金ちゃんに教わった言葉「まのふり」~ 下記イベントは都合により休止となりました→「 金ちゃんの紙芝居 in 横浜 2025/10/26 」 お知らせ・その3
下記イベントは諸般の事情により中止となりました。→ 10月26日(日)に横浜で開かれる「金ちゃんの紙芝居」。おかげさまで、多くの方に観覧希望の予約をいただいています。
Tsubaki食堂の椿さんに伺ったところ、もう少し席に余裕はある、ということ。
まだご覧になったことはない方は、この機会に是非、ご覧ください。
この前、始めて寿町を尋ねたのですが、この街を抱える横浜の人にこそ、「金ちゃんの紙芝居」を観ていただきたいと強く思いました。
ご予約は、このnotoへのコメントでも、Facebookへのコメント・メッセージでも結構です。お気軽に!!
以下は、直接、今回の横浜での紙芝居と直接、関係ありませんが、「金ちゃんの紙芝居」の良さを表すエピソードの一つとしてお読みください。
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「金ちゃんの紙芝居」の聞き書きをしていて良かったこと ━━━たくさんあるけど、その一つは、もし金ちゃんに出会っていなかったら、きっと知ることのなかった言葉を知れたことだと思う。
例えば「チャリンコ」…
と言っても自転車のことじゃない。別の意味だ。
それから「ハチコ」…
「チャリンコ」については、『 “パンパンガール”を語る』シリーズの第19回をご覧いただきたい。「ハチコ」は、『浅草の踊り子BeBe』シリーズで追って紹介する。
そしてこの度、また新しい言葉を知った!
「 いい まのふり すんな ブス! 」
この言葉が登場するのは、次の絵。

前回、ハーフの絵を5枚ほど紹介したが、そのうちの3枚に登場したリリ(梨里)。この絵も「梨里」を描いたもの。梨里の母親はハニーさん(=パンパンガール)だが、別のハニーさんに何やら因縁をつけられている。
それはわかる。でも、「まのふり」って何だ!?
恥ずかしながら、僕は最初、
「いいママのふりすんな」
の、「マ」の字が一文字、抜けているのかと思った。
つまり、「子どもの前では良いママぶっているけど、お前だってパン助じゃないか」と罵倒されているのかと思ったのだ。
(金ちゃんも呆けてきたのかな? 脱字じゃん!)
なんて思ったけど、そうじゃなかった!
金ちゃん、スミマセン(-_-;)
じゃあ、「いい まのふり」とは何か?
金ちゃんの言葉に耳を傾けよう。
金ちゃん) 「いい まのふり」っていうのはですね、「いい…」どう言ったらいいのかな、「…格好つけやがって」とか、そんな風な意味ですよ。
━━━ そうなんですか!
金ちゃん) うん、なんだろうな…「ちょっと得意になりやがって」とか…そんな風な感じです。
試しに、ネットで「まのふり」で検索すると、「コトバンク」というネット辞書に次のように説明されていた。
ま【真】 の 振(ふ)り ━━━ ま の ふり
本もののふり。にせものが本もののまねをすること。
下等なものが上等なもののふりをすること。
転じて、なまいきなこと。
【https://kotobank.jp/word/%E7%9C%9F%E3%81%AE%E6%8C%AF%E3%82%8A-2083099 】
金ちゃん) 最近ね、あんまり聞かなくなりましたけども、高校生ぐらいの頃までは、「まのふり」っていう言葉は結構、友達同士で使ったんですけどね。
━━━ そうですか…
金ちゃん) 今は聞かないですね…だからなんだろう、カタギの世界というか、普通の世界では出てこなかった言葉じゃないかなとも思っています。
━━━ あー、なるほど…
金ちゃん) もともとは、遊び人とか、ちょっとヤクザがかった人間とかが使う言葉だったのかもしれません。
つまりは
パンパンガールも含めた、アウトローの世界に生きる人たちが好んで使った言葉を、金ちゃんなど、当時の高校生なども意気がって使っていた…そのうち、そうした世界の人が少なくなる中で、「まのふり」という言葉も消えて行った ━━━
ということか?
でも、なぜ、梨里ちゃんの母親は罵倒され、手を掛けられているのか?
その理由は、梨里ちゃんと母親の装いにあった。
金ちゃん) あのね…お揃いの格好してるんですよ、親子で。
━━━ ええ
金ちゃん) そういう格好ができるっていうのは、当時は、かなりの贅沢だったんですね。
━━━ あぁ~…
なぜ贅沢が出来るか?
この母親がオンリーさん(特定の彼氏がいるパンパンガール)だったか、そうでなくても、売れっ子で稼ぎがよかったからだ。
━━━ お揃いの服を着ているってのは、自分たちで仕立てたのか、それとも、お揃いの服をどこかで買ったということですか?
金ちゃん) あのね、お揃いの服は売ってないです。仕立て屋さんに仕立てさせたということです。
━━━ あぁ〜
金ちゃん) ましてや子供服なんて、そんなの売ってないですからね。お母さんと同じ生地で以て作らせるより他にないんで、かなりお金がかかる…
だから恰好を見るだけで「こいつ、金持っているな」って、すぐにわかっちゃう…
━━━ そっか…
金ちゃん) 売れないハニーさんはね、どうしても…なんだろう…やっかみ半分で、余計なことを言ったりするんですよ。
喧嘩ふっかけて、いくらかの金にしよう・・・っていう感じですよね。
━━━ う~ん…
人を羨む、妬む ━━━
そんな感情は誰もが持っている。
ましてや、明日をも知れぬ中で生きていた女性たちが、マイナスの感情に支配されたとしても、それを上から目線で窘めることなどできやしない…
「金ちゃんの紙芝居」は、そんなことを改めて教えてくれる…
