、ずっと引っかかっていた。
「本当は、
まだ終わってないんじゃない?」って。
あの頃の私は、
夢を完全に手放したわけじゃなかった。
ただ、
傷つかない場所に、
一時的に身を置いていただけだった。
それが、
遠回りなのか、
必要な時間なのか。
このときはまだ分からなかった。
でも今なら、
はっきり言える。
あのとき私は、
音楽を嫌いになったわけでも、
夢を諦めたわけでもなかった。
ただ、
何のために音楽をやってるのか、
分からなくなっていただけだったんだ。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
明日は、「それでも、諦めきれなかった理由」をお届けします♪
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