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メジロブライトの弟=メジロベイリーにはスペシャルウィークとの共通点があった(火曜日の血統論#24)

2000年の朝日杯3歳Sを勝ったメジロベイリーは、アグネスタキオンジャングルポケットクロフネマンハッタンカフェといった素晴らしい名馬たちと同じ1998年生まれで、その世代で最初にGⅠを勝ったサンデーサイレンス産駒です。

ただ、正直に言うと、メジロベイリーの印象はそれほど強くないですよね。

朝日杯を勝ったあとは、屈腱炎もあってクラシックを走れず、生涯成績は7戦2勝。同期の馬たちがその後に見せたインパクトを考えると、少し埋もれてしまったところがあります。

メジロブライトの半弟でした

でも、改めて血統や馬体を見直してみると、この馬はかなり面白い存在なんですよね。

◾️メジロブライトの半弟という入口

メジロベイリーは、天皇賞・春を勝ったメジロブライトの半弟です。

メジロブライトといえば、メジロライアンの代表産駒の1頭で、白井先生も「印象に残っている馬」と言っていました。

ライアンの子やったけど、バリバリのステイヤーというのかな。長い距離が得意で、ウチのスペシャルウィークが天皇賞・春を勝ったときの2着。いつもより早めに動いてね。力でねじ伏せる感じだったけど、その後ろをついてきた

メジロブライトは、いかにも長距離で良さが出る馬でしたが、父がサンデーサイレンスに替わったメジロベイリーはどうだったのか?

ここが今回の面白いところというか、血統の特徴を考えるところですね。

◾️サンデーサイレンスに替わって出た違い

血統表を見る前にメジロベイリーの写真を白井先生に見てもらったときの反応。

当時のことを僕は鮮明に覚えています。
とてもいいリアクションだったので。

サンデーっぽい体はしとる。ええ馬やね。サンデーにマルゼンスキーはスペシャルウィークと同じ掛け合わせになるんやけど、体にも似たような部分を感じるよ

もちろん、スペシャルウィークのほうが首が長く、馬体にも伸びがあったとは思います。

そこは白井先生も否定していませんでしたが、メジロベイリーにもサンデーサイレンス×マルゼンスキーらしい良さがあった。

キ甲がすごく発達している。それに伴って、前軀のほうも、いい感じに盛り上がっている

こういう言葉が出てくるくらいですから、白井先生から見ても、かなり好みの馬体だったのでしょうね。

それからさ、このトモの形。スラッとしとるやろ。ミスタープロスペクター系なんかは、モリッとしたトモの馬が多くて、それがまた走るんやけど、サンデーは薄くても問題ないわけ。サンデーの特徴の1つやったね

筋肉量だけで判断すると、少し物足りなく見えるかもしれない。

でも、それが瞬発力やしなやかさにつながる。
このような認識だったそうです。

さらに、メジロベイリーは繋ぎにもサンデーサイレンス産駒らしさを持っていました。

その通り。繋ぎの感じがええんやわ。立ってもいないし、寝過ぎているわけでもない。ホントにちょうどええ長さ。大きいところを勝つだけの切れを感じるしさ。無事是名馬とはよく言ったもので、これだけの能力を感じる馬体でも、走れんかったら意味がない。もったいなかったね

屈腱炎がなければ、クラシックでどんな走りをしていたのか。

そこは少し見てみたかった……と言っていましたね。

◾️ノーザンダンサー系と日本古来の牝系

この馬を考えるうえで、もう1つ大事なのがマルゼンスキーの存在。

白井先生は「サンデーサイレンスにはノーザンダンサー系が合う」という見方をしていて、最大のパートナーはノーザンダンサー系の中でも大物感があるニジンスキー系がいいと考えていました。

ダンスパートナーもスペシャルウィークもニジンスキー系でしたよね

今回のメジロベイリーも母の父がマルゼンスキーなので、イメージ的にはスペシャルウィークと同じ配合パターン。

さらに言えば、日本古来の母系という共通項もありました。

シラオキを祖に持つ母系は有名

スペシャルウィークがシラオキの流れを汲む母系の出身であることは有名ですが、メジロベイリーも日本競馬に古くから根付いた牝系の出身。

この祖母のケイツナミという馬。これは浅見さんのとこにおったヤツよな?

そんなことを聞いてきた白井先生。

やっとった厩務員さんを知っとる

こういう名前が自然に出てくるのが、博識なだけでなく、さまざまなところにアンテナを張っている白井先生らしいところですよね(笑い)

メジロベイリー自身はメジロ牧場の生産馬ですが、母系をたどるとメジロ牧場だけで完結しているわけではありません。

レールデュタンは錦岡牧場の生産。
そこも浅見厩舎とのつながりがある。

錦岡はヤマニンとかのところでね。浅見さんとのつながりも深いし、その縁でメジロ牧場に行ったんかもしれんな。母の父のマルゼンスキーは当然として、アドミラルバードもスピードはあった。距離も持ったし

メジロベイリーは、成績だけで見ると少し地味なGⅠ馬かもしれません。

でも、父がサンデーサイレンスに替わったことで、メジロブライトとは違う切れが出た。

そこにマルゼンスキーのスピードが入り、日本古来の母系が支えていた。

そう考えると、僕らが持っているイメージよりも、ずっといい馬で、いい血統だったのだと思えるのです。

競走馬としての活躍、もう少し見たかったですね。

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松浪大樹(競馬記者) よろしければ応援お願いします!!いただいたチップは若手記者の餌付け代、もしくは関係者とのゴルフ代……これから先の活動にのためのガソリンにさせていただきます!!