#43【怒鳴ることを肯定する、バカな上司の話】HSP×AC|うつ病
HSP×ACの人生
病院に就職して以降、僕の中での「感覚」は、さらに鋭敏になっていた。
職場の人、取引先の人など、
お構いなく、その感覚が研ぎ澄まされていく。
人の心を感じ過ぎてしまう。
おそらく、人生の中で、
最も敏感だった時期である。
この事実は、心と身体を、
必要以上に疲弊させた。
就職したばかりの頃は、
業務そのものがわからない。
さらに、HSP気質の僕は、
周囲の人々に気を遣いまくるので、週末はグッタリである。
しかし、そんなことにはまったくお構いなく、朝から晩まで怒鳴り続けている、Sという上司がいた。
日本的な職制だと、係長ぐらいの人。
時代的に、「パワハラ」などと言う言葉は、まったく浸透していない。
僕は、そのSに完全にロックオンされていた。何かにつけて、怒鳴られる。
怒鳴ることに、まるで酔いしれているような人
令和の時代では、怒鳴られたことを理由に、パワハラの訴えが起こるし、起こしやすい。
しかし、今から30年ほど前は、「ハラスメント」と言う概念は、皆無だった。
上司に怒鳴られたなら、
飲み込むしかない、
萎縮するしかない、
まだまだ昭和の香りが色濃い時代であった。
Sは、僕が社会人になって出会った、最初の直属の上司だったが、それ以降を通じても、一番バカな上司であった。
あんなに勘違いをした、
バカな上司には、
その後は出会っていない。
この人の何がバカなのか?
怒鳴ることだけではない。
それは、この人自身が洗脳されていたことにある。
「上に立つ人間は、
怒鳴れなければならない」
Sから真顔で聞かされた言葉。
「コイツ、本気で言ってるの?」
と思った記憶がある。
このSの上に、Hという部長がいた。このH部長が、Sに対して
「上に立つ者は、部下を怒れる人間でなければならない」
と言ったそうである。
Sは、典型的な「長いものには巻かれるタイプ」であった。
それを彼なりに過大に解釈し、「怒れる人」が「怒鳴れる人」に変換されていた。
洗脳状態と言って間違いない。
僕に向けてだけではなく、
いつも誰かに怒鳴っていた。
怒鳴ることに優越感を感じながら。
H部長の後ろ盾もあり、Sが怒鳴り散らすことに対し、誰も口出し出来なくなっていた事実もある。
H部長からすれば、自身が言うことを鵜呑みにし、実践するSのことが、とても可愛いかっただろうし、洗脳しやすかっただろう。
でないと、怒鳴る以外に取り柄もなく、極めて単純な思考の持ち主であるSが、役職を得ていた理由がわからない。
数年後に、僕が仕事を覚え、周囲を客観的に見れるようになってから、このHとSの関係性と人間性を嫌と言うほど理解出来た。
そして、自分の上司運のなさに、辟易としたことを覚えている。
いずれにせよ、SもHも、この上なくバカな上司であった。

人間の役割とは、本当にハッキリしているもので、H部長やSのような、おバカで人望のない人達もいれば、周囲を冷静かつ、客観的に見れる人もいる。
僕が、この病院で救われたのは、少なからず、そう言う存在の人達がいたからである。
しかし、組織とは残酷なもので、そう言う人達に限って、評価が低い。
HやSのように、世渡りはうまいが人望のない人が、上の立場に立つように出来ている。
そんな組織に、人材は残らない。僕も3年が経つ頃には、Sとも対等に渡り合える力量を備えてはいたが、十数年勤めたのちに、辞めている。
結局、僕が就職した病院は、オールドな日本の組織であった。
先に入った人が上に立ち、後輩はそれに従う。自分のことだけを大事にする人が、組織の中でも、大きな顔が出来るようになっていた。
残念ながら、能力主義とは程遠い環境であった。
最近、病院で一緒に働いていた、とある後輩から言われた一言がある。
「職場運ないですよね。
その後の職場も含めて」
嫌味ではない。
ごもっともな指摘である🤣
それも人生だと受け取めるしかない🤣🤣🤣

続く
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