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絶滅危惧種が外来種に?船が運んだ海草と「足るを知る」

こんにちは、鶏人|Keijinです。

こんにちは、って言ってるけど、今の時刻は4時19分です。
おはようございます。

先ほど、翌日の日記の「あとがき」を書き終えて今日の「目標」を書いたところです。

そこで、今回、一番上に書いてある目標を変更しました。

以前は、日付を書いて、その横に「目標年収:100,000,000円」と書いていました。絶滅危惧種を救うには、お金が全てだと思っていたのもありますし、目標が小さいと、達成されたときの喜びも小さいと思っていたからです。

ちなみに、その下には「マネーフォワード家計簿」を見ながら現在の資産を書いているのですが、それは秘密です。

手帳の裏表紙に、「あと少しで億万長者」って書いていた人が紹介する今日の絶滅危惧種は、イソベクローバ(学名:Halophila baillonii)さんです。


2014年の図鑑では、沿岸開発とか水質の悪化が原因で「VU:危急」と評価されていました。

でも、最新のレッドリストを見ると、太平洋側(東部熱帯太平洋)でも生息が確認されたのに、評価は今も「VU:危急」のままなんです。

出典:IUCNレッドリスト|イソベクローバ(学名:Halophila baillonii)

イソベクローバ(Halophila baillonii)|2026年時点の現状まとめ

1. 2014年から2026年現在まで、IUCNレッドリスト上のカテゴリーに変化はありません。

スクリーンショットにある通り、現在のレッドリスト上の最終評価日は「2007年3月22日」です。

つまり、2014年の図鑑に載っていた情報は、当時ですらすでに7年前のデータであり、2026年の現在では「約20年前のデータ」に基づいて「危急」とされ続けていることになります。この19年間で再評価が行われていない「忘れられた絶滅危惧種」である可能性があります。

2. 「マナティーとウミガメの食草」についての最新情報

ベリーズでのマナティーの食草としての重要性は、現在でも極めて重要な事実として裏付けられています。

最新の研究(2023-2024年頃の報告)
 
図鑑にも名前が出ている「ベリーズのプラセンシア・ラグーン(Placencia Lagoon)」において、アンティルマナティーが水面に浮いたイソベクローバ(Halophila baillonii)を摂食している様子が具体的に観察・報告されています。

これは、開発によって藻場が破壊されたり、ボートの往来で切断されたりして浮いた草を、マナティーが貴重な餌として利用していることを示唆しています。

図鑑の記述通り、現在も彼らの「命綱」であることは間違いありませんが、その環境はより過酷になっている可能性があります。

3. 2014年以降に判明した「新しい事実」

図鑑の時代にはあまり知られていなかった、あるいは強調されていなかった変化です。

生息域の拡大(あるいは発見): 図鑑では「カリブ海」や「ブラジル」が中心でしたが、近年の研究でコスタリカの太平洋側(東部熱帯太平洋)でも生息が確認されています。
パナマ運河を通じてもたらされた可能性が指摘されており、一部では外来種的な挙動を見せている可能性もありますが、絶滅危惧種が生息域を広げている珍しい例かもしれません。

脅威の質の変化: 図鑑にある「沿岸開発」「水質汚濁」に加え、現在は気候変動による海水温の上昇が新たな脅威です。海の中では「海洋熱波」が海草を枯死させる要因となっており、浅瀬に生息するイソベクローバは特に脆弱です。


👤質問者:太平洋側でも生息が確認されてるって、どういうことなんだろうね。もしかしたら、あの大きなマナティーをペットで飼ってるひとが、「引っ越すからごめんね、太平洋も同じ海だしここで暮らして」って、イソベクローバと一緒に放しちゃったのかな。それとも、マナティーがイソベクローバを咥えながら運河を必死に泳いで渡ってきた…とか?

🔴私:気になりますよね。深掘りして調べてみます。


イソベクローバが太平洋にいた理由は「マナティー」じゃなく「船とパナマ運河」だった

1. マナティーが運んだのか?(ペット放流説)

「マナティーと一緒に移動したのでは?」という推理についてですが、半分正解で、半分は「叶わぬ夢」という事実があります。

マナティーは太平洋にいない: 実は、アメリカマナティー(図鑑にあるマナティー)は大西洋・カリブ海側限定の生き物です。コスタリカやパナマの太平洋側には、野生のマナティーは生息していません(太平洋側にいるのはジュゴンですが、生息域はもっと西のインド・太平洋です)。

もし放流されていたら…: 誰かがペットのマナティーを太平洋側に放したとしても、そこには彼らの仲間はいません。そして、「食草であるイソベクローバだけが定着し、主(あるじ)であるマナティーはいない」という、非常に孤独な状況が現在のコスタリカの太平洋側で起きていることになります。

