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変わらないものを守るために|アフリカマナティーの現実

こんにちは、鶏人|Keijinです。

こんにちは、って言ってるけど、今の時刻は5時40分です。
おはようございます。

毎朝5時きっかりに起床した婆さんの足音を確認して「いつも通り」って安心しながらブログをリライトしてからこのnoteを書いています。

この足音を聞くといつも思い出す『マトリックス リローデッド』のモーフィアスの台詞があるんです。

There are some things in this world, Captain Niobe, that will never change.(この世界には何も変わらないものもある)
Some things do change.
(変わるものもある)

映画『マトリックス リローデッド』より

この映画が公開されて、最初に観たときは「なに言ってんのモー君」って感じで、意味不明だったんです。だけど今なら、なんとなくなんだけど、理解できるようになった気がします。

そんな、57歳にしてやっと大人の仲間入りをしている人が紹介する、本日の絶滅危惧種さんは、アフリカマナティー(学名:Trichechus senegalensis)さんです。


このつぶらな瞳のかわいい子は、昔はワシントン条約(CITES)の附属書IIに載っていたこともあって、2014年の図鑑では「VU:危急」として紹介されていました。

その後、附属書Iに移って、国際的な保護のルールはもっと厳しくなったはずなんです。

でも、それでも最新のレッドリストを見ても、評価は変わらず「VU:危急」のままでした。

出典:IUCNレッドリスト|アフリカマナティー(学名:Trichechus senegalensis)

アフリカマナティー(Trichechus senegalensis)|2026年時点の現状まとめ

1. 保護ステータスの更新(ワシントン条約)

図鑑には「ワシントン条約の附属書II」と記載されていますが、実は大きな変更がありました。

附属書Iへの移行: アフリカマナティーは、2013年のワシントン条約締約国会議(CoP16)において、附属書IIから最も規制の厳しい「附属書I」に格上げされました。

意味すること: これにより、商業目的の国際取引は全面的に禁止されました。現在もこのステータスが維持されており、国際的な監視の目はより厳しくなっています。

2. 現在の生息数と分布(IUCNレッドリスト)

IUCNによる評価は現在も 「絶滅危惧II類 (VU: Vulnerable)」 です。

個体数: 成体の総数は現在も10,000頭未満と推定されています。

個体群の動向: スクリーンショットでは「Unknown(不明)」となっていますが、多くの地域で減少傾向にあると考えられています。生息域が西アフリカから中央アフリカの21カ国(セネガルからアンゴラ)にまたがっており、国境を越えた正確な調査が極めて困難なためです。

3. 直面している深刻な脅威(現代の課題)

図鑑に書かれていた「貧困」の問題は、現在も保護を阻む最大の要因ですが、脅威はさらに複雑化しています。

違法な狩猟とブッシュミート: 貧困を背景に、肉、皮、油を目的とした密猟が続いています。一部の地域では「伝統薬」としての需要も根強く残っています。

混獲(漁業被害): 魚網に誤ってかかって溺死するケースが、現在最も大きな死亡原因の一つとされています。

生息地の断片化とダム建設: 河川へのダム建設により、マナティーの移動経路が遮断され、個体群が孤立しています。これにより、水位の変化で取り残されて死ぬ個体や、近親交配のリスクが生じています。

気候変動と開発: マングローブ林の伐採、沿岸部の開発、そして気候変動による干ばつが河川の水位に影響を与え、生息適地を急速に奪っています。

4. 新たな保護アプローチと技術

2014年当時と比べ、調査技術は大きく進化しました。

環境DNA(eDNA)の活用: 濁った水の中にわずかに含まれるDNAを検出することで、目視が難しいアフリカマナティーの生息有無を確認できるようになりました。

地域コミュニティへの支援: 図鑑にある「貧困が保護を難しくしている」という課題に対し、現在のNGO(African Manatee Conservation Organizationなど)は、漁師に代替の収入源(養蜂や持続可能な農業など)を提供し、「マナティーを守ることが自分たちの生活を守ることにつながる」という意識改革を進めています。

