【詩のようなもの】 絵本の中の封鎖都市 《3つのお題に空想のひらめきを第48回》

これはもう
50年以上も前に
書かれた絵本だ
要訳すると
閉園した
深夜0時の観覧車
その頂上にあるゴンドラは
夜どうし
空とぶ喫茶店のような
明かりを灯している
そこにいるのは
鋭く強い光を放つ
空を飛べない
ヒメボタルたち
この中には
彼女ら以外は
誰であれ
立ち入れない
例え
七色に輝く
虹色の切符を
持っていようとも
といった
内容だ
絵本にすると
幻想的だが
この話は
かつて起きた
放射能事故を元にして
書いている
原子力発電所で
爆発が起き
住民は避難したが
逃げ遅れてしまった
女学生の
グループがいた
その子たちは
夜の間も
ライトなどを使って
助けを求めたが
致死量を遥かに上回る
高濃度の放射線に
包まれた街には
誰も
近づかなかった
なぜそれを
絵本なんかにしたのか
それは
この事故だけでなく
事故が起きた街そのものが
軍事的な理由から
公には
存在しないことになっていた
封鎖都市だったからだよ
つまり
そのロジックでは
存在しない街で起きた
起こってもいない事故
いるはずのない被害者
ということになる
だから助けなかった
そんな街も人も
何もない
どこにも
いないのだから
秘密を洩らした者は
当然
重い処罰を受ける
作家としても
ギリギリの
使え方だったのさ
現実の結末は
悲しいものだったが
絵本のほうの結末は
その目で
見てみるといい
*こちらに参加させていただきました🙇♂️
お題:
深夜0時の観覧車
空とぶ喫茶店
虹色の切符
トップのイラスト
Memo:
封鎖都市
旧ソ連にあったメジゴーリエ15など
