見出し画像

【3月議会報告③】過去最大の令和8年度予算はどう動く?「委員会合同審査」レポート

ハイサイ! 八重瀬町議会議員の秋田一成(あきた かずなり)です。

3月23日、令和8年度の予算や各事業について詳細な質疑を行う「委員会合同審査」が開催されました。
委員会とは、町民の皆様からお預かりした大切な税金が「どの事業に」「いくら」「どのような根拠で」使われるのかを、所管する各課の担当職員と議員が直接議論し、厳しくチェックする場です。

令和8年度の一般会計予算は、前年度比29.7%増となる総額233億4,000万円と過去最大規模となりました。
今回は、【総務厚生常任委員会】および【経済産業文教常任委員会】で交わされた、私たちの暮らしに関わる各課の重要事業の質疑答弁をご報告いたします。


1. 暮らしと福祉、そして町の財政基盤【総務厚生常任委員会】

まずは、福祉や子育て、生活環境、そして町の根幹である財政や税務を所管する総務厚生常任委員会のハイライトです。

【企画財政課】 町の将来を見据えた健全な財政運営と、効果的な魅力発信について重要な議論が交わされました。

  • 過去最大の予算編成と町債の動向:過去最大規模の予算編成に伴い、大型事業の財源として町債(借金)を約21億円増額する方針です。これに伴い町債の返済がピークを迎えるため、今後の財政運営の健全性について慎重な議論が交わされました。

  • ふるさと納税の戦略転換:魅力を発信するための「シティープロモーション業務委託料」については、予算が減額されました。これは、無作為に通知を送ってコストをかける手法を見直し、八重瀬町を継続的に応援してくれる「リピーター」の獲得にターゲットを絞ることで、より高い費用対効果を狙う戦略的な予算編成であることが説明されました。

【住民環境課】 町民の皆様の利便性向上や、日々の生活に欠かせないサービスの安定供給に向けた施策が報告されました。

  • マイナンバーカードの普及啓発:約600万円の予算が計上され、カード交付時に商品券を付与する事業が展開されます。これは国からの助成金を財源として活用するもので、交付手続きを円滑に進めるため、窓口の会計年度任用職員が7名体制へと拡充されます。

  • ごみ袋の安定供給体制:令和6年度の品不足を教訓に、ごみ袋(大)の発注予定を従来の99万枚から120万枚へと大幅に増やし、安定供給を図る体制が確認されました。

【児童家庭課】 子育て世代が安心して暮らせる環境づくりに向け、保育士確保や保育施設の定員に関する対応方針が示されました。

  • 保育士確保・特別支援の充実:保育士の家賃の4分の3を補助する「宿舎借上支援」が継続されます。また、加配が必要な特別支援保育は令和8年度「待機ゼロ」となる見込みです。

  • 結い保育園分園の閉鎖に伴う対応:分園の閉鎖に伴い、本来は新設予定の「白川こども園」で児童を受け入れる計画でしたが、整備事業の遅れにより令和8年度の開園が間に合わない状況となっています。そのため、一時的な措置として「結い保育園本園」にて『定員の弾力化』が実施されます。これは国の基準に基づき、施設の面積や保育士数を確認した上で、本来の定員の120%まで受け入れ枠を広げる仕組みです。園と調整し、保育士を適切に配置した上で、子どもたちの受け入れ先を確実に確保する方針が示されました。

【社会福祉課】 地域の高齢者や障がいを持つ方々を支える事業に、次のような新たな工夫が盛り込まれました。

  • 町制20周年と敬老会:節目の年となる「敬老会」では、例年配布している記念品(米2kg)に加え、お祝いの「紅白饅頭」が配布されます。さらに余興のグレードアップも予定されており、町全体で長寿を祝う機運を高める方針です。

  • デジタルを活用した認知症予防:VRゴーグルを用いた認知症の疑似体験や、タブレット端末での動画配信サービスが各地域に導入され、クイズや体操を通じて楽しみながら予防に取り組める環境が整備されます。

