今ある幸せについて考えさせられる絵本2選
息子が小学校の図書室で『ぼくがラーメンたべてるとき』という絵本を借りてきました。
著者は『いいからいから』シリーズを手掛けた長谷川義史さん。
題名や表紙のイラストを見るからにおもしろそうと期待しながら、息子と一緒に読んでみました。
ぼくが ラーメン たべてるとき、
となりで ミケが あくびした。
となりで ミケが あくびしたとき…。
となりの みっちゃんが チャンネル かえた。
となりの みっちゃんが チャンネル かえたとき…。
という風に「ぼくが ラーメン たべてるとき」隣の家の子は? 隣の町の子は? 隣の国の子は? と続きます。
読みながらふと、谷川俊太郎さんの『朝のリレー』という詩を思い出しました。
カムチャッカの若者が きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は 朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は 柱頭を染める朝陽にウィンクする
『朝のリレー』のように、地球上で同じときを過ごす人々とのつながりを描いた絵本なのかな?
そう思いながら読み進めると…
だんだんと声が詰まってしまいました。
他の国では貧しい暮らしの中で家族の世話や労働をしている子がいる、という描写に続いたからです。
そして、男の子が倒れているというシーンから冒頭の「ぼく」へと戻っていく結末が、心にずしんと響きました。
***
先述した谷川俊太郎さんが手掛けた絵本『へいわとせんそう』。
へいわのボク(元気に立っている男の子)
せんそうのボク(悲しそうに座り込んでいる男の子)
へいわのかぞく(みんなで食卓を囲んでいる)
せんそうのかぞく(食卓には椅子や食器が散乱していて誰もいない)
というように、左右それぞれのページに、平和の状態と戦争の状態の比較が描かれています。
平和と戦時下とでは、人々の暮らしも、木や海や街も、何もかもが違います。
その違いから、戦争がいかにこわいものであるかを突きつけられます。
でも、変わらないものもあります。
それは、朝。
平和な国も戦争をしている国も同じように朝がやってきます。
そして、人。
味方も敵も、この絵本では同じ顔で描かれています。
味方も敵も地球上に住んでいる同じ人間である、ということを教えてくれているのです。
最後のページには、希望の象徴ともいえる赤ちゃんの姿。
命の尊さは味方も敵も変わりありません。
シンプルな言葉と絵でありながら、いや、シンプルであるからこそでしょうか。
力強いメッセージが伝わる一冊です。
***
小1の息子には、まだこれらの絵本の真意は分からないかもしれません。
ただ、この2冊を読んだとき、ただならぬ雰囲気を感じたのか口数が少なくなっていました。
『ぼくがラーメンたべてるとき』で倒れている男の子を見て
「え、倒れてる…? なんで…?」
と不安がっていました。
今は「なんで?」と疑問に思う、それでいいのです。
ご飯を食べて、仕事や勉強や趣味をして、お風呂に入って、あたたかい布団で寝る。
今の生活は私たちにとっては「当たり前」のもの。
けれど、そんな当たり前の日常がどんなに「幸せ」であるかを、改めて考えさせられます。
私たちが幸せに暮らしている今この瞬間、同じ空の下には貧しい暮らしや戦争をしている国がある。
息子には本やニュースに触れて、少しずつ周りや世界に目を向け、いろいろな人がいることを感じてほしい。
そして私も、身の回りで起きていること、世界で起こっていることに思いを馳せられる人でありたい、そう思うのです。
書誌情報
『ぼくがラーメンたべてるとき』
作・絵:長谷川義史
出版社:教育画劇
発行年:2007年
『へいわとせんそう』
文:たにかわ しゅんたろう
絵:Noritake
出版社:ブロンズ新社
発行日:2019年
▽楽天Roomでも絵本の紹介をしています
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
#育児
#子育て
#読書
#読書感想文
#本
#絵本
#おすすめ本
#絵本レビュー
#男の子
#男の子ママ
#男の子育児
#小学生
#絵本育児
#絵本知育
#知育絵本
#子どもの成長記録