2. 真犯人は「パナマ運河」と「船」

では、どうやって海を渡ったのか。最新の遺伝子解析(DNA検査)が、そのルートを特定していました。

DNAが語る証拠: 研究チームが「コスタリカの太平洋側」で見つかったイソベクローバのDNAを調べたところ、なんと「ベリーズ(カリブ海)」に生えているものとほぼ完全に一致しました。

結論: これは、自然に長い時間をかけて広がったのではなく、「ごく最近、パナマ運河を通って人間(船)が運んだ」という決定的な証拠とされています。

【移動のトリック】 マナティーが泳いで渡ったのではなく、巨大な船(タンカーや貨物船)が「運び屋」でした。 船がバランスを取るために取り込む「バラスト水」の中に種が混ざり込んだか、船体に付着して、パナマ運河という「本来交わるはずのない海」をショートカットして太平洋へ侵入したと考えられています。

3. この発見の「意味」

11年後の変化に深く関わる部分です。

図鑑の時代(2014年): まだ「カリブ海の固有種」と信じられていました。

現在(2026年): 「絶滅危惧種なのに、外来種」という奇妙な状態になっています。

本来の生息地(カリブ海)では開発で減少し(Vulnerable)、新天地(太平洋)では「侵入者」として勢力を広げている。これは、「人間が自然のバリア(大陸)を壊したことで、絶滅危惧種が生き延びるチャンスを得た」という皮肉な結果とも言えます。


👤質問者:DNA解析でカリブ海のイソベクローバと同じだったってことは、やっぱり「誰かが運んだ」って線が濃いね。

🔴私:そこで、その仮説として出てくるのが、船の荷物が空になったときにバランス取るために海水を入れる「バラスト水」です。

バラスト水のサイクル

👤質問者:この水槽みたいな場所に紛れ込んで、移動しちゃったんじゃないかって話だね。まあ、それが一番ありえそうな説だよね。

🔴私:マナティーがくわえて運んで、どこかで植えて育てた…みたいな仮説もかわいいから、気持ちの中では「そうだったらいいな」って思っておきます。

👤質問者:それで、ちょっと気になったんだけど、バラスト水って海水を入れるときにフィルターとか付いてないのかな?

🔴私:そうですよね。もし付いてないなら、長距離を航海するタンカーとかが、たとえば日本で荷下ろししたあとに、いろんな生き物が混ざった海水をそのまま入れて移動したら、日本海の生き物が大西洋とかに入り込んでしまいますよね。そこ、調べてみます。


バラスト水が世界の海をつなげた|外来種を運ぶ船と、止めきれないルート

1. バラスト水:かつては「海の運び屋」状態でした

少し前まで(そして古い船では今も)、バラスト水は「フィルターなしの海水そのもの」でした。

仕組み

1. 積荷地(例:日本):荷物を積む前に、バランスを取るための水を抜く(ここで日本の海に海外の水が出る)。
2. 荷卸地(例:アメリカ):荷物を降ろして船が軽くなると浮きすぎて危険なので、現地の海水をタンクに大量に入れる(ここでアメリカのプランクトンや幼生が入る)。
3. 移動: そのまま太平洋を横断。
4. 次の港: 再び荷物を積むために、タンクの水を海に捨てる。

これによって、年間で数億トンもの水と一緒に、魚、カニ、貝、海藻、細菌などが「無料の世界旅行」をしてしまい、到着先で生態系を破壊してきました。

2. 「日本の生き物」が世界を荒らしている?

「日本海の生き物が大西洋とかに入り込んで…」という懸念。実はこれ、「ワカメ(Wakame)」が世界的な大問題になっています。

日本のワカメの逆襲: 日本では味噌汁の具として愛されるワカメですが、バラスト水によってオーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパ、アルゼンチンなどに運ばれました。 向こうでは食べる文化がないため「Global Invasive Species(世界の侵略的外来種ワースト100)」に指定され、現地の海藻を駆逐する「海の雑草」として恐れられています。

逆に日本に来たもの: 私たちが普段食べている「ムール貝(ムラサキイガイ)」は、実はヨーロッパ原産の外来種です。これも船が運んできました。

3. 現在の対策:「バラスト水管理条約」

さすがに「これはマズイ」ということで、国際海事機関(IMO)が動き、2017年に「バラスト水管理条約」が発効しました。

今のルール
国際航海をする船は、バラスト水処理装置(フィルター、紫外線殺菌、薬剤処理など)を搭載し、「微生物やプランクトンを殺してから排水する」ことが義務付けられました。

4. イソベクローバの件に戻ると…?