  • 障がい福祉サービスの充実:令和8年度の報酬改定に伴う「障がい者自立支援給付審査支払システム」の改修費が計上されました。また、新たに「障がい者基幹相談支援センター」の機能を強化し、より専門的な相談体制の構築を目指す方針が示されました。

【税務課】 限られた予算の中で、専門的な知見を活かして効率的に税収を確保し、町の財源を守る取り組みが確認されました。

  • 徴収ノウハウの共有と徴収率向上:高額な滞納管理システムの導入を見送り、県税OBの嘱託員(週4日勤務)が配置されました。培われた高度な徴収ノウハウが町職員と共有され、少額滞納も含めた現年度分の徴収率向上に努めていく方針が示されました。

【会計課】 町民の皆様がより便利に、全国どこからでも公金を納付できる新しいシステムの導入が報告されました。

  • 公金収納の電子化(eLTAX導入):令和8年9月開始予定の「eLTAX」を通じた公金収納対応費が計上されました。全国統一のQRコード付き納付書が導入され、全国どこでも支払いが可能となり、町民の皆様の利便性が向上する見込みです。

【総務課】 地域住民の安全と安心を守るための、防災体制のあり方について質疑が行われました。

  • 消防団員の人選と地域防災力の強化:消防団員の人選について質疑がありました。現在は役場職員が中心ですが、地域防災力強化の観点から、かつてのように一般町民や地元企業からの参画を促す必要性について議論が交わされました。

【議会事務局】 町民の皆様に開かれた、より身近で透明性の高い議会をつくるための取り組みが示されました。

  • 議会のYouTube生配信へ向けた整備:議場内の配線工事等を行い、6月の補正予算を経て、9月定例会までの「議会のYouTube生配信」実現を目指すとの明確な答弁がありました。


2. 教育・インフラ・経済の発展【経済産業文教常任委員会】

続いて、町のインフラ整備、学校教育、産業振興などを所管する経済産業文教常任委員会のハイライトです。

【学校教育課】 次世代を担う子どもたちの教育環境について、多角的な議論が行われました。

  • 学校給食費の無償化継続:中学校の給食費については、令和8年度も県と町が半分ずつ予算を出し合うことで「実質無償化」が継続されます。小学校についても、保護者負担を軽減するための町独自の支援が行われます。

  • 部活動の地域移行と質の確保:休日の部活動を地域クラブへ移行する実証事業が推進されます。指導員(会計年度任用職員)には時給1,600円が支払われ、教員に代わる適切な指導ができるようハラスメント研修等も徹底されます。また、専門企業(スポーツデーターバンク社)に業務委託が行われ、保護者説明会の開催や、国の補助事業としての成果検証を行う体制が整えられます。

  • 食育・地産地消の推進:建設が進む広域給食センターでは、最新の「真空冷却器」が導入される予定です。これまでの老朽化した施設では衛生管理上難しかった「和え物(サラダ等)」を、地元の新鮮な野菜をたっぷり使って安全に提供できるようになり、食育の観点からも環境づくりが推進されます。

【教育施設課】 町の未来を形作る大型の教育・文化施設の整備方針や、その管理体制について詳細な報告がありました。

  • 生涯学習・文化振興拠点施設:施設の整備にあたり、沖縄振興一括交付金や防衛省の補助金に加え、新たに総務省からの「第2世代交付金(約8.2億円)」が活用されます。この交付金は地方創生に資する独自の取り組みを支援するものであり、主にホール機能の充実や、完成後に展開される様々なソフト事業を支えるための施設整備費として有効に充てられます。

  • 広域給食センター:建物をSPC(特定目的会社)が建設し、完成後に八重瀬町と与那原町が約100億円で買い取り、維持管理を委託する方式がとられます。

【土木建設課】 生活の土台となる公共インフラの維持や、地域から寄せられた身近な要望を実現するための事業が予算化されました。

  • 社会資本整備事業:道路や橋など、私たちの暮らしの土台となる公共施設を整備・維持する事業です。令和8年度は、後原玉城線や小城22号線、学校線といった主要な町道の維持管理に注力し、崩れかけた箇所の修繕や通学路の安全確保など、日々安心して通行できる環境を整えるための工事が実施されます。