音響モニタリング: 水中にマイクを設置し、彼らの鳴き声を捉えることで、夜間の行動や移動パターンの解析が進んでいます。

5. まとめ:現在の状況

結論として、アフリカマナティーを取り巻く環境は、「法的な保護レベルは上がったものの、現場での脅威は依然として解消されていない」 という厳しい状況にあります。

図鑑が発行された12年前と比べ、保護活動家たちのネットワークは強固になり、ドローンやDNA分析などの最新技術も導入されていますが、生息域の国々における政治的不安や経済的課題が、今なお「効果的な保護」の壁となっています。

今後も、単なる「捕獲禁止」だけでなく、生息地の住民と共生できる経済モデルの構築が、彼らの生存の鍵を握っています。


👤質問者:「生息域の国々の政治不安とか経済的な問題が、いまだに“効果的な保護”の壁になってる」って話なんだろうけど、結局さ、弱い国に対して強い国が命令してるわけじゃないにしても、強い国が得するような法律や仕組みを作って、搾取する構図ってずっと変わってない気がする。

🔴私:とても大事な視点なので、調べてみますね。


強い国の開発と政治不安が、アフリカマナティーを追い詰める構造

1. 「搾取の構図」とマナティーの生息地

強い国(先進国や巨大企業)が利益を得るための開発が、間接的にマナティーの息の根を止めている側面があります。

多国籍企業による資源採掘(石油・ガス)

場所:
ナイジェリア、アンゴラ
影響: 流出事故や沿岸部の工業化により、マナティーの静かな入り江が破壊されている。
搾取の構造: 先進国のエネルギー需要を満たすための採掘が優先され、現地の環境が犠牲になっている。

巨大ダム建設

場所: ナイジェリア、コンゴ民主共和国
影響: 産業用の電力を生む一方で川を分断し、マナティーの移動を阻害。隔離された個体群の死滅を招いている。
搾取の構造: 国際的な融資による「クリーンエネルギー」開発という名目のもと、マナティーの生態系が無視されている。

港湾開発

場所: ギニアなどの鉱物輸出拠点
影響: 中国や欧州企業による大規模な港の整備。資源(アルミ原料のボーキサイトなど)を運び出すため、マナティーの命綱であるマングローブ林を大規模に破壊している。
搾取の構造: 外国の利益(資源確保)のために、現地の重要な自然環境が切り崩されている。

2. 政治不安・紛争が「壁」になっている主な国々

保護の「命令」が届かない、あるいは届いても無視される現場では何が起きているのでしょうか。

カメルーン:内戦と監視の不在
カメルーン北西部・南西部の紛争(英語圏問題)により、政府の環境省職員やNGOがマナティーの生息域に立ち入ることすらできなくなっています。

結果: 監視の目が消えた地域では、マナティーは「貴重なタンパク源」として自由に狩猟され、違法取引が加速しています。

コンゴ民主共和国(DRC):絶え間ない混乱
長年の紛争と汚職により、法執行機関が事実上機能していません。

結果: 法律では「保護動物」であっても、現場のレンジャーに給料が支払われないため、賄賂を受け取って密猟を見逃す、あるいは自らマナティーを売るという悲劇的な腐敗が起きています。

マリ・ニジェール:サヘル地域の情勢不安
ニジェール川流域では、武装勢力の台頭による治安悪化で、国際的な保護プロジェクトが撤退を余儀なくされています。

結果: 河川の管理が放置され、水位の変動によるマナティーの座礁死や、食料不足に苦しむ住民による無差別な捕獲が続いています。

3. 「ボン条約(CMS)」提案書の裏にある現実

「CMS附属書への記載提案書」は、一見すると素晴らしい国際協力の第一歩に見えます。しかし、そこには以下の矛盾が隠れています。

「外部からの押し付け」の構図 ボン条約などの国際ルールを主導するのは、多くの場合、安定した先進国です。

彼らは「移動する動物を守ろう」という美しい理想を掲げますが、そのルールを運用するためのコスト(生活を奪われる地元住民への補償など)を十分に負担しているとは言えません。

