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夏野菜カレーが、スパイシーとは限らない。

昨日は講師の日。
いつもなら、お弁当を持っていく。

でも。
なんだかやる気が出なくて、お弁当はお休みした。

せっかくだし。
お昼は買って食べよう。
そう思って選んだのは、

夏野菜カレー。

名前からして、おいしそう。
しかも、素揚げの蓮根まで乗っている。
わたし、蓮根が大好きなのだ。

「おっ、これは当たりだ。」

期待値は、一気に上がった。


……ところが。

ひと口。
「あれ?」

ふた口。
「あれれ?」

甘い。

びっくりするくらい甘い。

カレーの王子様か。

いや、王子様に失礼かもしれない。

わたしが勝手に、
「夏野菜カレーなんだから、スパイスが効いてるはず。」
と思い込んでいただけだった。

カレーは、何も悪くない。


そこで思った。

わたしは、蓮根が好きだ。

だから。
蓮根が乗っているだけで、

「これはきっと、おいしい。」
なんて、勝手に期待してしまう。

人も、同じなのかもしれない。

「あ、この人のこんなところ、好き。」
そう思うと。

他のところまで全部、自分にとって心地いい人だと思ってしまう。

でも。

そんなわけない。

好きな蓮根がのっていても。
ベースはの味はびっくりするくらい甘口かもしれない。

わたしの苦手なピータンや、パクチーがトッピングされているかもしれない。

それが、その人。

そして。
わたしだって、きっと同じ。

誰かにとって、
「ここ、好き。」
と思ってもらえるところがあって。

でも。

その人にとっては。
「ちょっと苦手だな。」
と思うところも、きっとある。

そんなものだ。


だから。

その人の全部を好きにならなくていい。
全部の人と分かり合えなくてもいい。

ピータンとパクチーの甘口カレーなら。
「今日、カレーはやめておこう。」

それでいい。

無理して食べなくてもいい。

人との距離も、きっと同じ。

無理に合わせるより。
自分が「おいしい」と思えるものを選んでいい。

わたしは。
今日は、エビと夏野菜のスパイシーカレーを選ぶ。

ピリッと辛くて。
夏野菜がごろごろ入っていて。
エビがぷりっとしている。

そんなカレーを、

「おいしいな。」
って思いながら食べる日も、

わたしには大切なんだ。


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