【詩のようなもの】 巡る街並み 《3つのお題に空想のひらめきを第41回》

記憶と
きらめく風の通り道の
敷設が決まった後
古い商店街の
立ち退きがあってね
この道路なら
面影や匂いなんかを
残せるってんで
住人たちは渋々
立ち退きに合意した
その中に
俺も子供のころよく通った
月うさぎのパン屋があった
いつも
いい匂いがしててさ
自然と買って
家に帰りたくなるような
完成した道路沿いには
当時三ツ星だった
ひつじ雲ホテルが建った
だが
笑っちまう話
きらびやかな
高級ホテルの客層からは
残ったパンやらの
匂いが不評で
苦情が出た
結局不景気もあって
ホテルは撤退し
老人ホームに改装され
古い住人らが
そこに入った
パン屋の店主もな
その住人たちも
いなくなり
こうして壮観な
廃墟となった
まぁ
目先だけだと
こうなるっていう
典型なんだろうが
そんなこんなで
廃墟が好きな俺と
パンの残り香に
惹かれた君が
出会ったというわけ
だよ
*こちらに参加させていただきました🙇♂️
お題:
ひつじ雲ホテル
月うさぎのパン屋
記憶ときらめく風の通り道
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