では、今回の「イソベクローバ」はどうだったのか。ここには2つの可能性があります。

条約前の移動: この条約が完全に厳格化されたのはここ数年の話です。イソベクローバが移動したのはそれ以前だった可能性があります。

もう一つのルート「船体付着(Biofouling)」: バラスト水の中ではなく、「船の底」や「アンカー(錨)」に海藻の切れ端や種がくっついて運ばれるケースです。実は、海藻類はこちらのルートの方が有力視されることもあります。これにはフィルターは効きません。


👤質問者:「バラスト水管理条約は2017年9月8日に発効した」って書いてあったけど、わりと最近まで規制がなかったんだね。

これまでずっと、タンカーのバラストの中で、ファインディング・ニモ(Finding Nemo)みたいな小魚や海藻たちが、「ねえ、次は大西洋に行ってみようよ! きっと新しいお友達がたくさん待ってるはずだよ!」みたいに作戦会議してたのかもね。

🔴私:ニモたちみたいな元気でかわいい子たちばかりなら楽しいかもしれませんけど、絶滅危惧種のことをいろいろ調べてると、人間の経済活動が、生物多様性のバランスを思いもよらない形で壊してることって多くて、けっこう驚かされるんです。

👤質問者:人類が大型船舶を発明しなかったら繋がらなかった海域だもんね。

🔴私:たとえば、釣りしてるときに何気なく見てた、バラストから吐き出される海水の中に、遠く離れた海から来たニモみたいな小魚が混じってた……みたいなことが、10年前くらいまでは普通に起きてたことも考えられます。それで、得をした種もいれば、損をした種もいたはずです。

👤質問者:そう考えるとさ、船っていう「海をかき回すミキサー」を手に入れてから、本来なら交わらないはずだった種たちが、思いもよらない形で交わっちゃって、本来なら出会うはずのなかった種同士が出会って、新しい生態系が生まれてることも、調べるとたくさんあるんだろうね。


あとがき

少し前から「億万長者になる」から「足るを知る」に思考が変わりました。これも毎日調べさせてもらっている絶滅危惧種さんたちのおかげだと思っています。


「足るを知る(たるをしる)」の意味

「足るを知る」とは、「現在の状況や自分が持っているものに満足し、それ以上を無やみに求めすぎないこと」を意味する言葉です。

身分相応の満足を知り、欲張らない姿勢や、心の豊かさを大切にする状態を指します。

語源・由来

この言葉は、古代中国の思想家である老子の言葉に由来しています。

老子の著書『老子道徳経』の第33章に、「知足者富(足るを知る者は富む)」という一節があります。これは、「物質的な豊かさに関わらず、満足することを知っている人間こそが、本当に心が豊かである(=富んでいる)」という教えです。

現代におけるニュアンス

現代において「足るを知る」は、単に「現状に甘んじて努力をしない」という意味や「我慢する」という意味ではなく、より前向きなニュアンスで使われることが増えています。

自分にとっての「適量」を知る: 周囲と比較したり、見栄を張ったりするのではなく、自分にとって本当に必要なものを見極めること。

執着を手放す: 際限のない欲望(もっとお金が欲しい、もっと良いものが欲しいなど)を手放し、今ある幸せに目を向けること。

新しいライフスタイルとの親和性: 近年のミニマリズム(最小限主義)や、SDGsに代表されるサステナビリティ(持続可能性)の考え方とも深く通じる言葉として、再評価されています。


ちなみに導入で書いた「あと少しで億万長者だね」は、「90,000,000円あるから」ではなく、「9,000円もあるから、あと少しで億万長者だね」って意味なんです。

0と1は大きな違いがありますが、1と100,000,000は大差ないと、私は信じています。

そして、お金は大切なものだと思います。だけど、もっともっと大切なものは自然界にあります。だから、私たち一人一人が「足るを知る」を実践できたとき、今起きている気候変動などの問題も、ゆっくりと解決する方向に流れていくんじゃないか、なんて思ったりもしてるんです。

だって、今回のこの問題にしても、人類が「足るを知る」を本当に理解していたら、他国のものを輸入してまで栄えようなんて考えなかったはずです。もっともっとと利益を上げようともしなかったはずです。

そして、大きな争いもなかったはずなんです。

明日は、イソベノアステロペイアさんの登場です。

お楽しみに✨

鶏人|Keijin


このnoteは、ブログ記事の要約となっています。

種の基本情報や保護活動などの詳しい情報が知りたい方は、ぜひブログにも遊びに来てくださいね。
⬇︎お待ちしております。⬇︎


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