一度決まったことを蒸し返してはいけないのか?
今回は、「一度決まったことを蒸し返すこと」について考えてみたいと思います。
会議でようやく結論が出たにもかかわらず、数日後に同じ議題が持ち上がることがあります。
「またその話?」
「もう決まったでしょう。」
そんな場面に遭遇したことがある人も多いのではないでしょうか。
プロジェクトマネジメントでは、意思決定を何度もやり直していると、前に進めなくなります。
だからといって、「一度決めたことは絶対に変えてはいけない」という考え方も、私は少し違うと思っています。
重要なのは、「蒸し返したかどうか」ではありません。
蒸し返す理由があるかどうかです。
例えば、新しい事実が判明した場合です。
当初は想定していなかったリスクが見つかったり、前提条件が変わったりしたのであれば、改めて議論することはむしろ必要です。
一方で、新しい情報がないにもかかわらず、「やっぱり何となく不安だから」「もう一度考えたいから」と議論を戻してしまうと、チームは意思決定に自信を持てなくなり、プロジェクトは停滞してしまいます。
また、「蒸し返し」の背景には、別の問題が隠れていることもあります。
その一つが、決定事項や決定理由が共有されておらず、メンバーが「なぜそう決まったのか」を理解できていないケースです。
あるいは、会議では反対意見を言えず、納得できないまま話が進んでしまったケースもあるでしょう。
このような場合は、蒸し返した人だけに原因があるとするのではなく、
合意形成や情報共有のプロセスを見直す必要があります。
そこで大切になるのが、
「決定事項を見直すには、新しい事実か、新しいリスクがあるか。」
という視点です。
もし答えが「ある」であれば、遠慮なく見直すべきです。
逆に、答えが「ない」のであれば、一度決めたことを前提として前へ進むことも、プロジェクトを成功させるためには欠かせません。
一度決めたことを変えないことが目的ではなく、
状況の変化には柔軟に対応しながらも、根拠なく議論を繰り返さないこと。
その判断基準をチームで共有しておくことが、プロジェクトを前に進めるためには欠かせないのではないでしょうか。
今回は以上です。それではまた。