  • 町単独事業と住宅設計:町独自の予算で、安里第3地区の沈砂池整備や農道整備など、地域から要望のあった細やかな工事(計600万円)が着実に予算化されました。また、町営住宅の設計業務(5,300万円)についても、検討委員会での議論を経て進められます。

【都市整備課】 将来を見据えた「まちづくり」の指針となる、3つの大きな計画が進められています。

  • 土地利用の適正化:具志頭地域(後原・新城地区)において、無秩序な開発を抑制しつつ、地域の特性を活かした土地利用を可能にする「特定用途制限地域」の指定に向けた業務委託費が計上されました。令和5年から重ねてきた地元勉強会や住民アンケートの結果に基づき、法的手続きの最終段階に入るとの報告がありました。

  • 非農用地の有効活用:世名城地区(前原・大農原地区など)において、農業用以外の目的での土地活用を計画的に進める「非農用地区計画」の策定が進められます。地主会の設立を促し、地権者の皆様と合意形成を図りながら、地域の活力に繋がる整備を目指す方針です。

  • 物流拠点の整備支援:友寄東地区で行われている民間主導の区画整理事業に伴い、物流サービスの向上に向けた地区計画の変更業務など、町の経済発展に資する開発が支援されます。

【農林水産課】 地場産業の振興と生活支援の両面から、重要な施策が承認されました。

  • 全町民へ「1人1万円」の地域商品券を配布:長引く物価高騰への緊急対策として、地方創生臨時交付金を活用し、町民1人当たり1万円の地域商品券が配布されます。5月に各家庭へ郵送され、6月〜8月に利用可能となる予定であり、地域経済を活性化させる狙いが示されました。

  • 畜産・農業の競争力強化:基幹産業である農業を支えるため、優良な雌牛の導入を支援する「和牛改良支援事業(1頭上限40万円、計20頭分)」や、ピーマン・インゲン農家(各6農家)への施設整備補助がJA経由で実施され、生産基盤の安定が図られます。

  • 森林環境譲与税の有効活用:国から配分される譲与税(基金)を活用し、具志頭中学校の理科室・技術室の椅子を、地元の木材等を利用したものに更新する計画が進行中です。教育現場に木の温もりを届けることで、環境教育や地産地消の意識醸成に繋げる計画です。

【社会教育課】 生涯学習やスポーツ振興を通じて、豊かな地域社会をつくるための取り組みが報告されました。

  • 放課後子ども教室の開始:学童の待機児童対策の一環として、次年度から東風平小学校と新城小学校の2校で「放課後子ども教室」が試行的に開始されます。週1回、各校20名の定員を設け、子どもたちの安全な居場所が確保されます(一人当たり800円の保険料は利用者負担となります)。

  • 施設活用による財源確保:具志頭運動公園のロッカールームをプロサッカークラブ「FC琉球」へ貸し出し、月額30万円(年間360万円)の賃貸料収入を得るなど、既存施設の有効活用による自主財源の確保が図られています。


まとめ

令和8年度予算は過去最大規模であり、八重瀬町が新たなステージへ進むための重要な投資が含まれています。しかし、企画財政課の質疑にもあったように、町債の返済がピークを迎えるなど将来の財政負担が重くなる転換点でもあります。

「この事業は真に町民のためになっているか」「費用対効果に見合っているか」。 議員として、転換期を迎えた町の舵取りをしっかりと見守り、客観的な事実に基づいた町政の監視機能を果たしてまいります。
これからも、現場のリアルな情報を包み隠さずお伝えし、皆様の声を町政に反映させていきます!


【秋田一成からのお知らせ】 最後まで読んでいただき、ありがとうございます! 「進む八重瀬を、もう一歩先へ。みんながワクワクする町へ。」をテーマに活動しています。 皆さんのご意見やご感想を、ぜひコメント欄でお聞かせください。

📢 日々の活動はSNSで発信中!


いいなと思ったら応援しよう!