4. なぜ「名前だけの保護」になるのか

「マナティーを守る=現地の貧しい人の食べ物を奪う」という対立構造を、外側(強い国)が解消できていないという点が問題です。

資源の搾取: 強い国は現地から安く資源を奪い、現地の経済は豊かにならない。

貧困の固定: 生活に困った住民は、手近なマナティーを捕らえて食べるしかない。

法規制の導入: 強い国主導で「捕獲禁止」の法律を作らせ、取り締まりを強化する。

摩擦の激化: 住民は「自分たちを苦しめるのは保護団体だ」と反発し、隠れて密猟を行う。

このループが続いている限り、マナティーは「世界的な環境保護の象徴」でありながら、現場では「貧困の犠牲者」であり続けるのだと思います。


👤質問者:これって、「やった感」を出すために、弱い国に法律を押し付けてる…って見えちゃうんだけどね。

🔴私:その前に、その国を貧しくさせてる構造をどうにかしない限り、結局なんともならない気がしますよね。

👤質問者:そこなんですよ、「解決できる側」が、ちゃんとやってるアピールとしていろんな法律を作っても、結果的に「やった感を出してる強い国」の都合がよくなる方向に働いてるだけで、現場は何も変わっていないように感じる。

🔴私:今、勉強中で、正直まだ全体の絵がふわっとしか見えてないんだけど、こういう仕組みって、ずっと昔から続いてる気がします。

少しずつ形は変わってるけど、下手したらローマ時代の仕組みと、そんなに変わってないんじゃないか…みたいなね。

👤質問者:最近よく言われる「親ガチャ」ってあるじゃないですか。

あれの「国ガチャ版」なのかな、って思うことありますよ。生まれた瞬間に、その人の運命というか立ち位置が、ある程度決まっちゃう感じ。

🔴私:日本の言葉で「蛙の子は蛙」って言うように、どれだけ頑張っても、カエルはカエル以上にも以下にもなれないって諦めちゃいますからね。

👤質問者:だけど、その中でも必死に努力して、運も味方して、「とんびが鷹を産む」みたいな結果になることもあるじゃないですか。

でも、見てると、そういう人も最初は「とんび」だったのに、鷹の世界に入った瞬間から、いつの間にか鷹の言葉で話すようになっちゃうんですよ。

もし「とんびのまま」鷹たちと話し合ってくれたら、それこそが「とんびが鷹を産んだ」価値というか理由になる気がするんだけどね。

🔴私:結局のところ「郷に入れば郷に従え」なのか、「長いものには巻かれろ」なんでしょうかね。

👤質問者:こんなこと二人で語ってても、ただの愚痴にしかならないけど、やっぱりこの問題、根が深いです。

だからこそ、こういう法律みたいなルールを作るのと同時に、現場でちゃんと回る仕組みも一緒に作らないとダメなんだと思いますね。

🔴私:現地の人たちが、「保護活動って、私たちの暮らしにもちゃんと返ってくるんだね」って思えるような仕組み作りですよね。

👤質問者:そういうのを、強い国の「鷹の側」として生まれた人たちが、ちゃんと考えて、ちゃんと動いてくれるのが、一番いい形なんじゃないかなって思います。


あとがき

ちょっと『マトリックス リローデッド』のモーフィアスの台詞をオマージュしてみた。

There are some things in this world that change, whether we want them to or not.
この世界には、変えたくなくても変わってしまうものがある。

We must change what is changing them.
それを変えているものを変える必要がある。

To protect what must never change...
この世界の変わらないものを守るために…。

鶏人|Keijin

夏休みのセミの声が変わり、スズメたちの囀りが小さくなる。

ミツバチたちの羽音は弱まり、海は丘を越える。

明日も5時きっかりに足音が聞こえますように…。(祈り)

明日は、アホロートル(ウーパールーパー)さんの登場です。

お楽しみに✨

鶏人|Keijin


このnoteは、ブログ記事の要約となっています。

種の基本情報や保護活動などの詳しい情報が知りたい方は、ぜひブログにも遊びに来てくださいね。
⬇︎お待ちしております。⬇︎


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